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弁護士・元ロースクール教授宮武嶺の社会派リベラルブログです。

福島原発事故、東電の旧経営陣3人を強制起訴へ。指定弁護士たちが有罪に持ち込める可能性は?

2016年02月26日 | 福島原発事故

 

 福島第一原発の事故をめぐり、東京地検は告発された勝俣恒久元会長のほか、武藤栄(65)、武黒一郎(69)の両元副社長の3人について、2013年9月、

「事故の予測は困難だった」

などとして不起訴処分にしました。

 しかし、検察審査会は2014年7月に「起訴相当」と判断し、再捜査した東京地検は再び不起訴としたものの、検審は2015年7月、起訴するべきだとする2度目の議決をしました。

 

 検審が二度の起訴相当の判断をすると強制的に起訴しないといけなくなりますが、もはや検察庁はあてにならないということで、普通の弁護士さんが検察官役をやります。裁判所が指名するのでこれを指定弁護士と言います。

 この指定弁護士5人が上記当選旧経営陣3人について、2016年2月26日、業務上過失致死傷の罪で東京地裁に2月29日に強制起訴することを明らかにしました。もちろん、同事故の責任が刑事裁判で問われるのは初めてのことです。

 起訴事実としては大ざっぱに言うと

「福島原発事故を予見し得たのに、安全対策をする義務を怠って原発事故を発生させ、周辺の病院の入院患者を避難中に死亡させるなどした」

との内容になるでしょう。

 あれだけの被害を出しておいて、東電に捜査機関・司法のメスが入らないことを、原発事故直後から悲憤慷慨していた私としては、やっとか、という思いなのですが、さて、この3人の有罪を勝ち取れるでしょうか。

勝俣元会長ら東京電力の経営陣3人強制起訴。その有罪の可能性は。

東電・勝俣元会長ら幹部3人「原発事故」で強制起訴 「市民の正義が勝ち取った」

 

 検察庁もプロですから、検察がこれまで「嫌疑不十分」などで不起訴処分を2回決めたのに、それをひっくり返して裁判で有罪を勝ち取った例はほとんどありません。

 JR西日本の脱線事故でも被告とされた経営幹部たちは無罪になりました(明石の歩道橋の事故では免訴判決も)。

 こういう裁判がなぜ難しいかというと、経営者が予見しえたかどうか問題になるのは、一般に津波や地震で福島原発が事故を起こす可能性があったかどうかではなくて、

「あの、『実際に起きた福島原発事故』を具体的に予見しえたか」

どうかが問題とされるのですね。そして、予見しえたことを前提に、あのような結果を回避する義務が課され、回避しなかったと認定された場合に初めて有罪となります。

 そもそも、福島原発事故は一般にイメージさせられているのと違って、津波が来る前に地震の時点ですでに全電源が喪失され、冷却機能が停止し、メルトダウンとなったことが知られています。

 大地震が起こればそのような事態になりうることは国会でも指摘されていました。

福島原発事故 冷却機能停止→炉心溶融・メルトダウン 原因は津波ではなく地震 受電鉄塔倒壊と復水器停止

福島原発事故は明らかに人災とした国会事故調報告書のポイントは「津波でなく地震が原因の可能性あり」

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IAEA(国際原子力機関)が「福島原発事故の主因は原子力安全神話だ」と最終報告書で指摘した。

 

 

 また、その後に大津波が来たわけですが、福島原発の防波堤を超える大津波が来る可能性があることも、東電内部でも指摘されていたことが知られています。

 にもかかわらず、必要とされた安全対策をしないで、事故が起きてしまった。

 だから、日常用語でいうミスという意味での「過失」は東電や3経営者にあったわけです。

東日本大震災 福島原発事故は天災じゃなくて人災2 東京電力・経産省も知っていた大津波

東京電力 15メートルの津波を2008年に試算 「想定外」ではない 福島原発事故は天災じゃなくて人災3

東京電力が福島原発事故での津波は想定外でなく対処可能だったと「過失」を認めた目的は柏崎刈羽原発再稼働

 

 しかし、だからといって、起訴された経営幹部が、あのような経緯をたどって福島原発事故が起き、避難の過程であのように死者まで出ると具体的に予見しえたと言えるかは非常に微妙です。かなり難しい。

