世界遺産の下鴨神社(京都市)は、式年遷宮の費用を捻出するため、世界遺産の区域に隣接する境内約9650平方メートルを50年の期限を付け、年間8千万円で貸し出すと発表した。貸出先は都内の不動産開発会社などからなる合同会社で、高級和風マンションが建設される予定。
世界遺産の神社としては異例の試み。下鴨神社では今年、21年に1回実施する式年遷宮があり、4月27日に本殿祭神の遷宮を予定している。遷宮には約30億円が必要で、国から8億円の補助を受け、残りは募金で集める予定だったが、約10億円しか集まっていない。
新木直人宮司は「思い切らざるを得なかった」と話す。