(02/11) 西沢渓谷駐車場(10:23)-(10:59)東沢登山道入り口-(11:58)鶏冠谷魚止めの滝-(14:46)乙女ノ沢
(02/12) 乙女ノ沢取り付き(07:21)-(12:31)大滝基部-(15:00)乙女ノ沢取り付き-幕営地(15:48)-(16:26)山ノ神-(18:36)西沢渓谷駐車場
(2/11) 朝、聞きなれない電子音で目を覚ました。前の日に携帯電話を機種変更したんだけど、そっかこれが着信音かぁ~。
って、寝坊しましたー、集合時間を30分過ぎてますー。
パートナーの自宅付近でピックアップだったのが幸いで、慌てて出発。調布ICに入ったのは8時くらい。しっかり渋滞に捕まり、西沢渓谷入り口に到着したのは10時を回っていた。西沢渓谷遊歩道から分岐して東沢に降り立つ手前で踏み跡が凍っていたのでアイゼン装着。
ほどなくして渡渉になり、飛び石と周辺の凍っているところを拾って左岸に。河原を少しあるいてからまた渡渉。ここからが酷かった。踏み跡は無く、微妙なトラバースやザックがつっかえるハング岩が続き、あれ、東沢ってこんなだっけ?って感じ。んで、水がゴーゴーと流れていて越えられそうに無い滝にぶつかった。
H川さんこれを見て曰く「鶏冠谷かも~。」コンパスを当てるとそれらしいので戻ることに。
幕営地まではどうってこと無いだろうとタカを括っていたので、食事とタワシ以外の共同装備をシレッと割り当てられた時はなんとも思わなかったけれど、まー、ザックが邪魔だわ。んで、途中から右岸に踏み跡を見つけ、登山道跡はこっちみたいで往路よりははるかに楽に出合に戻った。途中でポケットに入れたオーバー手袋を片方失くしてしまったけど、水流に落ちたら回収不能だろうし、空荷で捜索に行けばどうってことないってのに思い当たらずで、予備を確認して東沢に入る。
どうして間違えたんだろう。こっちには立派なトレースがある。河原歩きでアイゼンを外し、でも巻き道は凍っていたのですぐにアイゼン。
もう一度河原に降り、ホラ貝のゴルジュの巻きに入ってからがところどころ悪い。ザックに外付けにした銀マットなんて、いっそ落として無くしてしまえばいいんじゃないかなんて思ったり。山ノ神から河原に降り、また何度か渡渉を繰り返す。この頃には渡れる氷の状態が何となく分かって来た。
当初は途中の凍った小滝でもあれば寄って行こうという予定だったけど、時間があまり無いので乙女ノ沢に直行。
(日帰りパーティーが下降してきた)
ガリガリ歩いてゆくと、立派なナメ滝とデポされたザックを発見。既に3時近くになってしまっていて二人ともやる気なし。対岸の平地にサッサとテントを張って宴会。VL-22に二人だったけど不要な装備はテントの外に出せばまぁまぁ平気。
アイスに来たのに、テントの中の二人の会話は沢の話ばっかだったような。
(2/12) 5時起床。装備を整えて取り付きは7:30。Hさんリードで登攀開始。
(F1)
(F1を抜けて平らな沢)
(F2は小滝)
硬い氷は脆く、アックスを刺すと亀裂が走って円盤状に割れる。50m一杯では立ち木に届かない。落ち口を越えた平坦なところでスクリュー支点でピッチを切って、ここまで1時間。自分がフォローも、パリパリと氷を割って登る。それでもモノポイントアイゼンはナメ滝の丸い氷にしっかり刺さって乗る場所が分かり易く、緩い傾斜もあってどこでもスタンスな感じが楽しい。
そこから暫くの二足歩行できるところも念のためロープを出したままで、続く小滝の終わりまで僕がリードして、ここは左岸の立ち木でピッチを切った。
(ナメが続く)
そんなこんなで終始ロープを出して、50mギリギリまで行ったらスクリュー2本で支点を作ってピッチを切る感じ。ロープの残りが5mを切ったら立てる場所を探せばなんとかなる。
登ってゆくに連れて氷は緩くなり、アックスの刺さりは良くなった。
沢が右に向きを変え、大滝が見えてきてからも2ピッチで基部に届けず。手前の滝の落ち口の下でロープ一杯一杯で自分がピッチを切った。ここでH川さんを迎え入れ、時間は13:20。大滝越えにはあと2ピッチは掛かること、下降に2時間は見込まれること、さらに悪いアプローチを戻ることを考慮してここで敗退を決断。
(大滝を前に撤退)
右岸の立ち木まで上がって懸垂開始。ひっかかりを嫌ってロープは氷上を流す。基本、右岸の立ち木を使い、一箇所だけ左岸で取ったりして、最後は右岸に捨て縄の束を発見して50mで丁度だった。
(下降開始)
(最後の懸垂)
テント撤収でまたあの嫌なアプローチを黙々と戻る。鶏冠谷出合からトラロープに引かれてすぐに尾根に上がってしまったが、これはルートミス。また河原に下りて暫く歩いて昨日歩いた踏み跡に復帰。遊歩道と合流したのは18時ちょっと前で、普通に真っ暗。
あとは星明りを頼りに、二人とも何となくヘッ電を出さずに駐車場に戻った。
日曜日は貸切。それでも大滝に届かなかったかぁ。F1が一番難しくてあとはグッと易しい。全部スタッカートでなくて時短しないとなぁ。アプローチと下降が核心かも。