 ともあれ、あの勝俣会長らが被告人の席に座らされること自体が素晴らしいし、また、この裁判の中で東電と経営者のずさんな安全管理や原子力ムラの安全軽視が明らかになれば、それはそれで大変な前進です。

 この裁判は、有罪か無罪かの結果だけにとらわれてはならないと思います。

 

関連記事

物言えぬ入院中の吉田福島第1原発前所長に責任を押しつける東京電力の事故調査中間報告書

「黒塗り手順書」やっと公開 東京電力はほとんどブラック企業 いよいよ司直のメスを入れることが必要です

 

全電源喪失の記憶――証言・福島第1原発――1000日の真実
共同通信社原発事故取材班 (著), 高橋 秀樹(編著) (著)
祥伝社

最新刊。

震災から4年が経過し、災害の記憶が風化しつつある今こそ、事故を振り返る証言資料を残す作業が必要だ。
本書では、事故対応にあたった当事者たちの貴重な実名証言によって、3月11日から15日にかけて福島第1原発が全交流電源を喪失した、緊迫の5日間の様子を明らかにしてゆく。
朝日新聞「吉田調書報道」を打ち砕いた、現場記者の綿密な取材による詳細な事実の描写は、他の類書の追随を許さない、本書最大の特色である。


東電株主代表訴訟 原発事故の経営責任を問う
河合 弘之 (著), 小石 勝朗  (著), 木村 結 (著), 浅田 正文 (著)
現代人文社

福島原発事故に関して、経営陣は大事故に結びつく多くの警告を無視した。
しかし、誰一人としてその責任をとっていない。
東電株主が、5兆5045億円の賠償を経営陣に求める株主代表訴訟を提起した。
本書は、その訴訟の内容や狙い、背景を紹介する。 

 

国際原子力ムラ: その虚像と実像
日本科学者会議 編
合同出版

国際原子力ムラ=核兵器と原発を推進する利益共同体。IAEAやICRPといった国際機関が、放射能の影響を小さく見せ、自らに不都合な事実を隠蔽している。日本には「国際」が付くと信用する傾向があるが、福島第一原発事故を経験した後でさえも『ICRPの基準』というだけで、放射能の影響が過小評価されても疑問に感じないという事態が起きている。
本書では、国際原子力ムラ形成の歴史的経過や政治的文脈を明らかにし、その実像を暴く。

 

チェルノブイリ人民法廷
ソランジュ・フェルネクス  (著), 竹内雅文 (翻訳)
緑風出版

チェルノブイリ事故の10年後、救援活動と被害の実態を調査してきたチェルノブイリ国際医療委員会(IMCC)の提案を受けて、オーストリアのウィーンでチェルノブイリ人民法廷が開催された。
国際原子力機関(IAEA)が、甚大な被害を隠蔽し、矮小化し、原発推進を正当化しているなかで、この法廷では、現場の医師、研究者達が次々証言に立ち、事故後の被害の緻密な統計、とりわけ子どもたちの被害実態を明らかにした。事故後、死亡者は数十万人に及び、様々な健康被害、畸形や障害などが多発していることも明るみに出た。
本書は、この貴重なチェルノブイリ人民法廷の全記録である。


100年後の人々へ (集英社新書)
小出裕章 著
集英社

「元々は、地質学者になりたかったのです―」。鉱石採集が大好きだった少年は、「核の平和利用」のキャンペーンに呑み込まれ、原子力開発の夢を追うようになった。だが、いち早くその詐術と危険性に気づき、その後、原発をなくすための研究と運動に半生を捧げてきた工学者・小出裕章は、三・一一から三年が経過しようとしている今、何を思うのか。そして、過去からの膨大な負債に苦しむであろう一〇〇年後の人々に「こんな事故を起こした時代に、お前はどう生きたのか」と問われる場面を想像しながら述べた言葉とは?

