釜石の日々

岩手県釜石市に移り住んで9年1ヶ月が過ぎ、三陸沿岸部の自然の豊かさに感動する毎日。

核地雷

2017-02-23 19:19:41 | 社会
今月2日、東京電力は福島第一原発2号機の原子炉格納容器内の線量計測で、過去最大の650シーベルトを測定したと発表した。測定に使われたロボットは1,000シーベルトまで耐えられるものであったが、2時間で映像カメラが使用不能になった。東京電力の発表はあくまでも、このロボットでの現象からの推定値である。仮に650シーベルトであったとしても、深刻さは変わらない。数秒で人は死に至る。そして、何よりも、溶けた核燃料の塊、デブリの存在である。地下水への漏出と、震度6〜7の地震による建屋の崩壊で、格納容器からデブリが抜け落ちると、まさに映画「チャイナ・シンドローム」が現実化する。一定量に溜まった地下水との接触ですら、水蒸気爆発が起きる。放射線は広域に拡散するだろう。京都大学大学院竹本修三教授(地球物理学)によれば、冷却用プールに格納されている核燃料棒は1号機が392本、2号機が615本、3号機が566本であり、冷却システムが止まれば大惨事に発展する。放射線照射を受け続けているため、建屋は相当に劣化していると言う。日本を「戦争の出来る国」にしようとしている首相は、軍事予算を拡大している。しかし、いくら軍備を強化しても何の防備にすらならない。日本と言う狭い国土には50基以上の原子炉やさし処理工場がある。ミサイルや通常の大砲でこうした施設を破壊されれば、日本はそれだけで終わりである。日本だけではなく、世界の終わりすら訪れる可能性がある。原発の存在と国防は矛盾する。核爆弾の保有のために原発を維持し続けて来たが、そのこと自体に矛盾がある。これほどの国防上の脆弱性を持ちながら、敵視外交や軍備を拡張をすることに、どれほどの意味があるだろう。単なる軍備だけの比較では軍事的な強さは決められない。日本は自ら国内各地に原発と言う核地雷を設置している。「敵国」から見れば、日本ほど容易に攻撃出来る国はないだろう。まして、食料始め、資源の多くを輸入に頼る国が簡単に敗れてしまうことは先の戦争が占めている。首相は軍備を外交的な発言力と勘違いしているのではないか。商人である米国大統領が歓待したことにはそれなりの思惑があるからである。手土産に51兆円もの年金を差し出している。オバマにすり寄っていた態度を豹変し、トランプにも擦り寄る。オバマには距離を置かれたが、トランプは大歓迎の姿勢を見せた。その裏には商人の計算がある。日本の国益よりも個人的な歓待を優先する。年金はもはや幻と化した。
今日も昼休みには白鳥たちが川にいた
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強いられるアウトドアライフ

2017-02-22 19:12:28 | 社会
昨年、職場の都合で新居に引っ越した。オール電化になっていて、IHコンロと夜間電力を使った給湯と暖房になっている。東北で四六時中暖かいのは歓迎だが、その分だけ、夜間電力とは言え、電気代も決して安くはない。東日本大震災では電力の供給が絶たれた。そんな事態でもなると、冬の暖房が一番困ることになる。給湯も然りだ。近い将来に大きな異変が起きることを考えると、電力はあてにならない。資源の乏しい日本は資源の多くを輸入に頼っている。電力は原発の稼働が悪いこともあって、火力に依存しているが、原油がいつまでも安いとは限らない。高値になっても原油の輸入が続いていればいいが、それが途絶えることもあり得る。そんなことを考えると、最近は自然エネルギーへの関心が強まって来ている。簡易の太陽光発電や薪ストーブのようなものが気になる。木材から作られるペレットやサトウキビなどから作られるエタノールを使ったストーブなども目に入るが、いずれも供給面での不安が出て来る。何不自由なく過ごしている日常が変化すると、暖房と給湯、照明を如何に確保するか。今やアウトドア製品もよく開発されているので、そうしたアウトドア製品にヒントがあるように思う。電力の喪失は通信の喪失でもある。震災時はようやく開通した通信も限定的で、公衆電話に寒い中、何人もが並んだ。普段、情報の多くをインターネットから得ていたが、そんな時には小型の携帯ラジオが唯一の情報源になった。しかし、日本全土の電力が絶たれる状況にでもなれば、情報は一切入っては来なくなるだろう。ガソリンがなければ、車を使った移動も出来なくなる。輸送手段がなくなると、スーパーの棚も物がなくなるだろう。米国の著名なファンドの運営者や投資家たちには今年の後半から来年を破局の年と見る人がいる。日本の財政破綻も2020年前後と見ている研究者や投資家がいる。それらが単なる杞憂に終わるに越したことはないが、そうもいかない情勢になっていることは確かだ。であれば、最小限の備えだけはしておく必要があるだろう。
ホシハジロ(雄)
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「満洲国」の経営手法

