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オーソレ、何それ?

私、o_sole_mioが好きな歴史、旬の話題、
賞味期限の切れた話題等を
適当に書きつづります。

反捕鯨VS反・反捕鯨

2008-01-28 23:52:34 | 時事
先日紹介しましたが、捕鯨問題はネットでは大盛り上がりのようです。声として多いのは反捕鯨に対しての反対や疑問です。

ブログや掲示板などでは、かなり反捕鯨国に対して強い態度で臨むべきだという。ナショナリステッィクな観点からの意見も少なからずあるようです。そうするとそういったナショナリスティックな反応を批判する意見というのもありますが、全体的に見るとネットの論調がやや感情的になっているように思われます。もちろんネットの世論が実際の世論と相似関係にあるとは限りません。つまり捕鯨賛成というよりはむしろ反・反捕鯨と定義すべき意見ではないかと思います。

確かに反捕鯨の主張は必ずしも納得の行くものではありません。商業捕鯨を禁じている理由は、クジラが捕鯨による乱獲により減少しているということですが、IWCによるとミンククジラは、商業捕鯨禁止前の1980年代の南半球の個体数が約76万頭おり、他の絶滅が危惧される個体数と比較しても絶滅の恐れはないと思われます。更に不思議なことに最近の生息数を「信用できる推定ができない」という理由で公開していません。もちろん他の種では個体数が少なく絶滅が危惧されているものもあります。

また、クジラは他の哺乳類と比較して知能が高く、そのような知的な哺乳類を捕食することは野蛮であるという考え方も捕鯨に反対する意見の一つです。動物を食料と見るか、ペットまたは友人とみるかはかなり主観的なものであり、またその国の生活習慣にも左右されるものと思います。例えば馬といえば我々は競走馬と共に馬刺しをイメージしますが、アメリカ人にとって馬は「飼うもの」のようです。ある会社の先輩が、アメリカ人に馬刺しを食べさせたそうです。後で馬であることを告げたら、そのアメリカ人は自分が馬を食べたことにショックを受けたそうです。その方は「日本人は野蛮人である」という思いを更に強くしたかもしれません。そもそも野蛮人かどうかというのは人種的偏見であり、説得力に欠けると思います。

観点は異なりますが「クジラは海の食物連鎖の頂点にいて、長生きのため、重金属やダイオキシンが蓄積するため、安全性が懸念される」という意見があります。水産庁の調査によりますと肉については基準値以下の数値を示しているようですが、北半球に生息しているものはやはり水銀やダイオキシンのレベルが南半球に生息しているものと比較して数値が高いようです。

以上のことを考えると、個体数が多く、かつ水銀やダイオキシンのレベルの低い南半球のミンククジラを一定数捕獲することは正当な行為ではないかと考えます。

しかしながら、こういった結論を出した一方で、捕鯨に賛成する側にも疑問がないわけではありません。現在の捕鯨の目的は一定するのクジラを致死的に捕獲しその生態を調査するいわゆる調査捕鯨ですが、一定数の固体について国内では食肉としての需要が減り、在庫が増えていると言われています。食肉としての需要が少なければ天然資源のクジラを無駄に殺していることになります。非致死的な方法をクジラの調査に適用していくことを検討すべきだと思います。

「捕鯨は日本の文化」という意見をよく聞かれます。しかしながら商業捕鯨が禁止されるかなり前から鯨肉を食べたという記憶がありません。確かに戦後しばらくは貴重な蛋白源で我々が小学生のときに給食の献立に登場していたのは確かですが、他の食肉が容易に手に入る現代、鯨の代用として牛や豚を食べるという話を聞いたことがありません。文化を維持するのが目的であれば、もっと規模を縮小することも可能ですし、いろいろな文化が商業的な理由などから廃れていっているのも事実でしょう。

一番重要なのは「国際関係」という視点で、このような国際的な問題を粘り強くかつ上手く交渉していくかだと思います。IWCは国際的な機関ですし、そこでの議論は尊重すべきであると考えます。IWCが反捕鯨国によって支配され、捕鯨国の権利が不当に侵害されているということであれば、そのことを国際社会に訴える必要があるでしょう。他の捕鯨国や反捕鯨国の中の捕鯨を行っている少数民族などと連帯していくことも必要だと思います。一番避けなければならないのは、国内の反・反捕鯨の感情的な空気に乗って独りよがりな行動を行い、国際的に孤立することです。捕鯨を満州におきかえると75年前の国際連盟脱退が重なってしまいます。