 

 

この事件は本当に大変なので、指定弁護士が異例の5人選任されているのですが、それにしても検察官が検察・警察という組織を動員できるのに対して、大きなハンディがあるのは否めません。捜査機関は積極的に協力すべきです。

こんな事件の検察官役を引き受けたら、他の仕事にしわ寄せが行くのは必定です。

弁護士会が自信をもって推薦し、裁判所も認めた優秀な5人の弁護士さんたちですが、その苦労を市民にもわかってもらいたいです。

たとえ結果はどうあれ。

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東電旧経営陣3人の強制起訴 29日に

2月26日 16時13分 NHK

福島第一原子力発電所の事故を巡る東京電力の勝俣恒久元会長ら旧経営陣3人の強制起訴について、検察官役の指定弁護士が記者会見を行い、26日は手続きを取らず、週明けの月曜日、今月29日に業務上過失致死傷の罪で強制起訴することを明らかにしました。裁判で3人は無罪を主張するとみられ、原発事故を防げなかったことが罪に当たるかどうかが初めて法廷で争われることになります。
 
福島第一原子力発電所の事故を巡って、検察は東京電力の勝俣恒久元会長(75)、武黒一郎元副社長(69)、武藤栄元副社長(65)の3人を不起訴にしましたが、去年7月、検察審査会が「起訴すべき」と議決しました。

これを受けて、裁判所から選任された検察官役の指定弁護士が26日午後、強制起訴について記者会見を行いました。この中で指定弁護士は26日は手続きを取らず、週明けの月曜日、今月29日に業務上過失致死傷の罪で在宅のまま強制起訴することを明らかにしました。

3人は今後の裁判で「巨大な津波は予測できなかった」などと無罪を主張するとみられ、原発事故を防げなかったことが罪に当たるかどうかが初めて法廷で争われることになります。

福島の人たちは

強制起訴について、浪江町から避難し、今は郡山市で暮らしている68歳の男性は、「誰も責任を取らないのはおかしいと思っている。個人を責めるつもりはないが、誰かは責任を取らなくてはならないので、責任の所在をはっきりしてもらい、補償問題などにもきちんと対応してもらいたい」と話していました。
楢葉町の住民が暮らす、いわき市の仮設住宅で、夫婦で避難を続ける74歳の男性は、「それまで原発は安全だと言っていたのに実際は安全ではなかった。今まで事故の責任を誰も取っていないので、裁判で責任を認めてほしいです」と話していました。

会津若松市の仮設住宅に避難している大熊町の74歳の男性は、「東京電力の幹部として責任をとるのは当然です。私たちは5年間も避難しているので、それで責任を取らないのはおかしい。津波に対する対応が早ければ被害も少なかっただろうし、避難もここまで長引かなかったと思う」と話していました。
 
 

 

【福島原発の国会事故調】「明らかに人災」 地震で損傷、否定できず 東電、規制当局を批判 

 横路衆院議長(右)に報告書を提出する国会事故調の黒川清委員長=5日午後、国会
  
 東京電力福島第1原発事故で、国会が設置した事故調査委員会(黒川清委員長)は5日、「事故は自然災害ではなく、明らかに人災だった」とする報告書をまとめ、衆参両院議長に提出した。

 報告書は「第1原発は地震にも津波にも耐えられる保証がない 脆弱 (ぜいじゃく) な状態だったと推定される」と指摘。「東電や規制当局の原子力安全委員会などは地震や津波による被災の可能性、シビアアクシデントへの対策、住民の安全保 護など当然備えておくべきことをしていなかった」と批判した。

 事故の根源的な原因については「規制する立場と規制される立場が逆転し、原子力安全についての監視機能の崩壊が起きたことだ」と認定。地震の揺れによる原発への影響に関し「1号機の安全上重要な機器の損傷の可能性は否定できない」との見方を示した。

 避難指示が住民に的確に伝わらなかったことについて「規制当局の防災対策への怠慢と、当時の官邸、規制当局の危機管理意識の低さが、住民避難の混乱の根底にある」と結論付けた。
 国会事故調は七つの提言をまとめ、今後国会で議論するよう求めた。

 提言は①国会に規制当局を監視する常設の委員会設置②政府の危機管理体制の抜本的見直し③被災住民の生活基盤回復④事業者が規制当局に不当な圧力をかけないよう監視⑤規制組織の抜本的な転換⑥法規制の見直し⑦国会に独立調査委員会設置―としている。

(共同通信)

 

 

