『みちしるべ』 by 阪神間道路問題ネットワーク

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『みちしるべ』ミヒャエル・エンデの「モモ」を読んで**<2014.9. Vol.86>

2014年09月30日 | 神崎敏則

ミヒャエル・エンデの「モモ」を読んで

神崎敏則

 この本は、時間とは何か、人生とは何か、幸せとは何か、を私たちに問いかけている。自分の時間の使い方をガツンと反省させられてしまった。

 いつもせかせかと仕事をしている。

 退勤時間は17時30分なので、できる限りその時間ピッタリに職場を出られるように25分ごろには作業着から着替え始めている。この習慣は以前の会社――以前の会社は6年前に、今勤務している会社に現場を丸ごと売り渡してしまった。やっている仕事は同じだが、現場への管理方法が全く変わってしまった――の良い伝統の一つだ。

 でも出勤時間8時30分前の1時間近く前には職場に入り作業着に着替えて、7時40分ごろにはパソコンでメールのチェックや昨日の勤務状況を入力している。当月の管理状況をフォーマットに従って作成しはじめている。トラブルや前日の工事内容をチェックしている。過去の資料と照合することも欠かせない。

 そんなこんなで、8時25分からラジオ体操が始まる。勤務時間前にラジオ体操を強制する雰囲気が嫌いなので、以前から勝手にストレッチをしている。ラジオ体操よりこっちの方がよほど有効だとひそかにアピールしている。

 ラジオ体操の後の8時30分から朝礼が始まる。しかし、チェックしたメールに返信しながら朝礼に臨んでいることが少なくない。パソコンで入力するのはそれほど苦にならない。自分でも入力作業が得意だと思っていたりする(実際には若い人と比べるとそうでもないのだが)。失礼になると分かりつつ、指先でキーを叩きながら、朝礼に参加して発言したりする。自慢したいのではないと自分では思いたいのだが、周囲にはどう思われているのかはなはだ不安だ。ただ単に、仕事に追われている、その強迫観念に突き動かされているだけなのだけれど……。いや本当はこちらの方が言い訳なのかもしれない。あくせく仕事をしていることを言外でアピールしたい、というのが本音ではないだろうか。

 この本を読んで、自分の時間の使い方って本当に嫌だなーって、つくづく思っていしまった。なんて薄っぺらな人生なのだ。

 でもこの生き方は変えられそうにない。自分にはとても無理だ。ただ一つ、変えることができるかもしれないのは、相手の話を一生懸命に聴くこと。そのためには、忙しい――と勝手に思い込んでいるだけなのだろうけど本人は相当に深刻なのだ――ことを言い訳にせずに、相手の思いにしっかりと正面から向き合うこと。ここだけは、しっかりと取り組んでいきたいと思っている。

 こんな感想の後で申しわけありませんが、本書はとても素晴らしい童話です。有名な本なのですでにお読みの方も多いかもしれませんが、興味のある方は是非お読みください。

 平出さんが良く言っていたスローライフという言葉が今頃身に染みています。

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