『みちしるべ』 by 阪神間道路問題ネットワーク

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『みちしるべ』斑猫独語(55)**「変わる梅北、いろいろ考えた」**<2013.5. Vol.78>

2013年04月28日 | 斑猫独語

変わる梅北、いろいろ考えた

澤山輝彦

 梅北なんとか言う所が今日(2013/04/26)オープンしました。正式な名称は新聞で何度か見ましたが私には覚える気がないので正確に言えません。所詮、物欲にまみれた幻想とも言える世界へ99%を構成するひとびとを無理矢理みちびくだけの大きな器にすぎない所だと私は思っていますし、拝金主義者のもみ手と薄ら笑いが見えてしまうのです。えらくひがみっぽい見方ですが、そんな物でしょう。でも、年寄りが行って見もせずに年寄りの感覚で勝手な事を言うて、そんなんじゃ衰えが加速するだけじゃ、と言われればそれもそうかなぁであります。一遍ぐらい見といてもええなあ、といつかは一度のぞくことになるのですが、いつのことやらわかりません。それにしても大阪駅周辺の変わりようはすごいもんです。それだけ田舎的だったのでしょうが。さらに最近廃止になった梅田貨物駅の跡地利用が控えていますが、利権やなんやかが、さぞうごめいているのでしょう。

 梅田貨物駅は大阪駅をはさんで南側にもありました。ごく最近取り壊された大阪中央郵便局の西側にあたります。この南の貨物駅には堂島川につながる水路、掘り割りがあり、艀(はしけ)による機材等の運搬がおこなわれていました。私は見た記憶があります。国道2号線に出入橋という所がありますが、これはこの水路に架かっていた橋の名残です。こんな所の水運なんて時代おくれだと駅の廃止よりそうとう早く埋め立てられましたが、今、これが残っていれば、再開発の目玉になるのではないかと思っています。梅田から掘り割り経由、堂島川へ、中之島へ観光遊覧船を出すことが出来るからです。大阪は水の都と呼ばれ、浪速八百八橋など歌の文句にまでなりましたが、遠い遠い昔の話になってしまいました。「涼しさに四つ橋四つを渡りけり」こんな句も残っていますのに。ダルビッシュ投手が活躍する球団の本拠地はテキサスです。テキサスにあるサン・アントニオという街には運河があり、そこには観光船がにぎやかに行き交っています。見てきたように書いていますが、世界ふれあい街歩き、というNHKの番組でみたのです。なんでも洪水のあと排水をよくするために掘った川を綺麗にして舟を浮かべ観光に使っているそうです。大阪は地盤沈下などの問題があったのでしょうが、川をたくさん埋めてしまいました。それで、もしあそこの掘り割りが今でもあったらと考えたわけです。この掘り割りの埋め立てたあとには阪神高速が通っています。中之島にあるのと繋がっているのかな。自動車に乗らない私はどうか知りません。

 それにしても自動車道路が景観を台無しにしてしまうのは何とも言えず残念です。川西市北部を走る第二名神のための工事が目に見えてくると、人々はこんなことになるのか、と今更のように驚いているのです。国民共有の財産である景観(だけではない自然や文化財をも破壊します)をいとも簡単に道路が隠してしまいます。もう少しこのことを道路問題として大きくとりあげないと、後世に憂いを残します。広島県鞆の浦の判決はよかったですね。まあ、もう高速道路を要求することはやめなくてはならないのです。 

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