2017-02-21 19:13:01 | 社会
昨夜の小雨も止み、今朝は晴れていた。気温は−2度で、日中も3度までしか上がらず、風があったので、寒く感じた。朝の出勤時に甲子川沿いを通ると、以前見た5羽の白鳥がいた。念のために昼休みにも行って見た。珍しく、その時間でも同じ位置にいて、首を水の中に浸けて、餌を採っているようだった。この間、姿を見なかったのは、おそらく上流に行っていたのだろう。やはり、川で白鳥が見られるのは嬉しい。 東京大学東洋文化研究所の安冨歩教授は女装をするなど、とてもユニークな教授だが、そんな見かけとは異なり、日本のシステムよく研究されている。京都大学での博士論文は『「満洲国」の金融』であり、この満州国の金融システムが戦後の日本で実行されて来たことを明らかにされた。日本は資本主義国の体裁を取りながらも、しばしば、社会主義国だと揶揄される。先進国の中では官僚大国とも言われる。関東軍により建国された満州国は官僚により公社が設立され、その公社を中心に民間が下請けとなることで国が経営された。戦後、軍部や財閥が解体されると、生き残った官僚はこの満州国のシステムを「内地」に取り入れた。税金を使って、3000とも4000とも言われる、公社だけでなく、特殊法人を数多く設立し、民間はその下請けとなるシステムが完成された。国会で議決される予算は、いわゆる一般会計と言われるもので、その4倍もの税金が特別会計と言われる、国会の審議を経ない官僚の独断で実行される会計がある。特殊法人へ流れる税金であるため、会計検査院すらチェックが出来ない。一般会計での政府債務は1000兆円を超えているが、特別会計での債務は闇の中である。 2002年に、この特別会計を独自に調査し、それに基づいて国会で明らかにしようとした民主党の石井紘基議員が国会質問の直前に暗殺された。その後も民主党の鳩山由紀夫や小沢一郎も特別会計の廃止を掲げて、陥れられて、失脚させられている。戦後、世界の覇権を握った米国はドルを世界にばらまき、金本位制を維持出来なくなり、1971年、いわゆるニクソン・ショックで、金本位制からの離脱を宣言した。そのため、何の裏付けもないままにドルと言う紙幣が無限に印刷されて行く。溢れるドルは実体経済ではなく、金融経済に流れ、バブルを生み出した。1980年代後半の日本のバブルも同じく、円の印刷が膨大に行われたためだ。米国は2008年のリーマンショックでバブルが弾けた。しかし、それがきっかけとなり、先進各国は不況から抜け出せなくなり、経済成長を目指して、政府債務を増大して行った。そのために各国はさらに紙幣を印刷し続けた。今や、その紙幣で、米国は史上最高の株価となっている。裏付けのない紙幣の膨大な印刷は必ずバブルを生む。米国の中央銀行である FRBの議長を務めたアラン・グリーンスパンAlan Greenspanは自ら大量の紙幣を印刷したにもかかわらず、ドルは何らかの形で金本位制を考えざるを得ないと述べている。米国のバブルはいずれ崩壊するが、あまりにも巨大になり過ぎたバブルのために、1930年代以上の世界恐慌となるだろうと言われる。各国で財政破綻が起こり、日本では安富教授の指摘されるシステムも崩壊するかもしれない。社会や経済は自然と同じく、一つの流れがある。その流れを無理に国が変えようとして、かえって歪みを大きくしてしまった。もはやいずれ来る破局は避けられない。
5羽の白鳥とカルガモ

