Piano Music Japan

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シューベルト研究がリスト「歌う超絶技巧ピアノ」を産んだ!(No.2517)

2017-01-30 21:50:43 | 作曲家・シューベルト(1797-1828
 リストは、モーツァルトやシューベルトと並ぶ「神童」である。1811年生まれだがシューベルト生前の1822年に(シューベルトも変奏曲を作曲した)「ディアベリ変奏曲」にわずか11才で参加して出版された!
 「作品1」は1824年頃なので13才。
1826年に「12の練習曲」作品6 をわずか15才で出版した。その出来栄えにリスト自身は満足せずに、1837年に「12の大練習曲」としてリニューアル出版した。この間に作曲されたことが確定しているのが、「幽霊(Apparitions)第3番 シューベルトのワルツの拠る幻想曲」(1834出版),「バラ」(1835?出版)の2曲である。
 「幽霊(Apparitions)第3番 シューベルトのワルツの拠る幻想曲」は、シューベルト器楽曲初出版の「36のオリジナル舞曲集」作品1 の第33番を延々と225小節まで引き延ばした超絶技巧をひけらかす曲である。(元は32小節)
 「バラ」は、まさにライデスドルフ社専属時代に(ギャラ払いが不満足だったらしく)ギャラ無しの文芸雑誌の付録として、初出版された。ディアベリ社が生前にシューベルトと話を付けて「作品73」で1827.05.16出版に漕ぎ付けている。
 この2作品を通して「歌う超絶技巧」を習得したリストはまず「12の練習曲」作品6 を大改訂する。だが、この改訂版は難し過ぎてリスト本人以外誰も演奏できない稿だったので、後に1851年に(現在轢かれている)第3稿に再度改訂されている><
 「12のシューベルト歌曲集」S558は、「12の大練習曲」直後に着手され翌年には完成&出版された、と考えられる。当時、広く知られてはいなかった「シューベルト歌曲」を世界に『リスト1人』で広めるために作曲された。他人ピアニストの技巧は考えていない。その為、楽譜が品切れになった時に合わせて「簡単にした再編曲」した曲もある。今回佐伯周子は、「水面に歌う」「アヴェ・マリア」「魔王」を弾く。

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