ピュイ&キュイの徒然

ポーセリン・ペインティングや美術館・お寺巡り・バードウォッチングのことなどの覚書です

初めてのふたり旅、春の東京

2007-11-27 14:01:58 | 仏像
来年3月東京国立博物館で国宝「薬師寺展」が開催されます
(平城遷都1300年の記念事業の一つです)
この展覧会、何と言ってもご本尊(薬師如来)の脇侍、日光・月光両菩薩(にっこう・がっこうぼさつ)がお出ましになられるのが一番の話題。
・・・そんなわけで、キャチコピーが「初めてのふたり旅、春の東京」・・・ロマンチック!
他に聖観音菩薩立象(しょうかんのんぼさつりゅうぞう)・吉祥天女図などの展示が予定されているそうです
仏像はお寺で見ると、暗かったり、厨子の中に入っていて良く見えません。
(「祈り」の対象なのですから、これも当然ですが・・)
博物館での展示となるとライティングされて、下から、後ろから、横から・・・ま近で見る事ができるのも魅力。
でもこうなると、彫刻という「美術品」になってしまうのです。。。。
2009年は「興福寺展」2010年は「東大寺展」が予定されています。

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冬のティーメニュー

2007-11-24 11:05:05 | 日々のこと

寒い冬は紅茶がとても美味しいです。
普段は蒸らし時間を少なくして、ストレートで飲むあっさりした紅茶が好きなのですが、アッサムを使い、しっかりと蒸らした濃厚な紅茶に、たっぷりのミルクで頂くミルクティーは寒い季節が一番!
生姜やシナモンを一緒に蒸らしたスパイス・ティーはとても体が温まります~
(アッサムやセイロンがぴったり)
本場イギリスには存在しないという、日本独自のロイヤルミルクティー。
ちょっと手間は掛かりますが冬の楽しみなティーメニューです。。でも面倒なので、家族からのリクエストがあった時にしか作れない私。。。

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ジョエル・ロブション

2007-11-22 10:46:51 | 日々のこと
ミシュラン・ガイドで三つ星に輝いた、レストラン・ジョエル・ロブション
1階で、何度かお茶を頂いた事があります(恵比寿のお店は、2階3階は敷居が高過ぎて・・)
ティースプーンの置き方、カップのハンドルの位置が見慣れないセッティングで??
ちょうど、紅茶のやテーブルコーディネートの勉強をしていた頃なので、目に留まり、店の方に質問をしてみたところ、ロブションが考えたオリジナルセッティングだと、伺いました
こういった質問にも即座に答えて貰えるのも嬉しかった思い出(さすが三ツ星!!)
スプーン・カップのハンドルの位置はイギリス式とフランス式が一般に知られていますが、レストラン独自のスタイルがあるなんて!!
他にもカフェ・フーケ式などがあり、どのスタイルもグレードは変わらないそうなんですって。。楽しいですね~


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にっぽん 心の仏像

2007-11-21 08:55:34 | 仏像
NHK-BSハイビジョンで放送された「にっぽん 心の仏像」前・後編(合計6時間)やっと見る事ができました。



馴染みのある仏像も多く、興味深い内容でしたが、6時間は長かったです。。。。
視聴者からの投票で100体の仏像が選ばれましたが、実査に見たことのある仏像は半分くらい。
私が投票した仏さまは、登場しなくて残念。
投票したのは伝香寺の地蔵菩薩立像。このお地蔵様、珍しい裸形像(裸なんです)で年に2回法衣を着せかる法要が行なわれてその時しかお目にかかる事ができません。なかなかお目に掛かれなかったのですが、今年の春、奈良国立博物館の展示室で初めてご対面が叶ったのです~でも本来あるべき場所で見てみたい~。
ちなみに一番人気は奈良・興福寺の 阿修羅像 次いで斑鳩・中宮寺の弥勒菩薩半跏思惟像(みろくぼさつ はんか しゆい ぞう) 京都・太秦 広隆寺の弥勒菩薩半跏思惟像。
これは予想どおり!仏像界のスーパースター阿修羅はともかく、弥勒菩薩半跏思惟像が2位と3位なんて、現代人は話を聞いてくれる相手を求めているのですね。
私もこの中宮時・広隆寺の弥勒菩薩半跏思惟像の前に立つと、悩みを打ち明け懺悔したくなります

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BIOMBO/屏風 日本の美

2007-11-18 00:24:27 | 美術館・博物館
大阪市立美術館で開催中の
BIOMBO/屏風 日本の美 ~日本人の誇り・黄金の文化遺産~ に行ってきました



