夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

流扇之図 松本一洋筆 その4

2015-12-03 05:14:37 | 掛け軸
息子は休みには義母のお掃除のお手伝いです。



二階からのぞいた小生に「バイバイ」・・。悪がきの雰囲気がそろそろ出てきたらしい。なにしろ小生の息子だから、甘やかしは禁物。



正月用の掛け軸の準備開始です。なにやらいい作品はないかと物色中に本作品と縁がありました。

流扇之図 松本一洋筆
絹本着色軸装 軸先木製塗 入江為守鑑定箱
全体サイズ:縦1850*横500 画サイズ:縦1220*横360



箱書きの「入江為守」については詳細は不明です。

  

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松(梥)本一洋:1893年~1952年。明治26年11月29日生まれ。歴史画を得意とした。昭和27年3月9日死去。58歳。京都出身。本名は謹之助。作品に「蝉丸」「餞春」。

京都に生まれた松本一洋は歴史画を得意としており、古典の文学を題材にする歴史風俗画、近代的な大和絵の創造を制作し続け、その高い想像力を用いた美しい作品をこの世に多く残した。京都市立美術工芸学校に入学。山本春挙や川村曼舟に師事。



数々の作品を精力的に制作する松本一洋は早苗会で研磨を重ね、初入選は在学中の文展に出品した「壬生狂言の楽屋」。「送り火」でも連続文展で入選、さらに帝展に入選を重ねる。昭和8年帝展審査員,11年母校京都市立絵画専門学校の教授。18年から耕人社を主宰する。

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本作品は松本一洋の「近代的な大和絵の創造を制作し続け、その高い想像力を用いた美しい作品」との評が当てはまる作品だと思います。



琳派のごとく見事に画面全体がデザインされています。



そして美しい大和絵の表現。



この世のものとは思えない源氏物語の一景が表現された佳作です。



本ブログに投稿されている師の山元春挙や川村曼舟とは一味違う作風です。



このような作品には好みがわかれるかもしれません。



床の間に本作品のような一幅を飾ってみたいという方は多いように思いますが・・。



人生は川の流れのようなもの・・・、紆余曲折、小さな流れから大きくなってくもの。我が子よ、大きくなれ。





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