本震直後に非常用復水器3時間停止 福島1号機

2011年5月17日 02時00分 中日新聞

 福島第1原発事故で東京電力は16日、非常時に原子炉を冷やす1号機の非常用復水器が、本震直後から3時間にわたり止まっていたとの調査結果を公表した。東電はマニュアルに従って止めた可能性を強調するが、津波ではなく、地震の衝撃による不具合だった可能性がある。1号機は後に炉内の温度が上がり、炉心溶融を起こしている。

 通常、炉内の水蒸気は主蒸気管を通じてタービン発電機に導かれる。原子炉が非常停止した際は、非常用復水器に蒸気が導かれ、内部にためてある水で冷却して水に戻し、その水を炉心に注入して冷却する。稼働後、8時間は冷却できる設計になっている。

 東電が発表した震災直後のデータによると、本震発生から6分後の3月11日午後2時52分に1度は復水器が起動し、炉の圧力は急低下。しかし、同午後3時には炉内の圧力が上昇に転じた記録が残っており、東電はこの時点で復水器が止まったと判断した。

 津波が襲ったのは、装置が止まった30分後。さらにその後、午後6時10分に復水器が再び動いたが、12日未明までには完全に止まった。

 東電によると、炉内の温度が1時間に55度以上下がる場合は、冷却装置を止めるようマニュアルに示されている。

 松本純一原子力・立地本部長代理は「午後3時にかけて炉内の圧力が急低下した。この時に温度も下がり、止めた可能性がある」とマニュアルに沿った行動だったと強調。ただし、根拠は示さなかった。また、「地震による損傷を示すデータはないが、可能性も否定できない」とも述べた。

 東電が15日に公表した解析結果によると、1号機では震災から約5時間で炉内の燃料が壊れ始め、16時間後の3月12日午前7時前にはほぼすべての燃料が溶け落ちた。

 

 

外部電源喪失 地震が原因

吉井議員追及に保安院認める

2011年4月30日(土)「しんぶん赤旗」


 日本共産党の吉井英勝議員は27日の衆院経済産業委員会で、地震による受電鉄塔の倒壊で福島第1原発の外部電源が失われ、炉心溶融が引き起こされたと追及しました。経済産業省原子力安全・保安院の寺坂信昭院長は、倒壊した受電鉄塔が「津波の及ばない地域にあった」ことを認めました。

 東京電力の清水正孝社長は「事故原因は未曽有の大津波だ」(13日の記者会見)とのべています。吉井氏は、東電が示した資料から、夜の森線の受電鉄塔1基が倒壊して全電源喪失・炉心溶融に至ったことを暴露。「この鉄塔は津波の及んでいない場所にある。この鉄塔が倒壊しなければ、電源を融通しあい全電源喪失に至らなかったはずだ」と指摘しました。

 これに対し原子力安全・保安院の寺坂院長は、倒壊した受電鉄塔が「津波の及ばない地域にあった」ことを認め、全電源喪失の原因が津波にないことを明らかにしました。海江田万里経産相は「外部電力の重要性は改めて指摘するまでもない」と表明しました。

 

レベル7の「原発震災」 予想された「想定外」 科学技術過信の果て

 毎日新聞 2011年4月18日 東京夕刊

(前略)石橋氏は旧建設省建築研究所室長などを経て、阪神大震災の翌96年から08年まで神戸大で教えた。地震に伴う原発事故と通常の震災が複合する「原発震災」を97年から警告し続け、07年の新潟県中越沖地震で東電柏崎刈羽原発が被災してからは、「原発震災の危険性が一層高まった」と指摘していた。しかし、その主張は聞き入れられず、「原子力村」の住人らが「仮想事故」と呼んでいた事態は「現実」となってしまった。

(中略)

東北沖の巨大地震については、実は2年前の09年夏、原発の耐震・構造設計に関する経済産業省の審議会で、取り上げられていたのだ。独立行政法人・産業技術総合研究所は、869年に起きた貞観地震について調査・研究し、M8級以上で津波による浸水も宮城から福島まで広範囲に及んだことなどが分かった。審議会では産総研活断層・地震研究センター長の岡村行信氏が、貞観地震の「再来」を考慮すべきだと主張したが、「まだ十分な情報がない」とする東電側の反応は鈍く、実際に対策に生かされることはなかった

