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ガンビアという国(6)~ヤヒヤ・ジャメ体制20周年

2014-07-24 07:30:26 | アフリカ情勢
このブログでもたびたび登場し、隠れたフォロワーの多いネタ、ガンビア話。ヤヒヤ・ジャメ大統領の独裁と気まぐれに揺れる国。

(「ガンビアという国」シリーズ)
第一話 迷走国家
第二話 二つのチャームポイント
第三話 公用語の英語を廃止?!
第四話 セネガル国境を封鎖?!
第五話 セネガル国境封鎖を解除?!


先日22日、ガンビアはヤヒヤ・ジャメ大統領が政権について20年の記念すべき日(かどうかは??だが)を迎えた。ジャメ大統領は毎年7月22日を「解放の日」と定め、首都バンジュルで祝賀している。

(Jeune Afriqueサイトより)



しかしこの独裁と独断の迷走国家。国際社会や人権団体からは「喪に服すべき日」と手厳しい「祝辞」が浴びせられる。

フランス国際放送ラジオ(RFI)の記事を通して見ていこう。

1994年7月22日、それまで長きに渡って政権を掌握してきたダウダ・ジャワラ政権を倒し、29歳のジャメ少尉が政権を奪取した時には、人々は汚職と姻縁政治、貧困の終わりとして「喝采で迎えた」。20年経った今、評価は一転。秘密警察の横行、野党・ジャーナリストの迫害、亡命。人権団体の非難をよそに、唯我独尊のジャメ大統領。人呼んで「カニライの狂気」。自称、エイズや不妊、てんかんを、自生の植物の力と呪文の力で治癒させる。同性愛者には死を宣告する。

ジャメ大統領は予見不能な狂気の沙汰と暴力性がある、と現在亡命中の元閣僚、アマドゥ・スカトレッド・ジャネ氏。Amadou Scattred Janneh。「毎年犠牲者の数は増えている、国際社会は目をそらしてはいけない」とアムネスティ・インターナショナルのフランソワ・パテュエル氏。

アマドゥ・スカトレッド・ジャネ氏は、2004年から2005年まで、15ヶ月に渡り閣僚を務め、その後15ヶ月、政治犯として収監された。その後、国外退去となり、現在までアメリカで暮らしている。

彼が収監されていた時代、世界はアラブの春の渦中にあった。ガンビアでも今が行動の時、と変革に立ち上がった。お揃いのTシャツ、表には「ガンビアの独裁に終焉を」、背には「自由」。これで収監となった。

「自分はアメリカ国籍を持ち合わせていたから放免となったが、凄惨なリンチにあった収監者も多かった。」


しかしそんな政権がどうしてここまで20年ももってきたのか?ババ・レイ氏はイスラム聖職者であり、人権団体にも関係してきた。当局に逮捕監禁され、その後アメリカに逃れた。彼によれば、ジャメ政権の長期化は、資源すら持たない小国に対する国際社会の無関心が大きな要因だという。

ヤヒヤ・ジャメは、自国民の誘拐、婦女暴行、殺害を繰り返す。しかしそんなガンビア政権がそのままのさばり続けるのは、石油も、金も、コーヒーも、何もない貧しい国だからだ。国際社会は何の利益も感じないし、関心は低いママなのだ。


(つづく)

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