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太陽での「噴火」

2017-02-20 19:18:52 | 科学
米誌「National Geographic」は今月14日、「Our Sun Produces Bizarre Radiation Bursts(太陽は奇妙な放射線を出す)」と題する記事を載せた。太陽では太陽系のすべての惑星で最大の噴火を起こしている。太陽での噴火は「太陽フレア」と呼ばれ、高さは数万kmにもなる。爆発の威力は水素爆弾10万~1億個に相当する。太陽での噴火により、秒速1000kmの衝撃波やプラズマ(気体を構成する分子が電離し陽イオンと電子に別れて運動している状態)が地球に向かって来ることがある。それらをまともに地球が受けると、地球上の生物は絶滅する。幸い、地球には北極、南極と呼ばれるように地磁気があり、地球の周りを磁界が守ってくれている。太陽での噴火でX線、ガンマ線、高エネルギー荷電粒子などが発生し、それらが地球に飛んで来る。磁界のおかげで地球を迂回してくれる。とはいえ、地球に全く無害であるわけではない。極地で見られるオーロラなどもこの太陽の噴火による影響だが、京都大学地磁気世界資料解析センターによれば、「上空に流れる電流の急激な変化によっ て石油パイプラインや高電圧送電線に誘導電流が 流れ 、こうした施設に悪影響を及ぼすことが報告 されています。」とあり、さらには「地震に伴い電磁場が変化するという数多くの報告があります」とされ、「地磁気は地球内部の構造とその変化を探るた めにも重要です。火山噴火や地震に伴い地球の 内部構造に変化が起きるので、それに対応して地磁気も変化します。地磁気を利用して、火山噴火 や地震の予知を行う試みもなされています。」と説明されている。メカニズムはまだ解明されていないが、太陽での噴火により、地球の地磁気に影響を与えるのは確かなようだ。太陽の噴火の規模はX線の強度で、A, B, C, M, Xの5つの等級に分類され、等級が上がるに従い、強度は10倍ずつ増加する。最大強度はXであるが、まさにそのXの強度の太陽フレアの発生が2011年2月17日に警告された。米国のテクノロジー情報誌であるGIZMODOに「Enormous Solar Flare Set Will Cause Massive Communication Disruptions Tonight(巨大な太陽フレアは今夜大規模な通信障害を引き起こす)」と題する記事が載せられた。そして、その約3週間後に東日本大震災が発生した。米国の元アメリカ地質調査所U.S. Geological Surveyの地質学者ジム バークランドJim Berklandは月も地球にこうした地磁気への影響を通して、地震や噴火を誘発させると考えているようだ。冒頭の「National Geographic」誌では太陽の裏側での太陽フレアの発生が、衛星での放射線の観測の原因であったことをつたえている。地球を太陽からの強烈な放射線から守ってくれている地球の磁場も上記京都大学のセンターによると、「この数百年あまりの間減少を続けています。この速さで減少を続けると、あと1000 年足らずで消失する計算になります」とある。平穏に見える地球も見えないところに、大きな危険が潜んでいる。毎日を平穏に過ごしながらも、こうした危険を忘れないでおくことが大事なのだろう。
ホオジロガモ(雌)

