今週の法話

法華宗北海寺住職-二王院観成による仏教用語と法話集です。毎週水曜日に更新いたします。

北京のスーパースモッグは人類絶滅の前兆現象だ!

2013-01-29 06:09:04 | 幸福の追求

1月11日~13日までの3日間、北京はスーパースモッグに襲われた。

死者も出たと報じられているが、秘密主義の中国では都合の悪いことは
公表しないらしい。北京の大気質指標(AQI)は467で、世界保健機構
(WHO)の安全レベルの20倍に達するという。同時期のAQIは、天津が
327、南京が282、成都が257、と中国の広範囲に及んでいることが観
測されている。ちなみに、欧州委員会の2011年の統計によれば、中国
のCO2の排出量は97億トン、米国は54億トンである。やがて米国もスーパース
モッグに襲われることになるだろう。勿論、日本にもその心配はある。
 一方、2020年には中国にある100基の原発事故で、放射性物質が日
本にも大量に降り注ぐという説もある。
  いずれにしても、人間のエゴと金儲けの都合で地球環境を破壊し続け
てきた結果である。
  期を同じくするように、映画「地球が静止する日」が1月18日に、日本
テレビ系列で放映された。SF映画であるが、真実を的確に突く内容であ
る。宇宙のある星から宇宙人が地球にやって来た。捕らえた宇宙人に米
国の国防長官が質問した。「なぜ我々の星にきたのか」、という問いに、そ
の宇宙人は「我々の星?」と反論する。「この地球はあなたがた人類のも
のではない。地球人は暴力的に地球を破壊している。人類から地球を守る
ために来たのだ」、と説明する。宇宙人による人類絶滅の攻撃で地球人
は窮地に立たされるが、最終的には、「最悪の段階になれば地球人も地球
を守るように変わるから心配しないでほしい」という良心的な地球人の科
学者の言葉に納得して宇宙人は攻撃を止めて地球を去る、という結論であ
る。
  このまま行けば、人類は22世紀を迎えられないであろう。せいぜい生
き残るのは5%ぐらいの地球人であろう。


自衛隊法改正に疑問

2013-01-23 10:31:10 | 幸福の追求

 「海外の邦人の安全を確保するため」と称して、自衛隊法を改正し

ようという動きが見られる。航空機や艦船を派遣できるようにしようと

いうことらしい。今回のアルジェリアの人質事件を契機に動き始めて

いる。しかし、現実的に紛争地の日本人を直接的に保護できるのか、

という疑問は消えない。第一、何千キロも離れた地へ行くこと自体が

救出作戦として間に合わないのではなかろうか。今回のアルジェリア

では、事件発生の当日に日本人9人が殺害された、という現地人の

証言が報じられている。自衛隊が最速で現地に行ったとしても、救出

作戦に加わることは不可能であろう。その場合、他国への内政干渉に

なる可能性もある。また、単なる足手まといになるかも知れない。更に

は自衛隊員の生命を危険に晒すことにもなりかねない。犠牲者を増や

しかねない思考には反対である。

 殺人を悪と思わない戦国時代はすでに終わったのである。弱肉強食

の時代も終わっている。パワーポリティクスはすでに過去のものとなっ

ている。武力による解決方法もすでに終わっている。現在は世界各地の

生活困窮者に対する配慮と支援が最大の課題となっている。軍事優先

の現内閣の動きに納得できない。

 最後に、今回のアルジュリアでの犠牲者の方々のご冥福を衷心よりお

祈りいたします。また、犠牲者の肉親の方々に衷心よりお悔やみ申し上

げます。


「ブッダの予言と最期の自然災害」 ―大災害を生き延びる方法―新刊案内

2013-01-05 14:13:15 | 幸福の追求

  新 刊

「ブッダの予言と最期の自然災害」

―大災害を生き延びる方法―

    の ご 案 内

 

「ブッダの予言と最期の自然災害」

―大災害を生き延びる方法―

 