(後略)

 

巨大津波を予測していた男-活断層・地震研究センターの宍倉博士

ウォールストリートジャーナル日本版 2011年 4月 11日  9:21 JST         

(前略)

西暦869年の貞観地震に伴い発生した津波は死者1000人を出したとされる。宍倉博士は、同じ地域で後年もう一つの津波が発生した有力な痕跡を発見した。恐らく西暦1300年と1500年の間に発生した津波だ。 そこで宍倉博士と同僚らは2010年8月、論文を発表し、「近い将来に再び(同様の津波が)起きる可能性を否定できない」と警告した。この論文は同氏の勤務する独立行政法人産業技術総合研究所・活断層・地震研究センター(つくば市)の発行する機関誌に掲載された。 

 宍倉博士はこれを警告するための広報活動を始めていた。活断層・地震研究センターでは、どの地域が津波リスクがあるかを人々に理解させるため地図を配布する計画が立案されていた。3月23日には、福島県の当局者を前に研究成果を説明する予定だった。 宍倉氏の上司で活断層・地震研究センター長の岡村行信博士は09年、福島原発の安全性を討議する公式委員会の席上、この研究結果に言及していた。岡村博士によれば、津波対策強化の考え方は実行に移されなかったという。  

(後略)


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17 コメント

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総理大臣が仕事をサボった (温泉卵)
2016-11-13 12:06:01
時の総理大臣が 津波で冷却設備が倒壊した発電所からの15条報告を受けた時点で 予見された炉心溶融に防災を発令していれば、防げたじこだった。
同様の損傷を受けた第二は 職員達の自助努力で 冷温停止まで至り、事故を防いだ。第一に足らなかったものは 外部からの応援だった。
時の総理大臣菅直人は 米国からの応援申し出を断り、一切の救援をしなかったばかりか妨害までした。
防ぐ事ができた事故が 事故に至ったのは当たり前で、その責任は彼らを選出した有権者であって 想定外の事故を防ぐためには危機管理能力を有した政治家を選出する事だと思う。
で、結局 (時々拝見)
2016-10-11 09:00:44
満水でないが、発電に使う程度の水が得られる時期、以外、(原発と組み合わせた)揚水は不可能か無意味です。

 満水期(増水期)はすでに書いておきました。
 渇水期(減水期)には、ダムはある程度の水を流さなければならないので、揚水する水が不足します。

 ただ、大雨の時以外、いつでも揚水できるダムはあることはあります。海水揚水発電ダムは、とんでもない環境破壊に目をつぶれば、いつでも使えます。
ぽちっとさん (時々拝見)
2016-10-11 08:47:58
良いお名前ですね。おかげで自分のコメントチェックできました。

さて、揚水発電ですが、何と、水がたくさんある時(たまる時)は、まったくの無意味なんですね。
満水のダムがあるとして
昼、発電します。
→1.使った分だけ雨や地下水があって、夕方、満水の場合:夜、無駄に放水しながら揚水する以外、揚水できない。
→2.朝までに揚水なしで満水になる場合:揚水するだけ無駄。
と言う訳で、ほぼ満水で、昼、発電しても水が減らない時は、「揚水発電はまったくの無駄」なんです。
で、この無駄をやってると仮定すると、揚水発電の実働効率が0.1%未満の理由が説明できます。
菅菅しいまでの、法痴国家 (ぽちっと押しとおきました(敬礼ッ)
2016-10-08 19:24:28
 NHKに限らず、一般紙の重役は安倍首相とこぞって会食を共にし、
国会で、閣僚・与党政治家の間で白地領収書を融通し合っている事が質問されても、
報道機関はその検証・監視どころか、言及さえもないという始末。

  >「国会でこれだけの政治とカネの疑惑が取り上げられれば、
  >新聞やテレビも大きく報道するのがこれまでのパターンだったんですが……。
  >おそらく、今回は菅官房長官が絡んでいたため、マスコミは一層、
  >凍りついたんでしょう。」(官邸担当記者)
『 菅長官「領収書偽造」にマスコミ沈黙』 リテラ:2016.10.07

ttp://lite-ra.com/2016/10/post-2608_3.html

もはや、こうした状況では、新聞記事だけを参照していたのでは
言論の機能は衰えるばかり。つまり、このブログのように法律家の方々にも、
法治国家としての政治の在り方を、時に専門家の立場から検証して頂かない事には
世論形成・有権者への喚起としても心許ない、と情けない気持ちになる機会が増えました。

