釜石の日々

健康は自己責任でもある

地球上に生物が誕生して以来、その生物の体内では地球の環境変化に対応した進化が行われて来た。環境に適応することで、自らの種を保存しようとした。特に、体内へ侵入して来る異物への防御の仕組みを精密に築き上げて来た。その仕組みは精密機械以上に緻密な仕組みになっている。現代の科学はこうした仕組みを少しずつ明らかにしている。人体では外からの異物だけでなく、中で発生した「異物」に対しても排除する仕組みが出来上がっている。後者にはいわゆる自己免疫疾患や癌が含まれる。免疫とは自己以外を排除する仕組みとも言い換えることが出来る。自己免疫疾患は何らかの原因で「自己」の一部の組織を「異物」と誤認してその組織を攻撃排除しようとするものだ。体内には免疫を司る重要な器官がいくつかあるが、腸が最大の役割を担っていると考えられて来た。もちろん今なお腸の免疫に置いて果たす役割は大きいが、近年、筋肉も免疫にはとても大事な役割を果たしていることが分かって来た。人の体内ではいくつかの内分泌ホルモンがあるが、筋肉からもそうしたホルモンが分泌されていることが分かって来た。血糖を下げたり、コレステロールを低下させたり、結果的に動脈硬化を防いだり、免疫力を高めたりするホルモンが分泌される。これらの事実は医学部門ではなく、他の異分野から明らかにされて来た。人の免疫に限って考えると、従って、腸と筋肉がキーポイントとなる。良好な腸内細菌環境を維持し、適度な筋肉量を保つことが免疫力を高め、癌の予防にもつながる。ハードな運動で筋肉量を増やすことはかえって免疫力を下げてしまうようだ。ハードな運動は筋肉を傷めるために、その修復に免疫系が使われてしまう。人の体で最大の筋肉は大腿四頭筋と呼ばれる太ももの前面にある筋肉で、膝を伸ばすときに使われる。こうした太ももや臀部の筋肉が体の中で大きい筋肉量を占めている。従って、これらの筋肉を適度に鍛えることが筋肉量の増加につながり、ひいては免疫力を上げることにもなる。ウォーキングやスクワットが奨励される理由でもある。腸内細菌の餌は食物繊維なので、野菜が重要になる。現代人はその野菜の摂取量が減少し、運動不足が重なることで、癌をはじめとする様々の現代病を引き起こしている。現代医学から見放されたいわゆる末期癌であった人の中で、奇跡的に癌が縮小・消失した人がいる。見放されると、自らまさに必死になって、自分んで自分の癌を何とかしたいと考える。そうした人たちに共通しているのが、やはり野菜の摂取と適度な運動でもある。肉や乳製品は控えめである。
色付く柿の葉
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