絵付け教室の知人から「良かったよ!おススメ!」と教えて貰い、早速出かけました。
評判どおり、楽しくて、愉快で、驚いて、感心したり・・・中でも一番はオスマン帝国とローマが戦ったレパント海戦の様子を描いた屏風や当時の世界地図が描かれた屏風。
日本に来ていた宣教師達から西洋人の姿を想像して、わずかな資料を参考に武器、武具、甲冑、などを描いた当時の絵師の力量に改めて感心しました。
世界地図には・・人魚も描かれていて・・・古くから人魚伝説はありましたが、ここに描かれているのは、現代人がイメージする人魚です。
海外に流失した屏風の里帰りも実現し、右隻・左隻が揃った状態で見る事が出来るのも魅力。
大きな画面を持ちながらコンパクトに折り畳む事ができ、持ち運びも簡単な屏風。
日本人はいつの時代も身の回りの道具に創意工夫を凝らして、四季折々の生活を楽しんで来たのですね
農作業の風景が描かれてる屏風にはツバメたちが飛んでいます~
この時代も人間と仲良く暮らして居たのネ。。。ツバメたち。。。

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江里佐代子さん

2007-11-11 10:05:29 | 日々のこと
重要無形文化財保持者(人間国宝) 江里佐代子さんがお亡くなりになられたのは、平成19年10月3日。
新聞で 訃報を知った時は、信じられませんでした
享年62歳という若さで。。

絵付けが一段落したら、次は截金か螺鈿細工をしたいな・・・と思っていました
銀座の和光ホールの個展に訪れた時、奈良で見ている仏像装飾としての截金との違いに驚き、感動したのです
仏像に施された装飾は厨子に納められてしまうと、限られた人しか目にする事ができませんが、工芸品としてなら
その美しさを多くの人に見てもらえる・・・
截金(きりかね)の秘めた可能性を求めて、その再興に尽くされた 江里佐代子さん

今頃、そのたぐい稀なる才能を天上界で 発揮されてることでしょう。。。
どうか安らかに・・・

佐保路の三観音

2007-11-08 10:58:18 | 仏像
平城京跡の北部に古くから佐保路(さほじ)と呼ばれている地域があり、
法華寺・海龍王寺・不退寺の秘仏が公開されています

   
左から 不退寺 法華寺 海龍王寺の観音様  
菩提樹の葉と実。この下でお釈迦さまが悟りをひらいたと言われる木です(法華寺で)

光明皇后のお姿を写したといわれる法華寺の観音さま(中央)
御髪にリボンを結んだ愛らしい不退寺の観音さま(左)
最近まで秘仏だったお陰で、金泥や截金模様が見事に残っているあでやかな海龍王寺の観音さま(右)



佐保路のお寺の中で一番好きなのがここ、海龍王寺
(遣唐使の航海の無事を祈願する為に建立されたお寺です)
住宅街の中にありながら、境内には多くの樹木が茂り、バードウォッチングも楽しみのひとつ。
スズメやハトはもとより、カワラヒワ・シジュウカラ・コゲラ(一番小さいキツツキ)ジョウビタキ・モズ・・
カラス・ヒヨドリ・ムクドリなどが観察出来ました。双眼鏡で鳥を観察していると平日の参拝者が少ない時は、山門近くの手水に小鳥達が水浴びや水を飲みにくるのですよ。と住職さんが目を細めて教えて下さるのです。
ここで、ツバメたち、渡り鳥の旅の無事をお祈りしてきました。

総国分尼寺として尼寺の最高の格式を持つ法華寺に流れる静謐な空気はいつもと変わらず、参拝者を迎えてくれます
不退寺は初めて参拝したのですが、御髪にリボンを結んだ仏さまは初めてです~
とても愛らしくて、カワイイのです~まだ少女のようなお姿にうっとり。。。(仏像には性別は無いのですが)


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トプカプ宮殿の至宝展

2007-11-07 15:07:05 | 美術館・博物館
京都文化博物館で開催中の「トプカプ宮殿の至宝展」に行ってきました



宝石や金銀を惜しみなく使った豪華な武具・装身具・衣装などが展示されています
ハレムという魅惑的な意味を持つ場所で生活していた女性達によって
素晴らしい刺繍・織物・歌舞音曲などが受け継がれてきました。
歴代のスルタン達は失脚した時、生活して行く為に幼少から「手に職」を身に付ける教育を受けていたとか。
庭師や金細工師・家具職人として最高の腕を持つスルタンが居た、とわかりとても親しみを感じます。。

