凛太郎の徒然草

別に思い出だけに生きているわけじゃないですが

やっぱり僕は麺が好き~うどん編

2006年04月27日 | 旅のアングル
 僕は自分で言うのもなんだが食い意地が張っている。はしたないが事実だからしょうがない。
 旅の中で、様々なものを呑んだり食べたりしてきた。旅の楽しみとして、その土地ならではの食材や料理を味わう事は実に重要な要素であることは賛同していただけると思う。また旅行の目的が転じて、「食べ物が目的になる」旅行をすることもしばしばある。自分たちの味わったことのない旨いものを目指して旅をすることは実に愉しい。
 高級郷土料理店には滅多に行くことはないしそんなガラでもなく、自分たちの背丈に合った食べ物を探して、列車に乗り、そして車を飛ばすことの至福。たまりませんなあ。
 旅で食べてきた様々なものの事をまとめて少し記してみたいと思っていた。まずは麺から始めることにする。ラーメン、蕎麦、うどん…安直な食べ物でありながらこれだけ地方色を出している食べ物もない。地方によって、本当に様々な麺があり廉価で楽しませてくれる。

 今回はうどんについて書いてみたい。
 うどんは実に地方色豊か。製法もそれぞれ違う。大きくは手延べ式の素麺を太くしたようなもの(稲庭、氷見、五島等)と、切り麺とに分かれる。定義づけは難しい。こういう話は好きなので書き出すとキリがないので止めるが。「うどん」と名乗っていればうどんということにしよう。
 それでは、僕が食べてきたうどんについて。

「稲庭うどん」
 超有名うどん。いわゆる手延べ式で乾麺である。艶やかで滑らかな麺は他の追随を許さない。秋田でも食してやはり抜群だが、上手に茹でれば家庭でも近い味が味わえる。シャキッと冷水で締めたつやつやの麺。美味いですなあ。

「水沢うどん」
 群馬名物。透明感があり柔かそうに見えてコシがある。ちょっと不思議な食感で美味いですな。そのこだわりは、ほとんどを「ざるうどん」で食させることからも見える。「清水屋」などで食べましたが、細やかで繊細な感じ。また、舞茸の天ぷらとの相性がすごく良くてセットでどうしても頼んでしまう。

「加須うどん」
 埼玉県加須は手打ちうどんの街らしい。美味いと評判で、一度食べてみたいと念じていてようやく2年ほど前に食べる機会を得た。
 思ったよりコシが強い。どうせ東京近辺のうどんなど、とタカを括っていた不明を恥じた。美味いのだ。

「ほうとう」
 山梨近辺へ行く度に、「小作」に寄って甲州名物ほうとうをつい食べる。じんわりと温まる。
 ほうとうとは、通常のうどんよりもかなり太い。それを湯がくことなく野菜や肉などの具材と共に鍋で煮込んで食べる。これをうどんだと分類すると山梨の人は怒るかもしれないな。曰く「ほうとうはほうとう」。
 値がはるのでいつもは「かぼちゃほうとう」だが、たまには「猪肉ほうとう」「熊肉ほうとう」も食べてみたい。

「吉田うどん」
 山梨の富士吉田市はうどんの町である。最近TVでもよく紹介されているのでご存知の方も多いだろう。僕も食べる機会を得たのは最近の話である。
固めの麺。固めと言うより固い。出汁は醤油味が基本と言われるが僕が食べたのは味噌も入っていた。悪くない。そして最大の特徴は具にキャベツを使うこと。食べたらちょっと驚くと思うよ。辛い唐辛子味噌を薬味で添えるのもまた珍しい。

「氷見うどん」
 手延べうどんであり、麺自体は入手することは易しいが、富山の氷見現地では食べさせてくれる店が少ないのが現状。僕も現地では2、3回しか食べたことがない。しかしコシがあって美味い。家庭で気をつかって上手に茹でれば美味い麺が食べられる。

「味噌煮込みうどん」
 ご存知名古屋の名物うどん。【山本屋本店】と【山本屋総本家】があり、味の違いは僕にはよくわからない。値段は【本店】の方がちょっと高いか。でも店によって相違があるかもしれずはっきりとしたことは言えない。ただ、クセになる味には間違いなく(うどんの芯が残った茹で方も含め)、名古屋では必ず食べてしまう。
鍋焼きの蓋をとってひっくり返し、それを受け皿にしてうどんを食べる。八丁味噌は濃く、やはりごはんと一緒の方がいい。

