今朝はやはり山背のせいで、気温は8度しかなかった。昼に近づくにつれて気温はかなり上がって来て、午後には22度まで上がった。昼休みに八幡神社近くの空き家に行ってみると、ツツジが咲き、椿や八重桜もまだ咲いていた。ここの庭は人が住んでいなくともたくさんの花が次々に咲いて来る。近くの道端には白い山吹も咲いていた。職場の裏山では山藤も葉を茂らせて来た。周辺の山はすっかり新緑で覆われるようになった。朴(ほう)の木の大きな葉も見られるようになった。 時間が過ぎ去っていくのは早いもので、4月も今日が最後になる。来月には庭の敦盛草(あつもりそう)が咲いてくれる。敦盛草は日本固有のものが何種かあるが、調べてみると、中国などのユーラシア大陸と北米大陸に分布する。46億年前に地球が出来て、45億5000万年前には地球に他の天体が衝突することで、月が形成された。地球の中心は364万気圧、5500°Cという超高圧高温状態で、地球の存在する宇宙は絶対0度、-273度であるため、地球は中心から外に向かって熱を発散している。それがマントル対流を引き起こし、地球表面で大陸の移動を繰り返している。6億年前に南半球から赤道にかけてゴンドワナ超大陸が出現した。そのゴンドワナ超大陸もその後再び分裂し、2億年前に分裂していた大陸が集まりパンゲア超大陸が形成された。パンゲア超大陸はその後1億8,000万年前頃にさらに現在のユーラシア大陸と北米大陸を合わせたローラシア大陸と、現在のアフリカ大陸、南米大陸、インド亜大陸、南極大陸、オーストラリア大陸や、アラビア半島、マダガスカル島を含んだゴンドワナ大陸 に分かれる。ローラシア大陸は8,300万年前にはユーラシア大陸と北米大陸に分かれていた。こうして地球の歴史を振り返ると、ユーラシア大陸と北米大陸がかっては一つの大陸であったことが分かる。敦盛草の分布はまさにその事実を証明しているものとも言えるのではないだろうか。ユーラシア大陸では西欧(イギリス、フランス、スイス)、北欧、ロシア、中国やチベットに分布し、中国には様々の敦盛草の品種がある。北米大陸には純白と黄色の敦盛草が原種として分布している。日本では中部地方以北に分布すると言われる。寒冷地に育つため、緯度の高いところでは平地でも育つ。岩手では山地に自生していたが、花の可愛いさもあって、乱獲され、自生するものが少なくなり、住田町のように町をあげて保護にあたるところもある。敦盛草は野生蘭の中では花が大きく綺麗な花を咲かせることから野生蘭の女王とも呼ばれる。花びらの一部が大きく袋状に膨らんだ花姿が、源平合戦の時に平敦盛が背後からの矢を防ぐために、鎧の上から背中に大きく膨らんだ袋を背負った、その袋に似て入るところから名付けられたと言う。日本原産の敦盛草には岩手にも咲く通常の敦盛草を入れて6種類の敦盛草がある。中でも礼文島にのみ見られる礼文敦盛草は希少で、やはり礼文島では保護活動が盛んに行われている。(敦盛草の写真は当ブログ昨年5月24日を参照ください)
2色のツツジ
白の山吹
チューリップ