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8 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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反捕鯨の背景 (yutakarlson)
2008-01-30 15:24:57
鯨を含む海洋資源は、今後の地球環境問題を考える上で重要だと思います。しかし、これらがあまり強調されないには、それなりの理由があると考えられます。私のブログでは、反捕鯨の背景を通じて海洋資源の開発の重要性を提示してみました。是非ご覧になって下さい。
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貴ブログの紹介ありがとうございます (o_sole_mio)
2008-01-31 00:28:38
yutakarlsonさん

コメント及び貴ブログの紹介ありがとうございました。力の入った記事であり、大変興味深く拝見しました。記事へのコメントにつきましては貴ブログに付けさせて頂きました。

今後ともよろしくお願い致します。
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 (giants-55)
2008-01-31 01:25:50
書き込み有難う御座いました。

小学校の頃、良く鯨の竜田揚げが供されました。自分は結構好きで、大人になってもちょこちょこ食べていたのですが、最近は食べる機会が少ないです。食べたいけれども、値段もそれなりに張るというのが大きな理由なのですが(笑)。

個人的には「知性が高い動物だから、食すのは残酷。」という論調には抵抗を感じています。遊びで殺すのは断固反対ですが、その国の食文化というものも在る訳で、一概に「残酷」という切り口“だけ”で否定してしまうのはどんなものかと思うんです。少なくとも戦後暫くは、我が国に於いて鯨は貴重な食料でしたし、皮や髭、骨、そして性器に到る迄有効活用されていましたからね。

とは言え、o_sole_mio様が書かれている様に、食料事情が悪かった頃とは違い、表面的にとはいえ飽食の時代の現代に在っては、鯨を食す文化がフェイドアウトしつつ在るのも事実。妙にナショナリズムを打ち出して、「断固として鯨を食す!」とするのも個人的には受け容れない部分です(笑)。

マグロも残留水銀の問題がしばしば指摘されていますが、鯨にもそういう指摘が在ったとは知りませんでした。でも、実際には高くないのですね。

自国の文化を守るのは大事な事なれど、時代と共に変わって行く(乃至は変わらなくてはいけない)部分も在る訳で、世界各国とどう折り合いを付けて行くかという“大人の対応”が必要なのかもしれません。

P.S. 「地位が人を変えて行く」というのは確かに在ると思います。唯、最近の政治家を見ていると、政治家になるのが目的で、政治家になって何をしたいのかが見えて来ない人物、そして政治家になって以降“人間的な成長”をしようと見えない人物が少なくないのが困ったもの(苦笑)。
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鯨騒動 (o_sole_mio)
2008-02-01 00:18:22
私にとって鯨と言えば学校給食の竜田揚げと缶詰の大和煮です。従って商業捕鯨が禁止となる前から鯨料理が食卓に上る機会は少なかったです。

私も「知性が高い動物だから、食すのは残酷。」というのはおかしいと思います。多くの動物は人間が考えているより遥かに知能が高いです。鳥類ですがヨウムのアレックスは100を超える言語を使い分け、5歳児の知能があったと言われています。

残留水銀やダイオキシンは、捕鯨推進の水産庁のデータでありますが、問題のないレベルにあるのではないかと思います。

今回の騒動で浮き彫りになったのは、ネチズンを中心にややヒステリックなナショナリズムの高揚の兆候が見られたことです。昭和の満州事変~国連脱退により孤立化を深めた時代と根っこの部分でつながっていることを懸念します。

P.S.ご指摘の点は最近日本人の志が低くなったということかと思います。「実るほど頭を垂れる稲穂かな」どころがどんどんふんぞり返っている御仁が増えているのには困ったことですね。
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Unknown (kkneko)
2008-07-21 17:06:41
ブログ意見集より参りました。
当方のリンク集にてこちらをご紹介させていただきました。
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こちらにリンクされてるkkneko氏について。 (toripan1111)
2010-01-25 18:25:23
さて、とりあえずkknekoさんと懇意になさってるブロガーさんとその閲覧者の方達にだけ御知らせしておきます。

http://suisantaikoku.cocolog-nifty.com/genyounissi/2010/01/janjan-no-3f7e.html?cid=41301870#comment-41301870

kkneko氏の「鯨肉は環境負荷最悪の食材」などという吹聴は完全に根拠の無い妄言だという事が科学的ソースによって証明された事を示しましたところ、氏は一切の反論を諦められたようです。
YAHOO掲示板等、公共のBBSで反論する事もしない、と

捕鯨船団の空調・冷凍設備に関するLCAについてもナニやらゴネておられたようですが、それらは基本畜産飼料海運船舶に於いても同様であります。
飼料運搬船舶に於けるそれを畜肉生産LCAに加えようとはなさいませんのに、捕鯨船団のそれのみに「鯨研は数字を出せ!!」と息巻いておられます様子を見た時点で気付かなければいけない事ではありますが・・・w
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kkneko氏に関連する続報です。 (toripan1111)
2010-02-12 17:15:17
以前もkkneko氏の件でお邪魔しましたtoripanです。