京都文化博物館がある三条通は、騒がしい四条通りと違い、趣のある通りです。
遠方の知人に京都を案内する時は、錦市場の脇道~三条通りを散策する事が多いのですが
歩く度、ガイドブックに載っていない京都の魅力を見つけるのが楽しみなんです~


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天平の甍(いらか)唐招提寺

2007-11-05 12:06:55 | お寺・神社
唐招提寺金堂・平成大修理見学会に行ってきました。予想外の混雑にびっくり!!
きっとこの秋の奈良は、国立博物館の正倉院展とここが一番の混雑だったのでは?と思うくらいの人・人・人・・
幸いにも戦火などで焼失する事無く西暦759年に創建されて以来の姿が甦ります



瓦の葺き替えが終わった金堂の屋根。美しさと大きさに圧倒されます~ 注目のヒーロー隅鬼(すみおに)クン 屋根の四隅(鬼瓦の下)を支えています。

この隅鬼クン、1250年もの間、屋根を支え続けて来たので、頭が体にめり込んでしまってます。。。
解体修理の間、東京の博物館でお目にかかったことがあります。
少しの間、肩の荷を降ろした気楽さなのか、少し大きく感じたのですが、また金堂の屋根を支えるという本来の仕事に戻ったそのお顔には新たな使命感が満ちていました。頑張ってね、隅鬼くんたち!何百年か先の人達にもこの頑張りを見てもらわなきゃ!!


    
天平の甍として名高い西の鴟尾。 こちらは鎌倉時代の鴟尾(新しさを感じます)

西側の鴟尾は創建当時から屋根の上に据えられていましたが今回の修理で痛みが激しい事がわかり引退することに。
中でミツバチが巣を作っていて蜜蝋が糊の役目をしてくれていたお陰で破損を免れたそうです。
自然界の偉大な力に今さらながら驚きます。
今は東西共、新しく製作された「平成の鴟尾」が屋根に据えられています。
実はこの鴟尾と瓦、私の家の近くで焼成されていたのです。(土も地元の土を使って)
その瓦工場で、最近では東大寺・法隆寺・薬師寺・本願寺(京都)などを初め全国の寺院瓦も焼成されていて、
近くの山の土で作った瓦が建物を守ってる、と考えると感無量。。(瓦清さん、ありがとうございます)

材木のほとんどは、創建当時~江戸時代の物が引き続き使用された、と宮大工さんから伺い、
樹木は切られてもずっと生き続けてるのだとも教わりました。
職人さん達は、今回の仕事が1000年後に評価されると信じて、頑張って来られたそうです
最近の偽装問題・・・皆がこんな意識で仕事に向き合えば起こらなかったことでしょう。。。。


唐招提寺のツバメ


6月、鑑真和上座像にお目に掛かる為に訪れた時、ツバメの巣があり、ヒナが育っていました
その後、無事に巣立ったのか、気になっていましたので、僧侶の方に伺ってみたら、2回、5羽づつ巣立ったと
教えて頂き、安心しました。・・・でもこの建物・・・重要文化財なんですが・・・
ツバメには関係無い事でしたよね~


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平城京 大極殿(だいごくでん)復元事業見学会

2007-11-03 22:36:48 | 奈良公園
2010年、飛鳥藤原京から平城京に遷都されて1300年の記念の年を迎えます。その記念事業の一つ、平城京大極殿正殿(だいごくでんせいでん)を復元する為の工事が行われていて今日はその見学会に行ってきました


大極殿正殿の屋根(建物は高さ27メートル・間口は44メートルあります)

大極殿は、天皇の即位式や元日の朝賀など大切な国家儀式に使われた、一番重要な建物です
(大極の意味は宇宙の中心となる星・・北極星・・のこと)当時はここが日本の中心だったという事ですね。
瓦が途中まで葺かれている現場は、檜の清々しい香りで満たされていてとても心地よい気分でした
現代の技術を駆使しても復元に5年の年月が必要です。
見学会の度、奈良時代にこんな優れた土木技術があったのかと、ただ驚ろくばかりです

この大極殿のすぐ西には広い葦原があり、その年に産まれたツバメの幼鳥がねぐらにしています。
(最盛期には3~4万羽ものツバメ達で賑やかなんです~~毎年観察に来てます!!)
宇宙の中心から越冬地に向かうわけですから、春にはまたここに帰って来るよね!と送り出しています。。。
奈良時代の人達もきっとここでツバメと仲良く暮らしていたのでしょうね・・・当時は電線、無かったのにどこに止まっていたのでしょう?ツバメたち。。。


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