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picnic on a frozen river

山登りの記録

2010.04.10-11 阿弥陀中央稜

2010-04-11 21:58:35 | 雪山
最近、オトモダチが少なくて、単独で1月に行こうと思って調べておいた八ヶ岳は阿弥陀の中央稜に。
日帰りでも行けるところらしいのだけれど、様子がよくわからないので一応二日で計画して、日曜日が空いたらなんか別のことしてとか思ってたら...。

【行程】
(4/10)舟山十字路(10:52)-(12:23)広河原沢出合-(14:30)2,350m付近にて幕営
(4/11)幕営地(05:07)-(05:28)第一岩峰基部-(06:28)第二岩峰基部-(07:30)御小屋尾根合流-(07:40)阿弥陀岳山頂-(10:34)舟山十字路

(4/10) 土曜日、起きたら6時。慌てて出発したら中央道は既に大渋滞。舟山十字路着は10:40。あ、朝飯を食べ忘れた。まぁまぁ、日帰りでも行けるはずだから入山しとくかってことで、11時に歩行開始。ゲートをすり抜けて林道を歩く。目指す広河原沢出合は一昨年の12月にアイスで来たことがある。雪の無い林道は様子がまったく違う訳だけれども、右岸から左岸に移るあたりは覚えていた。時間的にそろそろかなと思うあたりで「四区」と書かれた岩と右から沢が入り込んでいて、偵察したけれど違うっぽい。ここいら一帯、境界を示す赤ペンキはあちこちにあり過ぎて、登山道の目印としては役に立たない - 登山道の目印ではないから仕方が無いのだけれど。


(出合手前の「四区」岩)


(出合の「四区」岩)

ザックを背負い直して本谷を詰めてしばらくするとケルンがあり、開けた沢の出合になっていた。おぉ、左俣の先は以前テントを張った平坦地ではないか。尾根の突端はここに違いないと判断し、右俣を少し詰めて見る。沢は雪で埋められていて踏み抜きが怖いが、尾根への取り付きはなんとかなりそう。目印は無かったけれど、もはや当てにはしていなかった。
しばらくは急斜面の木登りで、ところどころ雪が凍っているところが出てきて厭らしい。バンドになっているところを拾って行っても標高は稼げないので、危なくない範囲で直登を心がける(面倒だけど、危なくないです)。そんなことを1時間くらい続けていると傾斜も緩くなってきたが、平らな地形のほうが雪が残っていて、凍っていてちょっと厄介。まだアイゼンは履いていない。こりゃ取り付き間違えたなと思ったけれど、地形上、登っていけばいずれ合流する確証があったので、若干左側に注意を払って薮漕ぎを続ける。果たして赤ペンキ/赤テープに彩られた踏み跡が登場。平らなんで結構凍っているけれどペースは上がった。


(結構立派な登山道)

ペンキが途絶えると踏み跡は細くなり、また雪に被われるようになる。尾根をトレースして行くと右手に南稜下部が現れる。今日中には抜けられそうにないので幕営地が欲しいところだが、樹林の密度が濃くて一人用テントでも難しい。青ナギと同じくらいの高さになったあたりから植生の変化が見られ、そろそろかなと思った頃に見晴らしの開けてテントが張れそうなところがあった。樹林越しに第一岩峰も見える。しかしまだ2時過ぎなので消費カロリーのノルマには達していない模様。もう少し進むと、凍結が結構キツくて苦労させられる。雪が無いので整地が出来る場所がなく、結局戻って幕営。


(視界が開けると南稜が)


(幕営地 - 背後は第一岩峰)

雪が汚くて水作りにはちょっとな感じだったけれど、今回は一つだけのストーブをツマミ作りに使いたかったために水を歩荷してあったので大丈夫。やる気の無い単独の食事は30%割引の焼肉をメインに、いつものフランスパン+フルムダンベール、タマネギ、エリンギ、ニンニク、新顔の赤ワインとビールを少々。そして賞味期限10ヶ月切れのパスタ。ワインとビールを楽しめる季節になったのが嬉しい。



(4/11) 3時起床。朝も賞味期限~な食事を摂って5時ちょい過ぎに出発。もうヘッ電は要らない。最初からアイゼンにダブルアックスで、固い雪をカツカツ登る。


(アイゼン履いて第一岩峰に向かう)


(あらら壁に寄りすぎ)

第一岩峰は右に巻くらしいが、基部に寄りすぎてしまい少しクライムダウンするはめに。明瞭なバンドを拾って大きく巻く。バンドの一部に雪が斜めに乗っていて、そんなところは前爪でトラバースする。手は八ヶ岳仕様のボコボコホールドか、ピックだけ適当に引っ掛けるか。雪の乗っていない草付きは刺さりが悪かった。途中で事情により15分のブレークが入り、その後もしばらくは目印を追ってトラバース。いい加減に登れヨってところでヒラヒラの目印を上方に見つけて上がって行く。雪で埋もれていてば、目印が無くったって登って行くようなところ。


(トラバース入り口)

尾根に上がって少しも行かないうちに第二岩峰が見えてきた。今度は上がりすぎないように左の巻きを注意深く探し、それっぽいところを登る。凍った雪にQuarkがバスバスと決まって気持ちが良い。DMM Alienのピックは今ひとつなのだけれど、スパイクを差すような深い雪ではこちらを使う。


(第二岩峰を越えたあたり)

第二岩峰を過ぎると稜上に上がった。晴れていれば眺めが良さそうだけれど、今回はガスガス。這松の間になんとなく判別できる夏道をアイゼンの前爪でガツガツと登って標高を稼ぐ。落ちたらあんまり宜しくないけれど、ステップは蹴り込み一回で効くので大丈夫。眺望ないので黙々と登りつづけて御小屋尾根と合流した。


(合流手前はそれなりに痩せ尾根 - 写真ほど斜面は急じゃない)

空身で山頂を往復してから下山を開始する。下り初めは急傾斜+ガチガチの氷で速度を稼げない。視界は相変わらずだけれど、恐らく前日に南稜から入ったであろうパーティーのトレースがバッチリと残っていて、ルートに心配は無かった。樹林に入っても部分的な凍結は残っていて、美濃戸口への分岐の後に取った休憩までアイゼンは履きっぱなし - 歯が勿体ない...
舟山十字路への道は夏道がはっきりと出ていて、今回は迷うこと無く無事に下山。

この時期、ラッセルも無く厭らしい氷もなく拍子抜けだった。一応バリエーションルートに分類されるのだろうけれど今回はロープを出す箇所は無かった(ロープは懸垂撤退用)。旬はもう少し雪の多い時でしょうね。2日間、誰一人とも会うことが無くて、そういうのは良かった。一つ使ってしまったからまた単独ネタを仕入れておかないと。


(quadピックに換装したQuarkが重宝)


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