山咲雛子の日記

毎日何かを好き☆と感じ、感謝して、頑張っています。時間が沢山あったら、ゆっくり自然の中で過ごしたいです♪旅もしたいな♪

川の声

2010年02月24日 | 
小学2年の時に、橋の欄干の下の川面に落ち、広瀬川下流で溺れました。

渦巻く川底に引き込まれそうになりつつ、グルグルと回転しながら目に映ったのは水の中の生物たち。
こんな世界があるのかと、次第に静かな気持ちに移りゆき、もう駄目だと覚悟したその時、遠くから聞こえてくる声に救われ、今に至っています。

それから、中学生になり、今思えば、恋でしょうか。
思春期の複雑な思いを抱え、川べりで過ごす時間が好きでした。
川べりからの黄昏の美しさや、淀みから響く川のせせらぎに、自然に心が安らいでいくのでした。

それから年月が経とうとも、私は温泉、プール、海、川べりの散歩…水のあるところが大好きで、今は川のそばに住んでいます。

さて、この頃のポカポカ陽気に誘われ、川面に行ってみたくなり散歩にでました。
土手は、秋の頃からの緑化工事がそろそろ終わる頃です。

既存のコンクリートの堤防に、円形の枠組みを組み、その上に土を被せて芝生を植え付けていたはずでしたが…

あれ?



芝生が消えた?



しかも小さい中州が…


歩行者専用の堤防の上からはこんな感じに見えますが、下に降りると…
川面が完全に造成中のような工事ぶりです。




向こう岸は、JR長町駅東側の、もともと旧国鉄貨物操車場、機関区跡地や工場、住宅地区だったところを、都市基盤整備公団事業主体が「長町副都心土地区画整理事業」として整備されました。
計画時、面積91.5ha、居住人口7500人、従業人口33000人、事業費が約1286億円。
当初は仙台市音楽堂や空中中華街の建設計画もありましたが、おじゃんになってしまいました。
その後は、市民病院移転計画もあがるものの、地価下落などの影響を受けて二転三転している用地が広がっています。




だからといって、この河川は何にも関係ないはずなのですが…
数年前も川べりに生い茂っていた背の高い木々が、大幅に姿を消した記憶がまだ新しいというのに…

長く河川の環境と共に根づいた木々の命が絶たれ、切り刻まれて、まるで死体のように積み上げられられた木々からは、土の匂いと春を控えたえもいえぬ匂いが漂い、痛々しく感じました。



川を通じて、人も生物も植物も微妙な生命バランスに関わりあい共存しているはずが、一方的にこんな排除を下す理由は一体何なんでしょうか?

あたたかい春の陽気に待ちわびて、膨らんだ木の命が芽を出しかけ摘まれ放置された姿に、切なさを感じました。



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