ホオジロガモ(雌)のダイビング
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社会不安と天災に備えを

2017-02-18 19:16:35 | 社会
昨日の朝もわずかながら揺れを感じる地震があった。今年に入り、全国では震度4の地震が4回起きており、1月5日には福島県沖でM5.8の地震が発生している。昨年5月に海上保安庁は、2006年から始めた静岡沖から宮崎沖の南海トラフ巨大地震の震源想定域内の15地点での海底の地盤の変動についての観測結果を発表した。それによると、南海トラフ巨大地震の震源想定域の広い範囲で「ひずみ」が生じていることが分かった。1707年の宝永噴火以来、沈黙を守る富士山は被害地域でのハザードマップが作成されているが、神戸大学海洋底探査センター長巽好幸教授は、そこには山体崩壊を伴う噴火は想定されていないと言う。富士山ではおよそ5000年に1回の割合で山体崩壊を起こしており、予想では山体崩壊により最大40万人の犠牲者が出るとされている。噴火による降灰で首都圏のライフラインは麻痺する。さらに同教授は、富士山の宝永噴火の1000倍以上のエネルギーとされる巨大カルデラ噴火についても対策をしておくべきだと言われる。巨大カルデラ噴火は7300年前の鬼界アカホヤカルデラ噴火を最後に、その後は発生していない。日本列島では過去12万年間に10回の巨大カルデラ噴火が起きた。阿蘇山では過去に繰り返しカルデラ噴火が起きている。阿蘇山でカルデラ噴火が起きると、火砕流は発生後2時間程度で700万人の人々が暮らす領域を覆い尽くす。九州はほぼ壊滅状態となり、北海道の一部や沖縄以外の日本列島は火山灰で樹木は枯れ、関西圏の木造住宅は半数が倒壊する。交通マヒは無論、水道、電気などのライフラインは長期にわたって障害される。北海道すら5cmの降灰を見る。2011年の震災は誰もが予想していなかった。1995年の兵庫県南部地震(阪神・淡路大震災)は30年間の発生確率はわずか0.02~8%でしかなかった。それが現実になってしまったのだ。不幸にも日本列島は4つものプレートが集まる極めて不安定な島だ。地震や噴火は何度も繰り返されて来ている。現在は日本自体も含め、世界情勢が極めて不安定にもなっている。ドルと言う基軸通貨が弱体化し、先進諸国が巨大な政府債務を抱えた中で、株だけが異常な高値に達している。各国の中央銀行は無理やり金利を低水準に抑え込んでいる。何が引き金となって、経済崩壊が起きるか分からない。かっての世界恐慌を上回る経済崩壊に発展する可能性がある。個人はもはや政府に頼ることは出来ない。個人で可能な限り、もしもに備えておかねばならないだろう。
コガモ(雄)
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消滅する国民の資産

2017-02-17 19:14:58 | 経済
2014年2月14日、日本経済新聞は「あなたの預金も減っている インフレ時代の運用術 」と言う記事を載せた。名目金利から物価上昇率を引いた値、実質金利がすでにマイナスであり、預貯金が目減りしていることを報じた。昨年の日本銀行のマイナス金利導入でさらに実質金利は下がった。スズメの涙ほどの名目金利すら銀行にお金を預け入れることに意味がなくなっている。その上、さらに預け入れたお金は実質マイナス金利により目減りする。目減りした金利部分は、銀行の国債買い入れを通して、国に移転される。目に見えない税金が課されている。銀行が買い入れた国債は直ちに日本銀行に高値で買い取られている。国債の金利は短期のものではすでにマイナス金利となっており、日本銀行が金利を国に支払う形になっている。本来であれば、国が国債の保有者に金利を支払うが、マイナス金利はそれを逆転させる。これにより、国の借金が減る形にしているのだ。日本銀行が苦慮しながら、国の借金を少しでも減らそうとしているが、政府はこれまで通り借金体質を維持している。財政の立て直しは先送りされている。とは言え、今更、財政を立て直すことは遅すぎる。米国では史上初めての株価に至っており、日本でも株価は実体経済以上に高止まりしている。その株にゆうちょや年金基金が投じられている。無論、銀行の預金も株に投じられている。米国の空前のバブルとなった株が暴落すれば、日本の株の暴落も避けられない。日本株の3分の2は海外投資家である。円安は海外の人たちに日本の株や不動産を安売りしているのだ。株の暴落は日本国債の暴落を誘う。「円」に対する信用は急落し、財政破綻と、食料や資源の高騰を招き、高インフレが訪れる。こうした事態の引き金は中国にも欧州にもある。見かけの平穏な日常の陰には綱渡りをする政府債務がある。昨年9月15日の米誌Newsweekは「イタリアと日本国債の低金利に騙されるな」と題する、元IMF(国際通貨基金)高官で,アメリカン・エンタープライズthe American Enterprise Institute研究所研究員、デズモンド・ラックマンDesmond Lachman氏の記事を載せた。「世界の金融システムにとって、日本とイタリア国債の大幅な過大評価はとりわけ深刻なリスクになっている。日本とイタリアの公債の市場規模は、世界の債券市場でそれぞれ第2位、第3位の位置を占めているからだ。2国のいずれかがデフォルト(債務不履行)に陥れば、世界の金融システムに激震が走るだろう。」として、「現状ではこの2国は異常に低い金利で市場から資金を調達できているが、日本発、もしくはイタリア発の金融危機などあり得ないと思ったら、大間違いだ。」と述べている。日本のメディアは決して政権に不都合な記事は書かない。しかし、海外は異なる。それでも国内でも十数年に渡り、財政破綻の警告が発せられて来たが、もはや日本の財政破綻は起きるかどうかではなく、いつ起きるかである。そしてその「いつ」はいつであってもおかしくないのだ。富裕者は自分の資産に敏感であるため、多くがすでに対策を講じ、海外移住や資産の海外移転を行なっており、困る税務当局は今年度にそうした海外へ移転された資産を大々的に調査するようだ。財政破綻の尻拭いは全て国民に課される。
雌のキンクロハジロ
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北上川

