美玲詩文堂

ようこそ♪こちらは不定期詩ブログです。
ゆっくり羽を休めていって下さい。
明日羽ばたく為に…。

桜流し

2023-04-08 23:43:08 | Weblog
咲き誇っていた花は
雨粒に背中を押されて
はらはらと旅に出た

今度は
焦げ茶色の土や
泥水に落ちてさえ
その場を彩る

これから未来へ歩む者に
そうやって
エールを送る

抜け殻から脱皮

2023-02-23 22:26:59 | Weblog
本当に抜け殻になってたら
こんなに苦しくなかったろうね

抜け殻のようにって言うけど
なまじ殻の中に肉体も心もあるから辛いんだよ

灯りを消して
月明かりに隠れて
こっそり泣いたら
明日の朝は
ちょっとでも
微笑むことができるだろうか

悲しみに通せんぼされても
淡々と前へ歩き
できることなら
少しでも笑顔を……

もうすぐ春が来る
私の中の冬も
きっと終わると信じて

2022-12-30 19:30:07

2022-12-30 19:30:07 | Weblog
今年の泣き笑い全て
いつか思い出話になるさ きっと
365日一生懸命生きた
それだけで拍手
そして
お疲れ様

来年は1回でも多く笑い
流す涙が一滴でも少ない
そんな年になりますように

赤い帽子

2022-12-10 10:31:14 | Weblog
わくわくするような
赤い帽子を編んでくれた母
どこへ行くにも被って歩いて
その先で起きたことを
よく話していた

そんな日々が
これからも遠く続くと思っていたけど
ある日母は私に
強く生きていけと言って
遠い空の星になってしまった

寂しくて寂しくて
泣いていても 
帰って来てくれる訳ではないけど
悲しみを洗い流して欲しくて
出てくる涙はそのままに
夜を重ねる

もうすぐ世間はクリスマス
星になったとしたら
ずっとずっとこれからも
空を見れば会えるんでしょう?

だったら大丈夫だね

私もまた
赤い帽子を被って
人生をいっぱい楽しんで
生きて生きて生き抜いて
会えた時の土産話を用意するから
しばらく待っててね

天国は「ここ」

2022-12-03 22:52:08 | Weblog
それは
夢見るものでも
探す物でもない

たまに
「人生捨てたものじゃない」と思える
この世界がまさにそうでしょう

そんな訳で
一期一会 袖擦りあうも多少の縁

優しく温かく生きていきましょう
これからも

次の幕が上がる時

2021-12-31 22:39:06 | Weblog
2021年はもうすぐ幕が降りるけど
次の芝居は始まろうとしている

自分の命も他人の命も守ることに必死だった
暗いトンネルでも諦めずに歩き続けるしかなかった
諦めたらそれで終わりだもの
そんな日々を生きる者たちに
絆の鐘の音が聴こえてきた
命の祝福の音だ

そして私たちは今からまた新しい幕を開ける
孤独を乗り越えようとする者たちの物語の続き

聴こえてこないか?
新しい時代の足音が
まばゆい光の場所目指して
私たちはまた歩き出す

今ここにいる命はみんな尊いのだ

コットン・スノウ

2021-12-24 23:54:09 | Weblog
降る雪が全部
真綿だったらいいのにね
柔らかくてあったかいものが降ってくるなら
その夜に見る夢もあったかいに違いない

サンタさん
そんな雪を降らせて下さい
私は
温もりと柔らかさのある夢が見たい

ずっとずっと
雪や氷より冷たい物に触れながら
暮らさざるを得なかった
そんな気がしてならない
この世界の空気がそんな風にガラリと変わってしまった
楽になりたいとか
温もりが欲しいとか
そういうことは甘えなんだろうかと
人のいない所で秘やかに
自分で自分を抱きしめてた

だから下さい
ふんわりと
真綿にくるまれて眠る夢を

心に
明日から灯火を携えて生きるために…

勇 気

2021-07-19 19:40:05 | Weblog
今年も勇気のフル稼働で過ぎてゆくのだろうか?

ままならないことを目の前にした時
撤退する勇気
そして
譲らない勇気

どちらかにしたいんだ

流されたまま諦めるのはいや!

どっちに転んでも潔くありたい

いつも潔い人はきっと
他の人にも優しくなれる

明日は晴れる…

2021-03-14 18:53:26 | Weblog
どしゃ降りの雨は道路に鏡を作る
だけどその鏡は秒ごとに歪むから
何だか損した気分になる
雨が春の陽気を冷やすから
何だかやるせない気分にさせられる

濡れそうになりながら歩く私の目に止まったのは
色とりどりの看板ネオン
ビルの2階や3階から落ちて行く光は
道の水たまりに虹を描こうとしてるみたい

たまにはどしゃ降りも悪くないね

明日はきっと晴れる
そう信じられるから

卒 業

2021-03-04 18:43:39 | Weblog
のどかにさす日差しを受けながら
式の後の喧騒に身を置く
そして時には傍観者になる

喧騒の渦にいる今は
センチメンタルが分からない
だから
未来を想像することもできない

たった今卒業した私の足元に咲くタンポポは
しっかりと根を張って
しかし
己を主張するようなしないような風情で
たまに風に吹かれている

そんなタンポポが
たまらなくかっこ良くて
スマホのカメラを起動する

これが私の卒業記念