美玲詩文堂

ようこそ♪こちらは不定期詩ブログです。
ゆっくり羽を休めていって下さい。
明日羽ばたく為に…。

鳥への羨望

2011-08-24 23:34:46 | Weblog
けれども
果たして鳥は
本当に自由なのだろうか

大地に息づくしかない人間と
空へも飛んで行ける鳥はどっちが幸せなのだろうかと
時々考える

空には
豊かな餌も保障されず屋根もなく
きっといいことはそんなにはない
自由の意味を知っている鳥などいないだろう

比べることができなくなってきた
鳥と人間と…

空を飛べるから自由だと最初にいったのは誰だろう?
きっと
その時の人生が苦しくて
でも死ぬことができずに生きた人のつぶやきかもしれない

人間は
自分の心に宇宙並みの大きくて豊かなポケットを作ってやることはできる
そのポケットに毎日の感動を次々に詰め込めたなら
鳥よりもどんな生き物よりも
自由にはばたけるとは思わないか?

歌詠み詩文堂 2

2011-08-17 22:58:02 | Weblog
タオラーの 仲間入りする今夏かな 蝉の鳴き声暑さを叫ぶ

盆踊り 浴衣姿で君と会う 恥じらいほんのり頬紅をさす

盆休み 各々故郷に帰りしも 都度都度浮かぶ恋人の顏

初デート 何を話せばいいのかと 冷や汗をかく カフェのグラスも

今刹那 あなたがいればそれでいい 時間を止めた あの波の音 

夏のあの日のインパクト

2011-08-14 23:29:49 | Weblog
こんな暑い夏の日だった
昔ね
学校帰りにデートする話で友達と盛り上がってたら
男子に水たまりの泥水を制服のスカートにかけられたことがある
彼は謝るでもなく
不思議なくらい悲しそうな目で苛立った様子で
大きな足音を立てて去って行った

誰に 何に怒っていたのか分からないけど
涙をいっぱいはらんでそうな怒りだった気がする
本当に
どうしてか分からないけど

でもきっと
彼は悪い人ではなかったと思うの
だって自分のズボンやスニーカーだって泥だらけだったんだもの
自分の手を汚さずに何かをしようとする人よりはずっといい

だから 大人になった今でも忘れられずにいるの…

ああ こんな暑い日だったなあ
白いシャツが眩しい
すれ違いざまのインパクト
たった数秒の思い出…

夏のあの日の反省文

2011-08-12 21:21:21 | Weblog
この胸のざわつきをどうにもできない
蝉たちがかしましく 日差しは容赦ない
彼女を見かけるたびに
甘いざわつきと
酸っぱいような胸の痛みに耐えていた

ああ、熱い、暑い…

その日も帰り道に彼女に出くわし
僕に気づくでもなく歩いていた彼女に勝手に苛立っていた
殴りつけるように好きだと伝えて逃げたい衝動を
その日も抱えていたっけ

昨日の雨の名残の水たまり
注意して歩いていたのに
「ねえ、今日彼と会うんだよねー」
彼女の友達の一言にどうしようもないやるせなさを覚えて
目の前の水たまりを乱暴に踏んづけて逃げた
彼女の半泣き声と友達の慰めが背中の遠くに聞こえた
僕だって半泣き状態なんだよっ!

…一番反省し続けた、弁解の余地のない我儘をやらかした夏だった

反省の足しになっているのかどうか分からないが
今僕は
大人になってからできた恋人を
ことあるごとに抱きしめている
雨水も泥水も被らせたくないから…

今更詫びることもアレなんで
けど 胸にずっとつかえてはいるんで
大切な女ができたら 何百回でも抱きしめようと
心に誓っている