plainriver music: yuichi hirakawa, drummer in new york city

ニューヨークで暮らすドラマー、Yuichi Hirakawaのブログ

街中での初体験

2010年11月19日 | ニューヨークあれこれ
先日地下鉄構内で、警察官に"Excuse me, sir."と呼び止められ、持っていた肩掛け鞄の中身を改められた。ニューヨークには16年間住んでいるが、街中で呼び止められたのは初めての経験だ。ちなみに昨年の夏、JFK空港で日本行きの便に搭乗する直前の通路で同じ鞄を改められたことはある。

後日聞いたところによると、最近再び警戒レベルが上がったらしいので、そのせいかも知れない。それとも、その日僕は濃い色をしたレンズの眼鏡をかけ、頭をすっぽり覆う黒い帽子を被っていたので不審人物に見られたのか?

ここ数年何度も同じ帽子と眼鏡を身に付け、大きなシンバルバッグやドラムケースを抱えて地下鉄に乗ったが、一度たりとも呼び止められたことは無かった。なので今回は単に運が悪かっただけだと思う。けれど完全に忘れ去るのには少し時間がかかりそうだ。何故だか判らないが何かがすっきりしない。

Already snowed here?

2010年11月13日 | ニューヨークあれこれ
暖かい日差しの下アップルストア5番街店に行く途中、セントラルパークの南東に位置する5番街と59丁目付近の歩道脇にだけ、雪が積もっていた。昨日この辺りだけに降ったのか?あり得ない。では何かのイベントで大量に氷を使ったのか?本っ当にどーでもいいんだけれど、どうも気になる。

One-day trip to see autumn leaves

2010年11月05日 | アメリカあれこれ
先月の都会脱走旅行では味わえなかった紅葉を求めて、今度は日帰りの旅へ。

季節柄お化けカボチャの風船が空港に飾られていた。この日から約10日後のハロウィーン当日に、風邪気味で演奏した店が酔っぱらいで大混雑し大変だったのだが、この時は知る由もない。



ホワイト・ストーン・ブリッジからブロンクスへ渡り、ハッチンソン・パークウェイを北へ進む。





パークウェイ疾走開始後間もなく、ちらりほらりと紅葉した木々が両脇に見えてくる。時折場所によって曇りはしたが、日中の空は殆ど真っ青でいてくれた。









まず向かった先は、ニューヨーク市から北へ車で2時間ほどのHyde Parkという街にある料理の専門学校、C. I. A. (Culinary Institute of America) 。アメリカ版料理の鉄人でお馴染みのCat CoraやMichael Symonなどを輩出している有名校だ。校内6つのレストラン全ての料理と給仕を生徒が担当している。





予約の要らないアップルパイ・ベーカリー・カフェで昼飯を食べる。プロシュート、ブリー・チーズ、アルグラのサンドイッチを注文。



まず焼きたてのフランスパンが美味しい。具のプロシュートは塩分控えめでこれまた美味。ビネグレットのドレッシングで和えたアルグラとブリーの相性も良い。付け合わせなのかメインなんだか判らないくらい存在感のあるポテトチップスは自家製。これも塩が控えめでよろしい。次に写っている、2ドルもしないチョコチップ・クッキーは見た目そのまま、手に余る大きさ。甘さも少々手に余る。でも味は本場っぽくて良い。



相方はサワードーのパンにポルタベラマッシュルーム(でっかい肉厚のきのこ)とゴートチーズのサンドイッチを注文。僕のより大きかった。付け合わせは大麦入りのサラダ。これまた主役に迫るボリュームだ。





食後、学校から少し北上し、適当なところで川っぺりへ向かう。突如雲が立ちこめてくるが、隙間からの陽射しで対岸が部分的に明るくなる。川沿いに敷かれている線路は、1958年までハドソン川鉄道が定期的に運行していたそうだ。









ハイド・パーク駅。一度廃駅になった後、地元の有志の力で復旧が続けられ、現在駅としては機能していないが展示会などが催されている。







最初に訪れた料理学校から真北に5マイル行き、ヴァンダービルト・マンション国立史跡へ。見学できるのは日本の「OOXXマンション」ではなく、英語で言うところのマンション=豪邸。でも気分は紅葉狩りモードだったのであまり興味が湧かず、中に入る代わりにしばらく広大な敷地内を散策する。現在史跡として見学できるのは、かつてヴァンダービルトがハイドパークの別荘として所有していた土地の1/3に過ぎないそうだが、それでも庶民には縁遠いほど広い。今でも敷地内を小川がせせらぎ、林には木が生い茂る。また専用鉄道の線路沿いは手入れが行き届いているのだろう、落ち葉が殆ど無い。











午後になって一段と冷え込んできた川っぺり。史跡に来てからかれこれ小1時間が過ぎていた。





タコニック・パークウェイ沿いの紅葉を楽しみながら帰路に着く。午後の日に照らされた紅葉で覆われた丘が鮮やかに広がる。この広大でのどかな風景が目の前で流れて行く間中、先輩のミュージシャンと電話で音楽について真剣な話をする。非日常の風景の中を日常の時間が流れて行く。













