plainriver music: yuichi hirakawa, drummer in new york city

ニューヨークで暮らすドラマー、Yuichi Hirakawaのブログ

50回目くらいの誕生日

2022年03月26日 | その他

数週間前のある日たまたまいつもより早く起床してコーヒーを飲んでいたら、東京の母から誕生日を祝う電話を貰いました。米国では3月中旬から夏時間に切り替わり、日本との時差は13時間になります。電話をもらったこの日はまだ冬時間で、時差は14時間でした。いずれにせよこの時間帯は私にとってはまだ早朝です。

電話を切ってから思い出したのは2年前の誕生日です。一週間後に帰省するのを諦め、特例で航空券をキャンセルしました。それから2週間後、ニューヨークでコロナ禍のロックダウンが始まりました。結果この3年間帰省していません。米国生活30年で最長です。あまり嬉しくはない記録になりました。

帰省すれば物心ついてから22歳で渡米するまで暮らした土地に戻れます。そしてありがたいことに年に一度、太平洋を渡って来るおっさんを迎えてくれる旧知の知り合いと思い出を含め沢山の事が話せます。今年になってこの機会を2度も失ったわけです。

近頃なんだか急に数年まとめて歳をとった気がします。たとえ2週間程度の帰省でも人生の節目を作る糧になっていたのでしょうか。過去にボストンやニューヨークで丸々1年を過ごし、帰省して初めて異国で暮らした1年間を振り返った覚えが何度もあります。

既に人生の半分を米国で暮らしたので、こちらなりの四季折々や大切な人たちとの出会いで形作られた節目もたくさん持っています。今の私には2カ国での「場」が必要なのです。節目は過去を過度に振り返らず暮らすために持ちます。ただ感傷に浸るためにではありません。

今年の夏までに帰省できれば私の連続日本不在記録は3年で止まりますが果たしてどうなるでしょうか。3月26日の時点でニューヨークの感染者数はかなり減ってマスク着用が義務では無くなりましたが、東京での感染者数がまだ高止まりといった様子です。
ちょうど1ヶ月前にはロシアとウクライナ間で戦争が始まってしまいました。