 もし、ご存知でなければ、ご参考になればと考えました。宜しければご参照ください。
あまりに、アベな法痴国家 (ほちっと押しときました(敬礼ッ)
2016-10-08 19:22:57

 上掲は、たまたま買った『世界』記事・「解題 <吉田調書>」【特別編】の一節です。
同書に拠れば、それまで掲載された過去四回続きの田辺氏の連載記事
「ないがしろにされた手順書」をもとに、論文内容に照らした質問状を東電に送付し、
回答を求めたところ、にべもない文書が返されて来た――その顛末が
「東京電力の回答を読む」という形で、対談記事(上掲)の後に総括されています。

 技術的な評価の正誤判断は素人には量りかねますが、ただ、記事を読む限りは
状況証拠として、東電が窺知・予見しえなかったという抗弁は難しいのでは、
そう信じるに足る論考であると私には映りました。
あまりに、甘利な”法治国家” (ぽちっと押しときましたゞ)
2016-10-08 19:21:24
   「私は国会事故調の委員として多くの東電関係者にヒアリングをして、
   東電にはそもそも今回のような重大原発事故に対応できる技術力
   そのものがなかったと受け止めています。」

「連載第11回 解題『吉田調書』 対談 田辺文也×田中三彦」 『世界』(2016年5月号)


原発推進してきたの、誰だよ (バードストライク)
2016-03-01 22:47:57
2007年だったか、共産党の吉井議員に、電源喪失やメルトダウンの可能性を追及されたアホな政権トップが、「そういうことは起こり得ない」と一言の下にはねつけ、ついこの間、国際運動会招致のためにまた、そのアホが「汚染水はアンダー・コントロール」などと嘘をぬかしくさった。
おまけに、福島の原因もわからぬまま、もう4機もの原発を再稼働しやがんの。
しかも築40年のおんぼろもあって、再稼働即緊急停止だってよ、アホ。

政権で言えば、原発問題で責任の95%以上は自民党にある。
枝野の発言は罪深いが、あの時、他に言い様があっただろうか? パニックもまた、恐ろしいのだ。
社会的にパニックが起きた時、どうするんだ?
戒厳令を敷くのかよ?
民主党は自民党の尻ぬぐいをさせられただけさ。

福島選出の森雅子、酷い女だ。
朝生で、泣きながら
「民主党がスピーディーを公開しないから ( これ自体間違い ) 、風下に逃げて、炊き出しした放射性オニギリ食わされた!!」
と喚いていたのに、政権取ったら清々しく速やかに忘れ去り、秘密保護法の成立に邁進。
忘恩の徒。
次は落ちるよな。
まだ選ぶのなら、もう福島は見捨てられても仕方ないな。
許すまじ (疑問だらけ)
2016-03-01 18:31:17
こいつらの悪事は、例え無罪になっても許されることではない。

5年前の事故は明らかに「人災」。
20年以上前に日立や東芝の原子力技術者が「日本一危ない発電所」と東電に警告していた。
しかも、どんぴしゃに1~4号機がヤバいと言っていたのである。
日立が指摘していて、東電の社長が知らないはずないでしょ?
百歩譲って、本部長どまりでも責任はトップのはず。

とにかく、法廷で検察官役の弁護士の皆さんは、その辺も踏まえて追及し、国民へ白日の下にしてほしい。

こいつらだけではない、当時の官邸。特に菅直人と枝野幸男の悪行も晒して!
官邸と東電の「メルトダウン隠し」のおかげでどれだけの福島県民が被爆したか!