「伊勢うどん」
 もっちりとしたフワフワの太麺と、たまり醤油の濃い色の出しが特徴の伊勢うどん。こんなに見た目個性的なうどんも珍しいが、食べれば美味い。色の濃さほど味は濃くなく、まったりとして後を引く。

「関西のうどん」
 僕は京都出身なので慣れ親しんでいてもちろん美味いと思うが、関西のうどんと言ってもいろいろ。京都で「たぬき」と言えばきつねのあんかけバージョンで生姜が決め手だが、大阪に行くときつねそばををたぬきと言う。最初はびっくりした。東京では揚げ玉うどんを「たぬきうどん」と言うということを最初聞いた時にはこれも驚いたが。
 「きつね」にも2バージョンあって、甘辛く煮た大きい油揚げをのせるのと、細く刻んだ油揚げを使う「きざみ」とがある。
 関西のうどんは出汁が決め手。あまり他所では使わない昆布を奢った出汁は美味いですよ。

「さぬきうどん」
 さぬきうどんは至上最強の麺。とにかく美味くてたまらない。うどんを食べに香川に通うこと多々、訪ねたうどん屋は100軒を超えた。書ききれないのでいずれ一記事独立させて書きます。

「たらいうどん」
 徳島県の土成名物。釜揚げをでかいたらいに入れて供される。楽しい(笑)。さぬきうどんとはちょっと違う、しかしコシのある麺。つけ汁が少し香ばしい魚の風味でまた美味い。

「倉敷ぶっかけうどん」
 jasminteaさんご推奨の倉敷は「ふるいち」のぶっかけうどん。こちらでは名物です。
 葱や天かす、刻み海苔などをふんだんにのせ、濃い目の汁をぶっかけて供される。一気にかき回してズルズル。さぬきうどんとはまた違うしっかりとした感触。美味い! 
 岡山には「鴨川うどん」という名品もあるのだがこれはまだ未食。

「博多うどん」
 博多はうどんどころ。初めて食べたのは「かろのうろん」だったが、ごぼう天うどんの美味さにはびっくりした。細切りのごぼうが相性がいいのだな。かなり柔らかめのうどんだがこれはこれで美味い。そして「まる天」。円いさつま揚だ。このまる天かそれともごぼ天か、どちらを具にしようかで心は千々に乱れる。さらに博多ではラーメンかうどんかどちらを食べるかでも悩む。「牧のうどん」「川端うどん」「英ちゃんうどん」「ウエストのうどん」…。

「北九州うどん」
 こういうジャンルがあるのかどうかは知らないのだけれど、北九州にはかしわうどんってありますよね? 駅のホームのうどんとか、「資さんうどん」とか。大分にもあったかな? 甘辛く煮た鶏肉とうどんの相性がよく僕は非常に好き。ふと夢にも見たりする。

「五島うどん」
 五島に行ったときに食べた。手延べうどんなのだが、地元では「地獄だき」と言って鍋でグラグラ煮てそのまま釜揚げ風に食べる。コシの強さももちろんだが、地元名産のアゴ(飛魚)でとった出汁が旨い。地元では讃岐、稲庭と並んで日本三大うどんと言っていた。

「宮崎うどん」
 何故か宮崎では「釜揚げうどん」隆盛である。よく巨人の宮崎キャンプで選手が行く「重乃井」が有名だが、他にも「吉長」など美味い店が多い。早朝から営業、セルフ店がある、廉価(160円とか)などさぬきと同じような特徴がある(麺のコシは違うが)。宮崎はそう言えば海を隔てて四国だなあ。

 他にもご当地うどんは多いと思う。食べたら書き足していこうかなとも思う。
 次回、蕎麦編、そしてラーメン編へ。

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8 コメント

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うどんはやっぱり (ヒロリン)
2006-04-27 23:19:29
 関西ですね!そばはまだ許せるけど、西日本のうどんはいただけない・・・(笑)。



 インスタントのカップ麺のうどんも西日本と東日本で味を変えてあるので、帰省したときは「どん兵衛」などを箱買いして家に送ったりしています(笑)。
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ふるいち~ (jasmintea)
2006-04-28 23:08:59
これは本当にビックリしました♪

まさかふるいちのうどんが出てくるとは

世の中ってスゴイ!!と思った瞬間を思い出しました



でね、5、6日の予定が流れちゃったので伊勢にうどんを食べに行こうとしてたんです。

でも日帰りはもったいないし、って宿探したら高くて結局あきらめました

やっぱり伊勢うどん、食べたいな!