            著 者 二王院観成

            出版社 知道出版

            出版日 2012年11月23日

            定 価  1200円+税

 

     目 次  「( )内は概要説明」

ま え が き
第1章 仏典の終末論と最新科学の災害予測
1. ブッダの誕生

2.人類絶滅のメカニズムとプロセスを説いたブッダ
  (人類は飢餓・病気・戦争の小の三災で滅亡する)
3. 地球壊滅のメカニズムとプロセスを説いたブッダ
  (地球は火災・水災・風災の大の三災で壊滅する)
4. 最新科学の災害予測
  (二酸化炭素の濃度は50年で10倍になっている。濃度が常時
   3%になると人類は生きていけない。2080年頃になると3%と
   なるだろう、という西澤潤一説を紹介)
5. 温暖化疑問視への経緯
  (温暖化の研究と疑問視へいたる経緯を解く。世界の平均気温を
   明記)

第2章 大災害から生き延びる知恵
1. 巨大竜巻から生き延びる方法
  (F0~F6の風速の区別と災害程度を明示。藤田スケールを紹介。
   F4になると家は飛び、自動車はミサイルのように飛ぶ)
2. 巨大台風から生き延びる方法
  (風速60m/秒以上になると、木造住宅や鉄骨建築では耐えられ
   ない。鉄筋住宅に住むべきである)
3. 巨大地震から生き延びる方法
  (巨大地震に対する具体的な安全策を明示)
4. 火山爆発から生き延びる方法
  (素粒子ミューオンによる山体透視の発達と避難の具体化を明示)
5. 巨大津波から生き延びる方法
  (山体崩壊による津波もある。海の津波と対比)
6. 高潮から生き延びる方法
  (高潮は台風津波といわれる。地震による津波と対比)
7. 雷から生き延びる方法
  (落雷は森林の自然発火の原因の一つである。サーフ
   ァーも注意すべきである)
8. 大洪水から生き延びる方法
  (2・3日で年間降雨量の3分1も降れば、かならず洪水
   となる)                     
9. 諸災害から生き延びられる住宅とは ?
  (上記のどの災害にも鉄筋コンクリート住宅が強い。鉄筋
   と鉄骨住宅の見分け方を明示)
10. 食料難から生き延びる方法
   (食料難による自給自足の時代は必ずくる。米と味噌が
   あれば日本人は生き延びられる。食べられる野菜より、
   毒野菜辞典を作るべきである。毒蛇や爬虫類も食べら
   れる。) 
11. 酸性雨から身を守る方法
  (大地、湖沼、海洋などは酸性化されるだろう)
12.皮膚ガンにかからない方法
  (オゾンホールによって皮膚ガンが多発するだろう)
13.突風の時、テントなどを手でおさえてはならない
  (無駄なことをしないで、怪我をしないようすべき
   である)
14. 光化学スモッグから身を守る方法
  (小鳥の大量死は光化学スモッグが原因である。
   人類にいたるであろう)
15. 原発事故から身を守る方法
  (日本のような小国では、原発事故から逃れる場所
   はない)
16. 電力不足から生き延びる方法
  (自動車、飛行機、船などのボディに太陽光発電の素材を
   練り混ぜて、ボディそのものを発電装置とすべきである。
   鉄筋住宅の外壁や屋上も同様とすべきである。また、道
   路も、熱を集めて同様とすべきである)
17. 遷都も視野に
  (遷都を検討すべき時期にすでになっている。札幌の羊が丘
   が最適地と思われる)
18.人類はいつまで生き延びられるか
  (地球の地底都市で4・5百年は生き延びられるだろう。その後は、太陽
   系宇宙以外の地球に似た星に移住することができるかどうかは技術
   開発できるかどうかにかかってくるだろう)
第3章 人類の最後と生命の永遠性
 1.同時進行の温暖化と寒冷化
   (海のベルトコンベアーが止まることはないだろう)
 2.氷床の融解で地球の地軸が傾くとどうなるか?
   (極移動『ポール・シフト』がおこれば、1日で人類は滅亡するだろう)
 3.現代科学は環境破壊を克服できるか ?
  (結論的には、自然災害を防ぐことはできないだろう)
 4.農・漁業共済、生命保険などは消滅する
  (自然災害などの被害が大きすぎて、共済や保険事業などは自
   然消滅するだろう)
 5. 将来は三世代住宅となる
  (最終的には三世代住宅となるだろう)
 6.災害復旧費を1円も捻出できなくなる時代がくる
  (自然災害は巨大化し、被害総額も巨大となる。復旧費は一円
   も出せなくなるだろう)
 7.有望な地底都市構想
  (人類が生き延びられる方法は、この地球に地底都市を造る意外に
   方法はない。一番可能な方法である)
 8.人類滅亡後はどうなるか?
  (太陽系以外の地球に似た星に転生するだろう)
 9.科学は環境破壊を克服できるか ?
  (結論的には、自然災害を防ぐことはできないだろう)
10.氷河期も生き抜いた動植物
  (氷河期も乗り越えて人類は生き抜いている)
11. 人類の生命体は無死無終である
  (ブッダは、われわれ人類の生命体は始めなく、終りないと説いて
   いる) 
12.ビッグバンを繰り返す宇宙 ?
  (ブッダは、ビッグバンを何度も繰り返しながら今日に至っていると
   説いている)
13.全宇宙に1兆の宇宙人がいる
  (天の川銀河には1,000の地球人に似た生物がいる。大宇
   宙には1兆の地球人のような生物がいる)
14.宇宙人は地球人を助けるか?
  (たとえ宇宙人がいるとしても、自然災害を防ぐ方法はない。われわ
   れを助けることはないだろう)
15.その他の人類滅亡説
  (マヤ族のカレンダーが2012年12月21日で終わっていることから、
   その日で人類は滅亡するのではないかと邪推によるものである。ま
   た2012年12月23日にフォトンベルトを地球が通過するので、人類
   が生けるものと死ぬものとに分別される、などという説がある。しかし、
   何の科学的な根拠のないものである。何と単純な種類の人間が多い
   のであろうか。)
16.災難から逃れる法
  (人類ばかりでなく、地球自体も将来は滅亡する。避けて通れないのであ
   るから諦めも清くすべきであろう。転生を信じるべきである)
17.苦るしみを解消する実践方法
   (仏教の根本的な教えである。苦の実態、苦の原因、苦を滅した心理状
   態、苦を滅する四つの方法(四諦)のことである)
18.苦るしみを解消する実践方法
  (苦を滅する具体的な方法を八正道という)
19.末法の現在は御題目だけで救われる
  (何の修行も必要ない。御題目さえ唱えれば、必ず救われるであろう)
20.アセンション(次元上昇)に関する補注
21.人類は他の宇宙に転生する
  (ブッダの教えを信ずるべきである)