故に私は、民主党が政権を奪取するなど、とうてい許せない。
謝罪して議員辞職して、もう一回議員やりたきゃ、福島の選挙区で出ろ。
指定弁護士の名前 (バードストライク)
2016-03-01 10:39:20
◯ 石田省三郎弁護士。69歳。リクルート事件。ロッキード事件で田中角栄の弁護人。
◯ 神山啓史弁護士。60歳。東電女性社員殺害事件でネパール人男性の主任弁護人。(石田弁護士もこの弁護団の一員)
◯ 山内久光弁護士。52歳。今回の第五検察審査会でアドバイザー役を務め、そのまま移行。

当初は上記3名だったが、負担の大きさを考慮し、渋村晴子弁護士(51) 、久保内浩嗣弁護士(40) が追加で指定された。

(3月1日付 東京新聞より)
>天候・季節によって、揚水できない時があるんじゃないでしょうか? (L)
2016-03-01 00:22:28
>天候・季節によって、揚水できない時があるんじゃないでしょうか?
 個々の発電所単位では渇水や凍結でできないことは絶対ないとは言えないけど、問題は聞こえてこないからシステムトータルとしては必要なだけ揚水できているんじゃないかな。全部線で繋がっているのだから、使える遠くの揚水発電所に電気を流すのだろうね。
 まあ、基本的には下のダム湖から上のダム湖に揚水し、上のダム湖から下のダム湖に落として発電するんじゃなかったかな?水利権は確保してんだろうから、まず大丈夫じゃないかと。
訂正です。 (時々拝見)
2016-02-29 19:48:22
 2010年度ではなく、2009年度でした。すみません。
 ふと思ったのですが、揚水発電て天候・季節によって、揚水できない時があるんじゃないでしょうか?
 とりあえず、原発をかつての緊急停止二歩手前くらいの状態でガンガン回しても、削減できる二酸化炭素は12.5%どまりでしょう。実際は、火力発電の効率が落ちて余分な二酸化炭素を出すので、「どまり」です。
 ABE派の中には、日光発電に対して、夜が何たらかんたらいちゃもんをつける人がいまだにいるようですが、夜発電しないのは長所の一つです。
二酸化炭素削減のための原発と言いながら、石炭火力を増やす政策もしていたのでひどいマッチポンプなんだな (L)
2016-02-29 02:28:14
 政府は二酸化炭素削減のための原発と言いながら、その比率を高めてきたのでさぞやご利益がありそうなのに、なぜ二酸化炭素削減が進まないのだろうと訝ってきた。減らす以上に他で増えているのだろうくらいに思っていたら、原発で節約したからこっちはいいべで燃費の安い石炭火力を増やす政策もしていたのだ。
 つまり、ご飯を小盛りにするからケーキを食べていいの下手なダイエット状態であり、二酸化炭素削減は原発推進の単なる口実に過ぎなかった。

 経費を増やすほど儲けが増える総括原価方式だから原発は高くつくところが良くて電力会社は推進してきたし、天然ガスや石油も含めて諸経費はできるだけ高くなるようにしてきたのに(高く買ってくれるから、国内外の企業やそれ以外も電力会社の言う事をきいたし擁護しグルになったのだ。異常にいいお客さんなんである。)、なんで二酸化炭素削減に効果的な天然ガスでなく燃費の安い、言い換えれば損な!石炭火力を増やしてきたのかは全くの謎である。偉い人金持ちの直接的な利権の方が二酸化炭素削減はもちろん会社の儲けよりも大切だったんだろうな。

 本題の裁判だけど、隠されてきた資料がどれだけ出てくるか期待している。検察を務める弁護士側に強制捜査や逮捕拘留の権限がないようなのは、人権を考えてさえおかしいと思う。安倍自民は現憲法と違い新憲法で拷問禁止から絶対を抜くことだし、既に新憲法の世界なんだから2号炉の中にでも拘置所を作ってゴビンダさん並みに拘留してあげたらいいと思うぞ。かれらは、反放射能じゃないから何ら問題はなかろう。
不正の巣窟ABE (時々拝見)
2016-02-28 17:20:42
反日売国発電(ABE)ともいうべき、原発ですが…
 エネ庁の言う「揚水発電等」は揚水発電もわずかにできるかも知れない水力発電のことで、発電量からどれだけ原発の電気が余ったかを知ることはできません。しょうがないから、揚水につかった電力量が余った電力量に比例するとします。一応、悪徳商人がやったようなことはなし、とします。
3.震災前2010年度に比べ、震災後、原発0の年度の揚水に使った電力量は50%になっています(確認済)。全体の発電量は90%に減っています(同じ年度か未確認)。
 簡単に計算できますが、震災前、原発の電気の3分の2は無駄だったことになります。1.2.3で同じ結果が出るので、ま、確かでしょう。
 したがって、
1.原発の電気代は3倍して他と比較してください。
2.原発による二酸化炭素削減は(想像を絶する環境破壊を無視しても)ABE側の言う3分の1しかありません。