2017-02-16 19:17:41 | 歴史
今朝は比較的青空が広がっていたが、昼頃には雲が多く流れて来た。今朝も職場の裏山でリスが3匹、木の上で遊んでいた。木々には葉がないので、リスだけでなく、やって来る小鳥たちの姿もよく見える。今日はシジュウカラに混じってヤマガラも見かけた。家の裏の空き家の庭には最近ジョウビタキのオスがよくやって来るが、今朝は裏山にはジョウビタキのメスが来ていた。家の裏の空き家には鹿がよく来るようで、一昨日の夜も大きな角の牡鹿と牝鹿の2頭が来ていた。こちらの姿を見て、1m以上の塀を飛び越えて、逃げて行った。 東北は東の北上山地と西の奥羽山脈の二つの嶺があり、その間をそれらを流れる支流を集めて、北上川が北から南へ流れ、宮城県で太平洋に流れ出る。太古の時代からこの流れは変わらないだろう。青森県の三内丸山遺跡は紀元前3000年の縄文時代の遺跡だが、北上川流域にも縄文人は住んでいた。川はしばしば氾濫し、流れを変える。縄文人もそのことは心得ており、川の流域の比較的高いところに住んだ。北上川の流域に住んだ縄文人は他地域の縄文人と同じく、現代人が考える以上の領域まで交易を行なっていた。北海道は無論、奄美諸島以南の海にしか産しない貝やインドのヒョウタンの種までが発見されている。内陸にあって、当時の交通は北上川が利用されたに違いない。縄文人は航海に長けた人々であった。南米エクアドルのバルディビア土器が縄文土器に酷似することを解明されたのは米国スミソニアン協会のエバンス博士夫妻であった。日本列島の太平洋側には北上する黒潮があり、その流れは北のベーリング海を回り、北米大陸に沿って南下する。日本列島から半年で、エクアドルに至る。まさに弥生時代まで続く、魏志倭人伝に記された黒歯国、裸国である。北上川を使って、内陸まで海の幸が運ばれていたと考えられる。サメの歯までが発見されている。北上川はかっては日高見川と呼ばれ、日高見国を流れる川であった。北海道が日高国であり、そこを遠望する国と言う意味だろう。日高見国は現在の茨城県あたりまで広がっていたことは確かである。和田家文書は荒覇吐王国(あらはばきおうこく)が一時、近畿まで至り、後に新潟県の糸魚川ー静岡県の安倍川ラインを境として、北を荒覇吐王国としたことを記している。この荒覇吐王国がすなわち日高見国でもある。弥生時代に起源すると思われる『大祓詞(おおはらえのことば)』には「大倭日高見国」の名が書かれている。何千年もの間、流れを変えながら、東北の内陸を潤して来た北上川には知られざる歴史がある。
カイツブリ 幼鳥?
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投資家ジム・ロジャーズJim Rogers

