二畳庵庵主の戯れ言

一輪の桜に従い野に。ついに2015年、人生の第三ステージの場・高知に立つ。仁淀川に魅せられたオヤジの戯れ言日記。

焦っちゃダメ、焦っちゃダメ

2016-09-13 07:32:24 | 徒然に想う

昨日のこと、同じ集落のオンチャンから「シシあるで。料れよ」と電話。街に出る用や注文の品があって、すぐに受け取れない。時間によっては、大きくてさばききれなかったり、肉を痛めさせてしまうかもしれない。山の恵み、粗末にすることなんてできないし・・・。「どうしたもんじゃろのう」。えぃ、ままよ! 午後まで待っていただけませんか。

重い、吊り上げられん。さばけんじゃんか。どうする、どうするとプチ・パニック。すると、ジェラルディンの声が頭に響く。「考えなさい、考えるのよ。どんなに重い石でも、知恵を使えば、一人で持ち上げられるだから」「てこの原理を使って少しずつ持ち上げれば・・・。ポールかい(もしかしたら、彼女の声を借りたポール)?」。なに、この会話。夢現? 単なる火事場の馬鹿力だったか。気付けば、シシの頭が地面から3040センチほど浮いて、梅の枝に無事ぶる下がってた。ちょうどいい。

8月中旬のこと、ある方から知り合いに贈りたいからと頼まれ、野菜セットを用意した。数日後Facebookをみてたら、あれ? どこかで見た野菜たちの写真。早速その方に連絡すれば、「私もびっくり」。そして、さらに、「作られた方のおもいが伝わってきます」「この農業者は野菜を愛して大切にしてるな」などなど、この野菜たちに関するやり取りをそっと教えていただけた。嬉しかった、冥利につきます。ただ、実際野菜たちを届けられるのが切れ切れ、連続しない。こんなコメントをたくさん聞けるよう、徐々に切れ目なく作れるようにならなきゃ。

7時過ぎやったか、シシを持ってきてくれたオンチャンが訪ねてきた。「おまん、これはゼロじゃ」「えっ?」「うもうない」。そんな! お昼過ぎからかって、やっとここまで加工し終えたのに。さらに仕上がった肉を見て、追い打ち。「・・・今度、さばき方教えちゃるき」。これも不合格、かい・・・。凹む。正直、凹む・・・。ところが一方で、なんちゃ嬉しがってる自分にも気づいた。この町にきて、やっと一年が経とうとしている。すぐどっかにいく、いくに違いない「風の者」とだと見られる。好奇の目もランラン。もちろん、決して「地の者」にはなれない。でも、こうやって、徐々に、徐々に「地の者」に近いもんと認めていただけていくんだなぁ。学生時代の友人の一人にNというのがいて、コイツとんでもない大馬鹿野郎。そいつがあるとき名言を吐いた、「焦っちゃダメ、焦っちゃダメ」。その時、それこそとんでもないひどいことしてたんだが、これを聞いた瞬間笑うしかなっかた、憎めぬ。そうね、徐々に、徐々にだよな。あんにゃろ、今頃どこで何してんだか。



今日の一枚:7時頃、先日胚軸切断挿し木法を試みたカボチャの様子。根が動き出し、本葉が展葉。昨日から雨に打たせたら、ぐんぐん元気になっていく。


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