この度、kkneko氏が私toripanを告訴されるんだそうで↓

http://kkneko.sblo.jp/article/35211430.html



http://messages.yahoo.co.jp/bbs?action=m&board=1834578&tid=a45a4a2a1aabdt7afa1aaja7dfldbja4c0a1aa&sid=1834578&mid=41937

私がkkneko氏関連でやった事といえば、

・カメクジラネコ氏が嘘・出鱈目で事実を歪め、誤魔化して捕鯨・鯨肉の悪宣伝をしている、という事を「客観的証拠に基いて否定した」・「一般のネットユーザー・第三者に向けた氏の嘘を覆し、事実を伝えた」

というネットユーザー・市民として極アタリマエの行為だけ、ですので告訴事由が全く不明なんですけれど・・・w

とりあえず反訴の為の準備としてkkneko氏が如何に嘘出鱈目と誤魔化しで捕鯨の悪宣伝をしてるのか、という証拠固めを済ませましたのでココにまとめて御知らせしておきます♪



先ずはkkneko氏自身から事実無根の信用毀損/業務妨害罪に抵触する発言があった事↓

http://messages.yahoo.co.jp/bbs?action=m&board=1834578&tid=a45a4a2a1aabdt7afa1aaja7dfldbja4c0a1aa&sid=1834578&mid=41754

そしてこれは単なる一例に過ぎませんが、氏が一ブロガーの書いた短い記事に癇癪を起こし、攻撃的な口調で非常に悪辣なコメントを残した事↓
http://messages.yahoo.co.jp/bbs?action=m&board=1834578&tid=a45a4a2a1aabdt7afa1aaja7dfldbja4c0a1aa&sid=1834578&mid=41169
実はココからが本題なんですが、kkneko氏が鯨肉生産の環境負荷だけを不当に高く見積もり、逆に比較対照である牛肉LCAを小さく見せかけるような嘘と誤魔化しをネット中に撒き散らしておりましたので、氏のまやかし㌧でもブログ記事・嘘で固めた捕鯨悪宣伝を各論逐一全て覆してあります↓。
http://messages.yahoo.co.jp/bbs?.mm=GN&action=m&board=552019607&tid=ja7dfa4ha5afa58a5ijdd8n&sid=552019607&mid=62970

↑の投稿から全18投稿分で氏の「鯨肉はエコじゃない」を事細かに潰しましてみました♪
↓はその概略です。

http://messages.yahoo.co.jp/bbs?.mm=GN&action=m&board=1834578&tid=a45a4a2a1aabdt7afa1aaja7dfldbja4c0a1aa&sid=1834578&mid=41948
(↑とその次の投稿まで)

私側からの反訴の材料として、



・カメクジラネコ氏が嘘・出鱈目で事実を歪め、誤魔化して捕鯨・鯨肉の悪宣伝をしている、という事を「客観的証拠に基いて否定した」・「一般のネットユーザー・第三者に向けた氏の嘘を覆し、事実を伝えた」



という事を証明する証拠はこれで一通り揃ったかと思いますが、嘘を告発し、正しい事実を第三者に伝えようとした私を、嘘を撒き散らした張本人、kkneko氏が告訴する、というのは非常に面白い構図かと思います・・・w



捕鯨問題に関しては愛護反捕鯨さん達による嘘出鱈目が罷り通ってる現状がありますので、今回の裁判沙汰の背景にあるその様な『膿』の存在を広く知らしめ、健全な方向へ導く一助にしたいと思っております。

この「告発の行方」に御期待下さいw
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Unknown (ネコ)
2010-03-06 12:43:51
スパム投稿の件でご迷惑をおかけしました。

このたび当方で、沖縄辺野古への米軍基地移設と南極海での調査捕鯨について、日米両政府に中止を求めるインターネット署名を始めました。
-「いっせいのせ」でやめよう!! 辺野古移設と調査捕鯨!!
http://www.shomei.tv/project-1460.html
-"Stop Henoko Relocation & Research Whaling"
http://www.thepetitionsite.com/1/protect-dugongs-and-whales
(拙HPの案内・賛同者一覧)
http://chikyu-to-umi.com/kkneko/dandw.htm
賛同人には、米国から作家兼文学者ロバート・シーゲル氏、日本からは著名な動物学者の女子栄養大学名誉教授・小原秀雄氏に手を挙げていただきました。
「独りよがりな行動を行い、国際的に孤立」しないよう、市民の声を届けたいと思っています。
よろしければご協力をいただければ幸いです。
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