2017-02-15 19:14:32 | 経済
昨年末、著名な投資家ジム・ロジャーズJim Rogersが来日した。彼は米国エール大学を卒業後、投資銀行に勤め、その後、英国のオックスフォード大学を卒業する。オックスフォード大学卒業後、再び投資銀行に勤めた後、やはり著名なジョージ・ソロスとともにクォンタム・ファンドを設立し、10年間で元手の34倍もの利益を得ている。現在、世界の投資資金は5000兆円とも言われる。投資はゲームであり、勝者の影には無数の敗者がいる。巨額の利益は国を相手のマネーゲームで得られることが多い。しかも上昇時に利益を得るより、暴落時に利益を得る方が利益は巨額になる。多くの国がこうした世界的な投資家により破綻に追い込まれている。国家よりもずっと多くのマネーを駆使出来るレバレッジと言われる手法が用いられるからだ。元手の何十倍もの投資が可能であり、しかも投資の対象は実物でなくとも構わない。日本の国債は90%が国内所有であるが、実際の国債ではない日本の「国債先物」への投資では外国人が6割を占めている。彼らが機を見計らって、その国債の先物を売り浴びせれば、実物の国債も暴落する可能性が出て来る。国の通貨や国債は投資家の前ではとても脆弱である。国家を相手に歴戦を乗り越えて来たジム・ロジャーズは自国の米国を捨て、今ではシンガポールに住んでいる。米国の巨額の政府債務はもはや救えないと考えているようだ。その彼が来日して、インタビューで「日本の破綻はすでに始まっているとも言える。人口減少が始まり、負債はまるでロケットのように増え続けている。日本の平均株価は2016年の時点で25年前より安い。実は、こんな国は他にはない。」と述べ、「歴史を振り返れば昔日の経済大国が最貧国になったケースはいくつもある。日本の状況は良くない。若くて頭のいい人達は、やがてこの国を去るのではないかと思う。」と言っている。また、講演会では「アメリカ、日本、イギリス、いろんな中央銀行がたくさんの紙幣を刷っています。今までに起きたことのない事態です。これがどういう結果になるのか、きちんと見ていった方がいいです。 過去に起きた株価暴落などの“嵐”とは大きく違う点があります。それはアメリカも日本も債務が桁外れに巨額になっているということです。」と述べた後、「始まりは誰もが見逃してしまうような“小さなサプライズ”から始まります。2017年にはその“予兆”が出るかもしれません。あるいは本番の“経験したことのない嵐”が襲ってくるのが2017年そのものなのかもしれません。」と語り、会場からの「その“嵐”とは、どのようなものなのですか?」と言う質問に「あなたが今まで生きてきて見たものの中で、一番ひどい出来事になるでしょう。」と答えている。質問者は62歳であった。
オオバン
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人類にとってのAI(人工知能)

2017-02-14 19:15:44 | 科学
朝は晴れていたが、昼前から雲が多くなって来て、わずかに小雪も舞った。今朝、出勤時にはまた5羽の白鳥を見かけた。職場の裏山では最近よくリスを見かける。今日も2匹が遊んでいるのを見かけた。どうも番いのようで、枝の根元にある穴に入るのを見つけた。そこがリス達の巣のようだ。駐車場からわずか20mmほどの位置でしかない。海岸に近く、雪もない温かな気温で、冬眠をしなくても冬を越せるのだろう。
欧米は研究者の人的交流が容易であり、科学への取り組みも常に先端を行くことが多い。現在取りざたされているAI(人工知能)も然りである。日本には人工知能学会があるが、その山田誠二会長は「AI 研究の研究トレンドは,そのほとんどが欧米発であり,日本のAI 研究はすでに流行っている研究トレンドを周回遅れで追いかけている」と述べている。従来から日本は発明よりも改良に長けて来た。独創性や独自性が好まれず、集団的な同質性が優先される教育システムが機能して来た。新興国であれば、そうしたシステムも効率が良く、許されるだろうが、先進国の仲間入りをした現在もなお同じシステムを維持することには問題があるのだろう。日本の主要産業はアジアに工場を移転することで、安い製品を作り出したが、それは同時に技術や知識をも移転する。移転されたアジアの国々では自国の産業として自立するようになり、もはや日本の優位性を維持することが出来なくなる。そうした産業をいつまでも主要な産業としていることから抜け出し、産業構造を転換していかなければならない。AIは今後大きく発展して行くだろう。欧米では知能を持った機械への脅威へもすでに準備している。闇雲に開発を進めるのではなく、高度に発達したAIがもたらす人類への脅威と言う側面にもしっかりと対峙している。欧米には様々の分野の研究者たちが集まる、そうした脅威への対応策を検討する研究会がいくつも立ち上がっている。英国の理論物理学者スティーヴン・ホーキング博士は「ひとたび人類が人工知能を開発してしまえば、それは自立し、加速度的に自らを再設計していくだろう」、「完全なAIの開発は人類に終わりをもたらすかもしれない。ゆっくりした進化しかできない人間に勝ち目はない」と述べている。学習し、五感を有し、表情まで備えたロボットがすでに開発されて来ている。AIの利便性は計り知れず、開発はますます盛んに行われるだろう。人口が減少して行く日本にとっては、いつか救世主となるかも知れない。労働するロボットは夢ではないだろう。ただ科学はいつも諸刃の剣でもある。
木を登るリス
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「異次元の金融緩和」の真の意味

