ガンプラ秘密工場(仮)

ガンプラ他、プラモデルを限られた環境下(ノンシンナー)で楽しもうというブログ
 

成型色での色分け―バンダイ驚異のメカニズム―

2007年03月08日 | プラモやってて思うこと&ガンプラの歴史
 ♪ぎ~んが~に、敷か~れた~ み~ち~は~なぁい~♪
 昨日の記事の冒頭で「宇宙からのメッセージ」のことを書いたら、堂本さんのブログにリアベスペシャルのプラモとポピニカのパッケージ写真が出ていました! は、早い! しかも保存状態が良い! さらに「宇宙からのメッセージ 銀河大戦」のオープニング(?)の映像が動画で出ています。うぉ~!懐かしい!!(激燃え)。思わずささきいさお氏の歌マネで主題歌を歌ってしまいましたよぉ。「宇宙からのメッセージ」をご存知の方もそうでない方もぜひ見に行ってくださいね!
 堂本さん、貴重な情報ありがとうございます!

 今回の記事は、製作の方が進まなかったので、久しぶりに「お話」です。

 MG Hi-ニューガンダムのシールドは、塗装する時にマスキングが面倒かつ無塗装派にはシール貼りが難しいということもあってか、パーツ分割によりスプリッター迷彩(?)のパターンが色分けされています。全塗装する人も塗装しない人もキチンと色分けされたシールドを楽しむことができます。
 この色分け部分の境界線は、かなり高い精度で組み付けられるようになっていますが、微妙にすき間(というか細いミゾというか、わずかな段差というか)があります。
 そこで、このすき間を瞬間接着剤で埋めてから乾燥後にヤスリで平滑にすることにしました。この塗り分けパターンは実機ではパーツ分割によるものではなく塗装によるものだと思いますので…。
 ちょうどブルーのパーツの表面はかなりデコボコしていましたし、白いパーツはヒケが目立っていたので、それらも一緒に整形しようと思ったのですが…。

 実際にやると、かなりしんどいです! こんな所に時間をかけるより、他の部分に時間をかけた方がナンボかマシです…(泣)。

 シールド表面をヤスリやペーパーで削りながら「旧キットのF91は軽くペーパー掛けるだけでイケたから楽やったなぁ…」とか考えていました。


 旧キット1/100ガンダムF91のランナーです。ランナーにつながっている状態で、パーツを塗り分けてあるかのように成型色での色分けがなされています。1980年代後半に登場したバンダイのスゴい技術「システムインジェクション」によるものです。

 スネのパーツの裏側はこうなっています。おそらく「グレーの溶けたプラスチックを金型に注入(グレーの部分だけにグレーのプラスチックが行き渡るように、金型の一部が仕切られているのだと思います)→グレーのプラが冷える→白いプラスチックを注入」という工程で作られているのかなぁと想像しています。

 この、1つのパーツの表面に複数の成型色を隣接して成型する「システムインジェクション」は、「機甲戦記ドラグナー」のメカデザインができる前に確立した技術だそうです。デザイナーの大河原邦夫氏には「『システムインジェクション』の技術を活かしたプラモが出せるようなデザインを」という発注があったため、ドラグナーの装甲表面にはストライプ模様のカラーリングが採用されたらしいです。
 結局、システムインジェクションによるカラーリング再現が実現したキットは「1/144 ドラグナー1型 リフター装備型 システムインジェクション21(←この『21』は21世紀のこと?)」1種類だけでしたが、見事な色分けでした。全塗装すると消えてしまうんですけどね…(汗)。それでだとおもうんですけど「1/144 ドラグナー1型 リフター装備型」には単色成型色のモノもありました。こちらはシステムインジェクションのモノより200円安かったです。