走行しているうちに段々と街の気配が濃くなる。そしてとうとう、普段の生活圏に突入。渡る橋の主塔が、日常と非日常を区切る門に見えてくる。夕焼けのタイミングも絶妙で、いかにも旅から帰ってきた、という感じだ。









僕にとっては生活圏でも他の人には旅の目的地でもあるニューヨーク。写真だとカメラの角度を変えれば違った絵ができる。日常生活もちょっとしたことで違って見えてくることがある。


Trip to a national park and other towns Day 6 of 6

2010年11月04日 | アメリカあれこれ
ヴァージニア・ビーチでも夜明け前に起床。まず部屋のバルコニーでコーヒーを飲み、まだ暗いうちから浜辺に出て水平線から登る日の出を待つ。山間での日の出とはまた違った美しさ。

















旅の最終日。ここからは全ての行程が帰路になる。まずビーチから30分ほどの所からチェサピーク・ベイ・ブリッジ-トンネルを北に駆る。



チェサピーク湾を南北に渡す橋とトンネルを合わせた距離およそ7kmで、水上建造物としては世界最長。



橋を渡り始めると左右は海しか見えず、まるで水の上を飛んでいるかのよう。途中トンネルの出入り口と展望台がある人工の小島が4つある。





南側から進むと終点の直前に、水面からひときわ高くなった橋が二本、平行に走っている。







その先にはフィッシャーマン島という自然保護区域がある。そこを素通りし、チェサピーク湾の東側を形づけている半島の南端に着く。途中煎り立ての地元の落花生を買ったり、古びた線路を見つけては写真を撮る。やがて今回の旅で5つ目の州、メリーランドに入る。





60マイル弱走行したメリーランド州の次は、デラウェア州を50マイルほど走行。風景はよく見るアメリカ郊外のもの。のどかな田舎ではないけれど、都会の喧噪というものもない。









デラウェウア州内を小1時間走った後、ルーズという町にあるフェリーの発着所に到着。ここからニュージャージー州のケイプ・メイまでフェリーで渡る。











乗船時間は1時間25分。出発前から甲板に出て、雨雲からたまに顔を覗かせる太陽でほんの少し明るくなった風景を撮影する。後は客室で煮詰まったコーヒーを飲みながらメールをチェック。

















夕方に着いたケイプ・メイ発着所から車で走り出した途端に雨が降り始める。



間もなく「ニュージャージーへようこそ」の看板が目に入る。



にべも無く日常に引き戻されたこの一瞬は忘れがたい。ニューヨーク市に住んでいると、ニュージャージー州とコネチカット州は近郊であり、旅先ではない。



もう川を見ても心がときめかない。旅の終わりが近づきつつあるのだ。

しばらく雨が続いたが、束の間ふと目を引く青色に染まった東の雲に少し和む。



旅の締めくくりにまたもや楽器屋に行く。立ち寄ったのは、カジノの街アトランティック・シティーからさほど遠くはない一軒のチェーン店。以前からこの店のウェブサイトで中古ドラムやシンバルをチェックしていた。しかし唯一のドラム担当店員に10分も待たされた挙げ句、何もそそるものが無く敢え無く敗退。チェーン店だから仕方ないか、と勝手に思いつつ今度こそまっすぐ帰路に。でもお腹が空いていたので、途中ジョージ・ワシントン・ブリッジ近くのニュージャージー側にある韓国料理屋でチゲを食べる。久しぶりの東洋の味に心底ホッとしながら。

この旅では往路帰路ともニュージャージー州以外では天候に恵まれ、山と海の両方の自然に触れられた。おかげで都会の垢は充分取れたと思う。ただせっかく紅葉が見事な山地に行ったのに、ちょっと時期が早かったようで殆ど色付いていなかったのが心残り。なので後日日帰りで紅葉を見に行くことになった。その様子はまた次回。

Trip to a national park and other towns Day 5 of 6

2010年11月01日 | アメリカあれこれ
この日もまた移動日。往路とはまるで別の国道85号線を東北東に進み、ヴァージニア・ビーチを目指す。

シャーロットを出発してから2時間半ほどで、デューク大学に立ち寄る。



ダーハムという街にあり、全米でも屈指の名門市立大学。キャンパスは巨大過ぎて、どこからが街でどこからが構内なのか見当がつかない。間違いないのはキャンパス内に「町」があるということ。この時ちょうどお昼だったので、キャンパス内のカフェテリアで、ルーベン(Reuben, with corned beef, swiss cheese, sauerkraut)サンドイッチを食べる。そこに置いてあった地元のフリーペーパーの表紙にはノース・キャロライナ州出身のジェイムス・テイラーが載っていた。

ダーハムからヴァージニア・ビーチまで約4時間。基本的に平らな土地をただひたすら走る。











目的地まであと30分というポーツマスのダウンタウン・トンネル。



帰宅ラッシュ時が始まる頃に通ったので、入る前に若干渋滞に巻き込まれる。何時間も田舎道を走っていたせいか、こういう風景に軽いカルチャーショックを受ける。

秋の夕方の砂浜。まず宿のバルコニーから海を見渡す。



風が強いので何枚も重ね着をして浜辺に降りると、水上バイクに引っ張られて水上スキーをやっている人や泳いでいる人がちらほら。こちらは足も濡らさず、夕日がすっかり沈むまで散歩と写真撮影と瞑想(?)に専念。