そうだったのですね (kei)
2016-02-27 18:24:20
>こんな事件の検察官役を引き受けたら、他の仕事にしわ寄せが行くのは必定です。

弁護士会が自信をもって推薦し、裁判所も認めた優秀な5人の弁護士さんたちですが、その苦労を市民にもわかってもらいたいです。


拡散します。

結果はどうなっても、5年経って現実逃避に走っている国民の目を覚まさせることが出来れば良いです。原発事故というのは、これほどに影響が解り憎く、責任者に責任を取らせることがこれほどに難しいものなのだと。なのに、補償費用や事故収束作業には現時点の推定で13兆円(大島堅一・立命館大学教授による試算)もの国費が費やされるものなのだと。

大変な仕事だとは思いますが、人生を掛けても無駄になることは無いと言える程大切な仕事であるとも言えます。弁護士のみなさんには健康に留意して頑張って頂きたいです。
順番バラバラですが (時々拝見)
2016-02-27 15:05:49
原発、原子力売国発電(ABE)の電気は3分の1しか使えない…の話です。
1.夏より夜の電気が余らない冬、17時からライトアップを始める所があちこちあります。16時から始める所もあるようで。
 一般向けにも、21時~9時の電気代が安くなるプランも設定されています。
 未確認ですが、企業向け、17時から若干電気代が安くなるプランの話も聞いたことがあります。
→少なくとも、17~9時の16時間、3分の2の電気は、出力調整のできないABEが動けば、確実に余る訳です。
2.石炭発電は単位発電量当りメタン発電の2倍の二酸化炭素を出します。メタン1石炭1の割合で発電したとすると、二酸化炭素はメタン1の3倍になります。
 震災後、いつの時点かわかりませんが、ザ・モミーの放送局によると、発電の二酸化炭素が29%増えたそうです。
 震災前、火力は発電量の60%を担ってました。震災後、火力の発電量が増えましたが、増えた分の半分以上は石炭のようです。増えた発電量は29%の3分の2、20%未満でしょう。
 60×0.2=12 未満で 震災後の(必要な)発電量は10%くらいしか増えてません。
 ABEが30%発電してたとか言う放射能まき散らし脳の人がいますが、、30-10=20は無駄な発電だった訳です。
3.揚水発電に「使った」電気でも同じような話になりますが…なけなしの私の集中力が切れたのでまた。読むほうもつまらないでしょうし。
やっと来た (バードストライク)
2016-02-27 00:10:38
> 検審が二度の起訴相当の判断をすると強制的に起訴しないといけなくなりますが、もはや検察庁はあてにならないということで、普通の弁護士さんが検察官役をやります。裁判所が指名するのでこれを指定弁護士と言います。

このブログが勉強になるというのは、こういうところですね。全然知りませんでした。
何となく検察審査会という制度があって、何か2回ぐらい起訴できるけど、終わり・・・みたいな認識でした。

では、東電幹部も当然強制起訴される、ということはわかっていたのですね。
もうあれで終了だと思い、この世には正義も何もないと絶望していました。

指定弁護士は、どんな方がなったのでしょうか。調べてみましたが、ネット上ではお名前は見当たりませんでした。
脱原発訴訟を引き受けるような弁護士か。
何色にも染まっていない弁護士か。
大企業の代理人を多くこなしてきた弁護士か。
立場によって判断も変わるのでしょうか。

真実が白日の下、明らかになることを期待します。

ってか、事故の原因も解明されていないのに、何再稼働してんだよボケ!
原発再稼働した日本死ね!!!
うーん、どうだろう。難しいなぁ…。 (リベラ・メ(本物の))
2016-02-26 22:29:38
主さんの仰有る通り、確率は低く道は細く長く、門は狭く壁は厚く高い。けど、やるしかない。メルトダウンの判定基準を、五年余りに渡って隠し続けてきたから、その代償を払って貰う!

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