2月3日は節分でした
我家でも孫が鬼のお面を付けて逃げ回り、大人は恵方巻を食べ、私はお酒を楽しみそれぞれ楽しい節分をして明日の立春を迎えられました
ところで、今年は二月七日が旧暦の元日ですが、私達は一月も前に年賀状に「迎春」とか「新春のお慶びを申し上げます」というように、春という言葉を用いています
これは、旧暦時代に正月・二月・三月を春とした習慣を踏襲して、太陽暦の正月を春としたためですが、旧暦の正月は立春の前後に到来するようになっていたから、元日から春といっても、それほど矛盾は感じなかったんでしょう
しかし、太陽暦の正月は冬の真最中である、というよりも正月が過ぎてから、厳しい寒さが到来します
明治六年に太陽暦が採用された後、この点が一番話題になったようで、特に季節を大切にする俳句の世界では、正月を冬にするわけにもいかず、困惑したっその結果、冬と春との間に「新年」を設けて、一年を五季にしてつじつまを合わせました
しかし、これで一件落着というわけではなく、やはり「暦の上」では、春は立春からとする考えが残っています
運勢の関係では、節分までは前年に属し、立春から新しい年が始まるとしており、明治初年に出版された太陽暦の啓蒙書(けいもうしょ)には、三月四月・五月を春としています
これは欧米の習慣をそのまま伝えたもののようですが、今日の日本人の感覚では大体このようなところだと思います
彼岸も近づき、水もぬるみ、うららかな、いかにも春らしい気候になるのは三月です
日本人は太陽暦の正月、旧暦の正月、立春、彼岸のころと、四回も春がやってくるのを楽しんでいるわけですが、現代人の我々にはよくわからないですね
文部省もこの辺のところを解かり易く教えていかないと子供達が次の世代に伝えられなくなり日本の伝統がなくなってしまうような気がします