もふもふランド♪

たくさんのわんこと もふもふしてます。
    by ぷーどる♂ & ぷーどる♀

誇りあるヒゲ  ~Z M DEBA~

2018-02-17 14:23:03 | ぷ♂の日記
今回ご紹介するのは…

01_2018021711470842f.jpg
「もうだめだ~!」

まるで、頭をかかえてうずくまっているかのようなフォルムのこれは、
1930~40年代のポーランドの軍用ストーブ「Z M DEBA」

場合よっては、ドイツ軍用ストーブとして紹介されることもありますが、
時代的にドイツがポーランドへ侵攻していた時期と重なるのと、
もともとドイツ軍用のARARA37のコピーとして誕生したということもあり、
ドイツ軍用ストーブに分類されているというわけです。

そういうわけで、ケースを開けるとかなり見慣れたストーブが出てきます。
02_201802171147096c9.jpg

ストーブ本体は、見た目はほとんど同じで正にクローン!
ですがケースの方は、独自の工夫がなされております。

最初に気づくのは、底ブタを持たずストッパーでケースと上蓋を保持する構造。
ですので上蓋はねじ込み式ではなく、単なるはめ込み式。
(上蓋には予備パーツを収納する小物入れが付属します。)
また、そのストッパーはゴトクを兼ねていおります。
これは部品点数を減らし、各パーツの加工も簡略化しているだけではなく、

04_20180217114712aed.jpg
この様に展開すると、ケース全体を支える足となるために、
大きな鍋を使用した際の安定感が、ARARAJUWELよりも増しています。

またジョウゴはコントロールキーとチェーンでつながれておりますが、
互いに小さなパーツだけに、こうして紛失の恐れを少しでも軽減しているんですね。

こういう細かな気配りができているのだから、ストーブ本体の方ももちろん、

06_20180217114714c43.jpg
使われている素材は良質で、各部の造りはしっかりしており、
操作感もかっちりとして気持ちの良い出来となっております。

これはやはり厳しいドイツの基準を意識してのことでしょうか?

ちなみにこのストーブには、輸出向けのモデルが存在しており、
それはタンクに記されている刻印で見分けることができます。

というのも、国内向け(という表現でいいのか?)についてはポーランド語、
輸出向けにはドイツ語で表記されているから。

具体的には、「DEBA」の「E」というアルファベットで見分けます。
ポーランド語ではこの音は「e の鼻母音」であるため、
このように「E」にあごひげを付けたような字体の「Ę」となります。
ひげ
(こちらは借り物の画像)

実はただいま手元に2台のDEBAがありますが、
IMG_1036.jpg
こうして見ると、どうもどちらも輸出向けのようであります。

とはいえ、「E」の部分をよく覗き込んで見てみると…
IMG_1034a.jpg
どう?ほのかに(Ę)のひげの名残が見えますでしょう?

実は最初の頃は、
「へ~、当時のポーランドって軍用ストーブ輸出するほどに元気だったんだ。」
とそう思ったのですが、これっておそらくは輸出先はドイツだけだったのではないの?
(もしくは、戦後はソ連に向けてとか?)
つまり、いわゆる普通の輸出じゃないよね?
(そう言う意味でも冒頭の「ドイツ軍用」という表現は正しいといえます。)

そういう事もあり、刻印のあのひげは、
おそらくはポーランドの人々のプライドと、
そして抵抗の気持ちを表す、そういうものであったのではないかな?

私はこいつを手にするたびに、そう思うのですよ。




そうそう、ちなみに…

07_20180217114741dc3.jpg
「なんか四角いですね。」

このストーブってチューリップが丸ではなく四角形なんです。
最初は、ゆがんでいるのまなと思いましたが、
複数見てもやはり四角いので、もともとこういう形だったのではと…

なぜなんだろう?
なんか意味はあるのかな?

まあ、上のお皿(ファイヤスプレッダ)がはずれにくっちゃあそうだけど…
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする