首相の靖国参拝、経済破綻を加速か ?

　首相は２６日、靖国神社に参拝した。中国、韓国の反発だけでなく、

欧米からも批判されている。欧米からすれば、首相の行為はヒトラー

を肯定し賛美するのに等しいと見られるのである。そのことを首相は

わかっていない。特に米国からは以前から自民党内の要人が時々前大

戦を美化する発言が断続的に出ていることに対する警告が発せられる

報道に接してきたのはご存じの通りである。一方、中国人や韓国人を

中傷否定するような内容のヘイトスピーチのデモなどはヒトラーに重

なって見えるのであろう。

  さらには特定秘密法案の成立、PKOで弾薬1万発を韓国軍に無償提

供した。この点に関し韓国政府は、弾薬がないか、と国連に聞いただけ

だと報じられている。第一、韓国政府はそのことに対し何ら日本政府に

感謝の意を表していない。日本政府の言い分と矛盾しているようである。

日本政府の詭弁性、欺瞞性を弄する政府の言動は、かっての朝鮮統治を

思い出させることに直結しているのではなかろうか。このように武器輸

出三原則をなし崩し的に恒例化させるのは、国会決議を無視する結果と

なっている。このような欺瞞性と右傾化は国際的に孤立し、日本の将来

に重大な悪影響を与えるだろう。まさに太平洋戦争の直前と酷似してき

た。民主主義国家日本の危機といえよう。

  当然、アベノミクスにも悪影響を与えると思われる。アベノミクスは

デフレ脱却と財政の健全化を目指したものである。しかし、その対策費な

るものは借金（国債）である。すでに国の借金は昨年で１０００兆円に達

している。今後の影響を列挙してみよう。

 

⑴     首相の靖国神社参拝などで中国、韓国などとの経済関係が停滞する

    だろう。

⑵     株価が１６０００円台になった。ヘッジファンドなどがいつ売り逃

     げして巨大な差益をもって行かれるかわからなくなった。日本の個

    人投資家などが大損するときが早晩くるだろう。

⑶     為替が円安となったが、いつ円高に変わるかわからない。世界金融

   財閥の思いのままになるだろう。

⑷     東北大震災の復旧費が今後も大きな負担となるだろう。

⑸     福島原発の大爆発による除染や廃炉処理費も国がやるといっている

   ので、大負担となるだろう。

⑹     温暖化による自然災害は年々巨大化している。復旧費も年々巨大化

   し、予算を圧迫するだろう。

⑺     さらに東京の直下型地震や南海地震が現実となれば、巨大な復旧費が

   必要となるだろう。

⑻     そもそもアベノミクスは借金で景気を一部浮揚しているだけである。

   スーパーゼネコンと大企業だけが恩恵にあずかっているが、一般企業

   には、大きな好影響が出ていない。

⑼     大企業の正社員の給料が上がっても、派遣社員の正社員化が進んでる

   わけではない。底上げが無視されている。真の景気回復にはほど遠い。

⑽     消費税や税収増は焼け石に水の状態になるだろう。

⑾     国民の負担が増えるだけで、さしたる好景気は望めないだろう。

 

  以上の点から見れば、日本経済は破綻する可能性が極めて高い。アベ

ノミクスには、具体的な自助努力目標は何もない。借金で景気浮揚させる

のは誰でもできることであろう。この先、何年も何十年も首相の座にいる

ことはできない。自分が首相でいる間だけ景気が良くなればいい、では無

責任である。

  先を見通す民主的な政治家の出現に期待する以外に方法はないのであろ

うか。