大晦日まで

私ね
勇気がないの
あなたとのメールの結びに
「では　良いお年を」って書く勇気
この言葉を書くの
少しでも後にとっておきたいな
大晦日が終わるギリギリまでね…

翼―聖夜に翔ける

この夜
手のひらに落ちた羽は
時が経てば勇気に変わる

サンタクロースが
眠る子らにプレゼントを配る頃
温められた羽は翼に育つ

さあ　今だ　翔け！

臆病な自分にさようなら
けれど
臆病だった頃の自分を忘れぬように
大地を蹴って
存分に翔け！

君が飛び去った後には
また羽が舞い落ちるだろう
それはきっと
他の人の
愛と勇気に変わる

目を閉じて

目を閉じて
あなたを辛くさせた一切を
カットアウトしてごらんよ
そうしたら
私が抱き締めて温めるから
ひとりで凍えないで
震えないで
温かくなるまで
いつまでも　いつまでも
こうしているからね

嬉しいことは何倍にでも
辛いことは半分こ

…約束だよ！

ペットボトルに星屑

ネエ　彼ノコト　ドウ思ッテルノ？

問いの答えが心の中でスパークした夜
唖然として反射的に見上げた星空
そこにはキラキラと微笑む星たちの姿
風に乗って
聴こえたような気がした
オルゴールの音色
つながるはずがない２つの点が
線に変われるものならばと甘い夢を素直に見られるようになった喜びは大きく
帰り道に買ったペットボトルのサイダー
蓋を開けたら
シュワッという音と共に
星屑が広がった
切なくて鎮まらぬ胸の鼓動に心地いい
甘味と冷たい刺激

心の中で
新しい恋に乾杯した

銀 杏

日だまりくらいの
目に優しい色を纏って
風の吹くままに瞬時寄り添う様は
キスに似ている

見つめ合って揺れ合って
太陽に見守られて生きる銀杏
命に限りがあるからこそ
銀杏は銀杏であり続け
傍らの葉と太陽に感謝して枝に揺れる

曇り空のような…

太陽が昇ってもすっきりせず
コーヒーを飲んでもしゃきっとしない
好きな小説を開いても頁は進まず
気に入りの音楽を聴いても頭に入ってこない

まるで曇り空のような心模様

こんな日もある
きっと人生も同じさ

呟きながら
窓を全開にしてみた
今日は雨は降らないらしいから

み・ら・い

過去はとてつもない吸引力を持っているから
先を行きたい私は
時々困ってしまうのです
だから私は
未来という言葉を好んで使います

先を見つめているのに
過去は思い出と名を変えて
私を逆方向へさらっていこうとするから
私は敢えて未来と呟きます

いつか成すべきことを成し遂げ
思い出と遊べる時が来るまで
待っていて欲しい

未来、未来と呟きながら
私は今日も
歩いています

希望を唱える

こんなに寒くて
何かしら忙しい時期を
次の年ヘの準備に使うのは
人が集い活気づく今
未来への希望を唱えるためなのかもしれない

今までを振り返ってから未来へ希望を託す時

そう思ったら今の忙しさも愛しい

温かいものでも食べて頑張ろう