第4章 ブログ「今週の法話」から
1.米国の大干ばつは典型的な温暖化の予兆現象
2.原発ゼロ、大蓄電器の開発を急げ!
3.「脱原発を目指す首長会議」に期待!
4.京都・滋賀両知事の再稼動に関する七項目
5.脱原発の流れは中小企業経営者まで!
6.電源三法交付金と損害政府補償を廃せ!
7.福島第一原発が直下型地震に襲われたら
8.原発を守って日本民族壊滅!
9.「がれき」は原発推進自治体が引き受けよ!
10.「がれき処理」の根本問題
11.地熱発電事故の防止策は可能!
12.電力10社、送電線の情報を隠すな!
13.農業崩壊は米の属国になることである!
14.TPP自体が米の陰謀?
15.「マグマ発電」は国立研究所で特許を!
16.脱原発は「地熱発電」で!
17.世界をリードする気概で遷都を!
18.天皇を守ろう、遷都を!

あとがき


水を得たイチロー!

2013-01-01 00:35:45 | 幸福の追求

謹 賀 新 年 

「氏姓によって聖者なのではない。生まれによって聖者なのでもない。
真実と理法とを守る人は安楽である。かれこそ真の聖者である」(法句経)
各位のご健勝とご多幸を祈念いたします。
平成25(2013)年元旦
               北海寺住職 二王院観成 合掌

「水を得たイチロー!」

 イチロー選手は昨年ニューヨーク・ヤンキースに移籍した。野僧も喜ん
だものである。これで、ようやく心置きなく自由自在にプレーをできると思
ったからである。案の定、9月になってからは「水を得た魚」のごとく大活
躍し、ヤンキースは地区優勝した。
 マリナーズ時代の後半の5年間は、心無いチームメートの罵詈雑言に
イチローは悩まされていた。ことの始めは、5年前の契約更改時に端を
発していると思われる。200本連続安打の8年目のことである。それか
らの5年間は針のむしろに身を置いているような心境だったと推測してい
る。イチローの高額の年俸や人気に対する、一部のチームメートの妬みが
原因である。「一試合に2安打すればいいと思っている」、「自分勝手でわ
がままである」、などがイチローに対する罵詈雑言である。このことは日本
でも報じられたのでご存知の方も多いと思われる。イチローはそのような
嫌な雰囲気の中でプレーせざるを得なかった。
 しかし、その中にあって、イチローは連続安打、年200本を3年間記録
している。これは常人ではできないことである。10年連続200本安打を記
録したということは、野球の実践哲学者として成熟期に入ったことを意味し
ている。宗教的な表現をすれば、「聖者」になったことと同じ意味である。
 去年と一昨年は200本安打を打てなかったが、それはイチローの肉体が
衰えたのではない。年のせいでもない。足が遅くなったのでもない。目が悪
くなったのでもない。連続安打している10年間は、何としても実現したいと
いう緊張感が、一時的に切れたに過ぎない。また、溜まっていたストレスが
表面化したからである。イチローは、やる気があれば55才になっても200
本安打や3割を打てるはずである。
 イチローが元のような安定した精神状態に戻るためには、移籍する以外
に方法はなかったのである。ましてや5年前の契約更改の時に、ヤンキー
スのデレク・ジータ選手はどうしてもニューヨークに連れて行く、とイチロー
に迫ったことがある。また、ホームランバッターのアレックス・ロドリゲス選手
は、「ユニフォームの裾を下まで下ろしておくと、走る時に足が下に引っ張ら
れるから、フクラハギの上までまくし上げておくといい」というイチローの説明
に納得して今でもそうしている。ジーターもエイロッドもイチローも互いに尊
敬し合っている関係といえよう。イチローが移籍する場合は、必ずヤンキー
スになるだろう、と思っていたのである。イチローがヤンキースに行ってから
ジーターが、バッターボックスに向かうイチローに「3塁打を打ってくれ」と冗
談半分に頼んだことがある。するとすぐに左中間に3塁打をイチローが打っ
た。そして二人が笑顔で見つめあっっていたテレビを見て、やはりイチローは
ヤンキースに行ってよかった、と野僧も笑いながら思ったものである。
 イチローは、すでに成熟期に入っている。また、メジャーの殿堂入りも確実
である。今更、何らかの目標を追う必要はない。「無心」でさらなる進化に向か
うべきである。何らかの目標を立てれば、それがストレスとなり、邪心となり、
進化の妨げになるものと思われる。「無心」で進化すれば、結果が自然とつい
てくるはずである。野球の実践哲学者としてすでに成熟期に入ったのである
から、今後は楽しみながら「無心」を追求すべきではなかろうか。
 これまでのように、体を鍛え、野球一筋に向かう生活を続け、心を整える毎
日を今後とも続ければそれで満足のはずである。ついてくる結果は、後で楽し
み、吟味すればいい。
 今後ともイチローに期待している。