2017-02-13 19:12:40 | 社会
今朝は−1度で、日中も7度まで上がり、比較的暖かい日となった。職場の裏山では3匹のリスの姿が見られた。市街地の南側の山にはまだ雪が残るが、裏山を含めて北側の山には雪がない。無論、市街地にも雪はほとんどない。今日も昼休みに甲子川へ行って見たが、やはり、水鳥の数は少ない。ホオジロガモの雌雄とキンクロハジロ、トモエガモ、ヒドリガモなどが数羽いるだけで、例年のような賑わいはない。野鳥たちに何か異変が起きているのだろうか。先週金曜の夜には、裏の空き家の庭に鹿が1頭来ていた。塀を飛び越えて入ったようだ。冬の山には餌になるものが少なくなるので、夜には市街地までやって来るようだ。 2008年の米国のリーマンショックは世界に波及し、先進各国は財政出動で、借金を重ねるようになった。中国をはじめ新興国が安い製品を作り、先進国の製造業が振るわず、企業はコスト削減と内部留保の積み上げ策をとるようになった。先進国のGDPに占める消費は大きくなっており、企業のコスト削減による賃金の低迷は消費を抑え、GDPは伸び悩んで来た。そんな中で、先進国は「金融緩和」を行うようになった。国債を中央銀行が買い取ることで、「インフレ」を起こすためだとする。しかし、現実にはインフレは起きず、デフレ傾向が続く。中央銀行が国債を買い取ることで、国債を保有していた銀行や保険会社には代価として紙幣が渡されるが、この紙幣は日本銀行の当座預金に積み上げられたり、株や社債などの債券に投資されている。投資家が安い金利で借金をして、短期で儲けを得られる株などの投資が盛んになるだけだ。日本の株価も実体経済以上に高くなっているが、米国のそれは史上最高値にまでなっている。バブルは必ず崩壊するが、リーマンショック時以上に上がった株価が弾けると、凄まじい影響が出るだろう。個人は賃金が増えなければ、消費を控える。個人の消費が増えなければ、インフレは起きず、GDPも増加しない。にもかかわらず、中央銀行が「金融緩和」を続ける真の狙いは国債の下落を抑えるためである。中央銀行が国債を買い取れば、国債の安定した引き受け者を確保出来る。さらに国債の金利がマイナス金利となれば、政府の借金の金利負担は軽減される。中央銀行による国債の買い入れは、日本国債の金利を実際の信用度以上に下げられる。本来ならば、格付けの低下している日本国債の金利はもっと高くなっているはずである。「異次元の金融緩和」はまさに日本の国債の暴落を防ぐために行われた。政府の借金は現在そこまでしなければならない状態に追い込まれている。まして、現政権は財政を健全化する努力を怠り、さらに借金を積み重ねているのだ。政府の新たな借金はその年だけのいわゆる赤字国債だけではなく、借り換えの国債、借換債もあり、合わせて2016年度は162.2. 兆円もある。毎年、この額に近い国債を発行し、買い取ってもらわねばならないのだ。国民が預貯金をしたお金はゆうちょや銀行、あるいは保険会社を通して国債に向けられて来た。しかし、すでに国民は預貯金を取り崩す状態になってしまった。もはや保険会社や銀行は国債を買い取る余力を失って来ている。そこで考え出されたのが中央銀行による高額の国債の買取である。あまりにも多量の国債の買取により中央銀行のバランスシートは悪化している。中央銀行にも買取の限界が来ている。買取を止めるに止められないのだ。もはや国債の暴落は時間の問題だろう。「その時」は「円」は紙くずになる。米国に尻尾を振って、大盤振る舞いする余裕などないのだ。財務省は財政を立て直したいが、政治家がそれを許さない。政治家は国民に厳しさを強いることを避けたい。悪者になりたくない政治家が今の日本の窮状をもたらしたのだ。そして、そんな政治家を国民が選んで来た。
キンクロハジロ(雄)
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