 システムインジェクションによる色分けのあるキットは、その後「(旧)HGガンダムシリーズ」や「ガンダムF90」「ガンダムF91」などに採用されましたが、「いくらパーツが色分けされていても、塗装する場合は塗り分けの手間が変わらない、むしろパーツの肉厚が分厚いので、改造するのには不向き」というユーザーの意見があったかどうかは定かではありませんが、気が付くと消滅していました。
 代わりにパーツごとに色分けされたモノを組み立てる方式が採用され、現在では成型の都合上、どうしても無理な部分以外はパーツ分割による色分けが標準となってきています。この方式は、バンダイキットでは初代ガンプラに存在した「いろプラ」からすでに採用されていますが…。

 さて、システムインジェクションによる色分けは消滅したと書きましたが、ちゃんと生き残っています。ここ数年のキットはほとんどが1枚のランナーに複数の成型色が混在したランナーが1枚は入っています。これはおそらくシステムインジェクションによるものです。
 あ、PG Z以降のガンダムの目は…(汗)。

 1つのパーツの中で複数の成型色が存在するキットはあまり見かけなくなりましたが、1つのパーツの中に複数の素材が一体成型されているパーツは現在でもけっこうありますねぇ。これは「武者ガンダム」シリーズ(SDではなくリアル体型の武者ガンダムです)に採用された「MSジョイント」が最初だったかと思います。
 ランナーにつながっている状態ですでに組み立て済みの可動パーツになっているヤツですが、世界に誇っても良い技術だと思います。複数の素材のそれぞれの融点温度の違いを活かした技術だそうです。頭良い~!
 「多色・異材多重成型」という名の技術だという記憶がありますが、傑作を数多く生み出しています。「仮面ライダーBLACKのプラモ」、「マイクロガンダム」「LMHGエヴァンゲリオン」「MGガンダムver1.5の脚フレーム」「PGガンダム系の指」「ケロロロボシリーズのケロン人の胴体(組みプラ)」などなど…。
 MGで完全変形/合体のVガンダムが出るとすれば、この技術を使ったモノになるのではと予想していますが、どうでしょうねぇ…?
 とにかくスゴい技術です。こんな技術を身近に感じられる我々モデラーは幸せですよ、ホンマ…(しみじみ)。


 さて、話は変わりますが、Hi-ニューガンダムのシールドと肩に貼るアムロマークは、ノーマルニューガンダムのモノの方が好み&色彩バランスの変更という理由で、MG逆シャアシリーズ用の水転写デカールを買ってきました。
 う~ん、やっぱり赤いマークが付く方が引き締まると思うんですけど、どうでしょう? シールドの青白のギザギザ塗り分けがマークで隠れるかもしれませんが…(汗)。
 


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3 コメント

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Unknown (ストライキガンダム)
2007-03-08 18:28:10
かめっチさんこんばんは。
昨日の話の結論ですが・・・・
エルガイム買うことにしました!!
やっぱり安い方が良いので・・・
はじめまして (J)
2007-03-08 23:05:31
かめっチさん、はじめまして。こんばんは。
ここ最近は毎晩お邪魔してます。

Hi-ニューガンダムのシールドと肩のアムロマーク、旧タイプ賛成です
こんばんは~! (かめっチ)
2007-03-09 22:22:29
 ストライキガンダムさん:やっぱりエルガイムにしましたか! 実は筆者は「エルガイムの方がいいよ~ん」という怪電波を送っていたんですよ(ウソ)。
 エルガイム良いっすよ~! 後ろ髪のコードの巻き付けが難しいですが、「買って良かった!」と思える逸品です。唯一の弱点は、他のヘビーメタルが同じ出来で欲しくなること、ぐらいですよ♪

 Jさん:はじめまして! コメントありがとうございます!
 Hi-ニューガンダムは、以前のデザインでは青の部分が紫色で、全体の色のバランスが良かったと思うのですが、今回の公式設定の色のバランスはちょっと寒そうだと感じたので、アムロマークをノーマルニューガンダムのモノにしようと思いました。賛成してくださる方がいて、とてもうれしいです! シールドにデカールを仮置きしてみると大きさもちょうど良かったので安心しました。
 Hi-ニューガンダム製作はほぼ毎日ペースでやっていきますので、今後も見に来て下さいね! コメントもよろしくお願いします!