のんきに介護

母親と一緒の生活で、考えたこと書きます。

守成(しゅせい)の難

2008年02月26日 20時38分16秒 | Weblog
ローマ建国の王、ロムルスについて、マキャベリーは、その著「君主論」第六章にお

いて、)アルバにいなかったこと、)捨て子であった、という二つの事実が君主

になる上で必要だったとしている。「しがらみがない」という条件を、トロイの末裔

であるこの男は、うまく利用したということだろう。彼が永住の地として選んだ七つ

ほどの丘がある地域で、不足していたのは人間だった。彼は、この欠点を強奪によっ

て補った。反感をもたれないよう、捕まえた人間に自分と同じ地位を与えた。

味方を探すより、敵を探す方がたやすい。そして、敵は滅ぼすより、取り込むほうが

遥かに簡単だ、ということを見込んだ上での強奪だった。そして、創業時代の苦労

は、双子の兄弟を殺すことで完成した。

彼は支配者の地位を維持するのに、選挙という方法を用い、民意を問うた。王であり

続けるための合意を、建国の初めに明確にしたわけだ。

当選した彼が「おっぱっぴー」と叫んだかどうかは定かでない。しかし、一つはっき

りしてるのは、彼の子供に生まれたら、苦労させられるだろうなということだけだ。

「わしな、昔、捨て子やってん」

(捨て子自慢、死ぬまで聞かされる、つうのは苦痛だぜい!)


しかし、思うに、この教育法は、正しい。

子供の人生に権力がどれほど必要だろうか。知力とは、生きる術を習得する力だ。反

権力の方が長生きできるか知れんのだ。親が王でも、子が王である必要はない。


「王でありたいなら、捨て子になれい」


キューバでは前議長のカストロ氏に代わって、弟のラウル氏が新議長に選出された。

子供達が後継者候補が直ちになっていないことに、ロムルス的英知を感じているのは

僕だけかな・・・


(なお、守成とは、創業に対する言葉です。

唐の玄宗皇帝が臣下に「創業と守成(後を継ぐこと)のどちらが事業として難しい

か」と尋ねた故事に由来します。

親の介護は、守成の困難を乗り切る上で、大きな力になります。「パラサイト」とい

う言葉にん惑わされて、道を踏み誤る方のないようにという願いを込めて、あえて難

しい言葉を標題に選びました。)

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