あと、ほうとう~!

これも我が家三男が大好きなので冬は鍋と同じ感覚で作ります。

これがおしいしいんだよね



おいしいおうどん食べたくなりました



PS 遅れましたが、、リンクありがとうございますm(_ _)m

この話しを覚えて下さってたことも本当に嬉しいです
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>ヒロリンさん (凛太郎)
2006-04-29 00:21:18
ヒロリンさんのおっしゃることよくわかります(笑)。



ここで書き連ねていますが、東北にも関東にも、九州にもびっくりするほどおいしいうどんはあるのです。しかし、結局関西人が問題にするのは麺ではなくて出汁なのですね。

「醤油で真っ黒」という関西人が東京の汁を揶揄する話はもう古典ですが、根本的に出汁の好みが違うのだと思いますね。鰹節を最重要視する関東と、昆布のグルタミン酸をどうしても加えたい関西。関東の人は何故か昆布くささを嫌う。好みとしかいいようがないですね。
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>jasminteaさん  (凛太郎)
2006-04-29 00:26:04
ふるいちのことを書いてビックリしたのは僕の方です。まさかjasminteaさんが、自分の好きなうどんやに関係のある方だったとはね(汗)。



伊勢うどん残念でしたね。代わりに僕が近いうちに出かけて食べにいってあげますよ…。

ピシッ! (*ー"ー)ノ☆)゜ロ゜)ノ グハッ!!



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大~好き! (Mami)
2006-04-29 22:30:27
来た来た来た来たぁぁーーー!うどんネタ!

私はうどんが大~~好きなんですぅ!

旅先の名物に“うどん”が入っていると、

必ず食べに一人でも食べに行きます。



雪の日に角館で食べた「稲庭うどん」最高だったな!



風邪気味の時、名古屋で食べた「味噌煮込み」は体が芯からぽかぽか。



京都祇園で食べた「ねぎうどん」しょうがと九条ねぎがたっぷりで美味。

特に忘れられないのが、平安神宮そばにある「京菜家」というお店。必ず行きます。

あ~あ、京都は大好きよ! 



倉敷で初めて知った「ぶっかけ」こちらに戻ってきて早速作りました。(笑)



その倉敷から、うどんが食べたいがために日帰りで訪れた高松で堪能した「さぬきうどん」通は、ゆがいた麺に薬味と、お醤油だけかけるのだとか。



あまり知られていないみたいだけれど、食べてみて、その美味しさにびっくりの「伊勢うどん」



そして、これまた驚いたのが、博多で食べた「博多うどん」



ど、どうしましょう、すべて食べたくなっちゃいました。

旅に出たーーーーーーーい! 



つい興奮して長くなってしまいました。(汗)
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>Mamiさん (凛太郎)
2006-04-30 15:13:02
おお、「京菜家」のうどんですか。ここのうどんは、何と言いますかちょっとランクの違ううどん(汗)。上等ですよね。京都人でも普段のうどんではありません。ありゃ(笑)。



さぬきうどんは、それだけを目的に訪れる価値のあるうどんでして、僕は香川県に10何回か行って、一日7杯は食べます。のべで言うと150杯ほどのうどんを食べています。写真に撮ってコレクションしています。

ぶっかけは讃岐にも名店が多く(「山下」とか)、伊勢うどんもぶっかけのひとつのパターンでしょうね。

うどんは奥が深いですなぁ♪

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Unknown (うねうね*)
2006-05-05 15:47:47
「ぶっかけ」いいですよね。気軽に食べられて、おいしい。

倉敷なら水島にある「なかうら」も美味しいです。讃岐うどんのお店ですが、暖かいうどんのおつゆが塩味です。「ざる」の甘辛いたれもいいし、「湯だめ」の生姜が効いた味も寒い時期に食べるとほっとします。夕方は早い時間に行かないとなくなり次第お終いみたいです。あと、「かけ」「ざる」が270円と言う安さも魅力です。
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>うねうね*さん (凛太郎)
2006-05-07 22:06:55
コメントありがとうございます♪

いやぁそれにしても、岡山のうどん文化の奥の深さよ…。橋を渡ればすぐ讃岐なので他県のうどん好きは通り過ぎがちなのですが、いけませんねそれでは。「塩味のおつゆ」「ざるの甘辛いたれ」興味深いですねー。



岡山では、いずれ書こうと思っていますが「ドミカツ丼」も大好きなもので…。胃袋がいくつあっても足りませんねー(笑)。

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