ピュイ&キュイの徒然

ポーセリン・ペインティングや美術館・お寺巡り・バードウォッチングのことなどの覚書です

初めてのふたり旅、春の東京

2007-11-27 14:01:58 | 仏像
来年3月東京国立博物館で国宝「薬師寺展」が開催されます
(平城遷都1300年の記念事業の一つです)
この展覧会、何と言ってもご本尊(薬師如来)の脇侍、日光・月光両菩薩(にっこう・がっこうぼさつ)がお出ましになられるのが一番の話題。
・・・そんなわけで、キャチコピーが「初めてのふたり旅、春の東京」・・・ロマンチック!
他に聖観音菩薩立象(しょうかんのんぼさつりゅうぞう)・吉祥天女図などの展示が予定されているそうです
仏像はお寺で見ると、暗かったり、厨子の中に入っていて良く見えません。
(「祈り」の対象なのですから、これも当然ですが・・)
博物館での展示となるとライティングされて、下から、後ろから、横から・・・ま近で見る事ができるのも魅力。
でもこうなると、彫刻という「美術品」になってしまうのです。。。。
2009年は「興福寺展」2010年は「東大寺展」が予定されています。

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にっぽん 心の仏像

2007-11-21 08:55:34 | 仏像
NHK-BSハイビジョンで放送された「にっぽん 心の仏像」前・後編(合計6時間)やっと見る事ができました。



馴染みのある仏像も多く、興味深い内容でしたが、6時間は長かったです。。。。
視聴者からの投票で100体の仏像が選ばれましたが、実査に見たことのある仏像は半分くらい。
私が投票した仏さまは、登場しなくて残念。
投票したのは伝香寺の地蔵菩薩立像。このお地蔵様、珍しい裸形像(裸なんです)で年に2回法衣を着せかる法要が行なわれてその時しかお目にかかる事ができません。なかなかお目に掛かれなかったのですが、今年の春、奈良国立博物館の展示室で初めてご対面が叶ったのです~でも本来あるべき場所で見てみたい~。
ちなみに一番人気は奈良・興福寺の 阿修羅像 次いで斑鳩・中宮寺の弥勒菩薩半跏思惟像(みろくぼさつ はんか しゆい ぞう) 京都・太秦 広隆寺の弥勒菩薩半跏思惟像。
これは予想どおり!仏像界のスーパースター阿修羅はともかく、弥勒菩薩半跏思惟像が2位と3位なんて、現代人は話を聞いてくれる相手を求めているのですね。
私もこの中宮時・広隆寺の弥勒菩薩半跏思惟像の前に立つと、悩みを打ち明け懺悔したくなります

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佐保路の三観音

2007-11-08 10:58:18 | 仏像
平城京跡の北部に古くから佐保路(さほじ)と呼ばれている地域があり、
法華寺・海龍王寺・不退寺の秘仏が公開されています

   
左から 不退寺 法華寺 海龍王寺の観音様  
菩提樹の葉と実。この下でお釈迦さまが悟りをひらいたと言われる木です(法華寺で)

光明皇后のお姿を写したといわれる法華寺の観音さま(中央)
御髪にリボンを結んだ愛らしい不退寺の観音さま(左)
最近まで秘仏だったお陰で、金泥や截金模様が見事に残っているあでやかな海龍王寺の観音さま(右)



佐保路のお寺の中で一番好きなのがここ、海龍王寺
(遣唐使の航海の無事を祈願する為に建立されたお寺です)
住宅街の中にありながら、境内には多くの樹木が茂り、バードウォッチングも楽しみのひとつ。
スズメやハトはもとより、カワラヒワ・シジュウカラ・コゲラ(一番小さいキツツキ)ジョウビタキ・モズ・・
カラス・ヒヨドリ・ムクドリなどが観察出来ました。双眼鏡で鳥を観察していると平日の参拝者が少ない時は、山門近くの手水に小鳥達が水浴びや水を飲みにくるのですよ。と住職さんが目を細めて教えて下さるのです。
ここで、ツバメたち、渡り鳥の旅の無事をお祈りしてきました。

総国分尼寺として尼寺の最高の格式を持つ法華寺に流れる静謐な空気はいつもと変わらず、参拝者を迎えてくれます
不退寺は初めて参拝したのですが、御髪にリボンを結んだ仏さまは初めてです~
とても愛らしくて、カワイイのです~まだ少女のようなお姿にうっとり。。。(仏像には性別は無いのですが)


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無著・世親菩薩

2007-10-26 14:43:03 | 仏像

興福寺・北円堂の無著・世親菩薩(むちゃく・せしんぼさつ)運慶(作) 寄木造
11月12日まで公開

5世紀、インドで活躍した実在の兄弟僧だそうです
阿修羅は仏像に興味の無くても「見た事ある」と思う方も多いのでは?でもこの、お二人の兄弟僧は「知る人ぞ知る」肖像彫刻の最高傑作と評価されています。(私も最近まで知りませんでした)
初めて北円堂に入り、目が合った瞬間、「生きてるみたい!!」と衝撃を受けたのは今でもよく覚えています。
毎年決まった期間しか公開されませんが、ここにくる度、「頑張りなさい」「何を悩んでる?」といつも言葉をかけて頂けるような気がします。。今年は何を語りかけて下さるのでしょう・・・

興福寺 北円堂 八角形の優美で華麗な建物です

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天平の美少年

2007-10-23 07:29:39 | 仏像

奈良興福寺八部衆の中の阿修羅像のことです。最近の調査で髪は金泥、目には青い顔料が使われている事がわかりました。
・・・という事は、この阿修羅っていわゆる金髪碧眼だったと言う事になりますね~モデルはどんな美少年だったか想像するだけでロマンを感じます・・(私ってかなりのミーハー)
天平時代の奈良はとても国際色豊な都市で多くの異邦人が住んでいたと記録にあります。シルクロードの始発はローマ、終着が奈良だった事を考えるとヨーロッパから来た人たちも居た可能性も。正倉院宝物にも、ペルシャ、ローマから伝わってきた品々も多いですから納得できます。大変な旅、だったことでしょう。。。
この八部衆の製法は乾漆造 大変高価な「オートクチュールの一点もの」だったわけです。
この阿修羅に限らず、仏像は能面と同じで、見る角度、光の当たり方で様々な表情に見えます。その時の心情をあらわしているような気も。。阿修羅は後ろ姿も美しいです~
興福寺・国宝館で公開中

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