国内初感染、しかし本当に「新型」なのか？

報道によるとカナダから帰国した高校生と引率の教師が新型インフルエンザに感染したことが確認されたそうです。

昨晩にシカゴで初の日本人感染者が発生したということがニュースになっていましたが、初の感染者となった6歳の男の子が通っていたというシカゴの日本人学校補習校からニュース中継されていました。日本人学校補習校はうちの子供たちが通っていた日本人学校全日校と同じところにあり、子供たちを送り迎えに行ったり、行事でよく行った日本人学校の映像を見て不謹慎ですが懐かしさを感じた次第です。

その矢先、日本での最初の感染者が確認されたというニュースが入ってきました。ＧＷを利用してカナダへ短期語学研修に行った高校生と引率教師から感染者が出たということで、途中で帰国させなかったなど学校と教育委員会の対応が批判されているようです。

ただ、今回の「新型」インフルエンザですが、「Ｈ１Ｎ１」という既存のウイルス株の亜種であり、かつメキシコを除いては普通のインフルエンザを症状はさほど変わらず、メキシコを除く死亡例はわずかで、かつ幼児あるいは慢性疾患を持っているなど特殊なケースです。また60歳以上の人の中には弱いながらも免疫を持っている人もいるとの報告もあります。

という状況を考えると今回のインフルエンザは高病原性のトリインフルエンザほど恐れるものではなく、むしろ検疫強化などにより人や物の往来を制限することは、世界的な不況の回復を妨げたり、むしろ悪化させる恐れはあります。もちろん90年前のスペイン風邪のように、途中でウイルスの変異により病原性が高まり多くの犠牲者が出たケースもあるため、油断はできませんが、当時とは医療が格段に進歩しておりWHOと各国政府が連携すれば仮に病原性が高くなってもスペイン風邪ほどの被害は出ないと思います。

すでに600人以上の感染者が出ているアメリカでも学校を休校にするといった措置を除いては極めて冷静に対応しているようです。

日本のマスコミの報道は過熱気味であり、またYahooなどのニュース欄の書き込みを見てもまるで日本全体を無菌室にしろ、と言わんばかりのものがあり、報道の受け手もリアクティブに反応している少なからずあるようです。もちろん、通常のインフルエンザの流行時の備えはしておいた方がよいと思いますが。

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