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ガンビア、セネガル国境を封鎖?!~ガンビアという国(4)

2014-04-23 07:30:15 | アフリカ情勢
西アフリカの小さな国、ガンビア。過去にシリーズ「ガンビアという国」として、第一話「迷走国家」第二話「二つのチャームポイント」第三話「公用語の英語を廃止?!」と記事をアップしてきた。

その中で、隣国セネガルとのビミョーな関係についても述べた。ガンビアはセネガルの隣国というよりは、囲繞地である、という言い方が実態にあっている。このことが両国の関係をしばしば複雑にさせてきたのだ。

(セネガルに盲腸のように突き刺さったガンビア。)


先日、ガンビアがセネガル国境を閉ざしたとのニュースが飛び込んできた。これは上記の第一話でンボテが触れた、まさにガンビアとセネガルのビミョーな関係を映してのものだ。

記事を紹介しよう。

4月21日バンジュル発AFP電

ガンビアはセネガルとの陸上国境を閉鎖した。21日、ガンビア治安当局がAFP通信に語った。理由については触れられていない。

国家情報局の情報筋によれば「ヤヒヤ・ジャメ大統領が3箇所の主要国境を閉鎖するよう命じたため。大統領は地方訪問の行程の中で決断を下した。理由については聞いていない。」

大統領府によれば、ヤヒヤ・ジャメ大統領は4月17日から地方を訪問。5月7日までの日程で「国民との対話」を行い、2016年に向けた農業生産と食料自給の見通しを立てることが目的だという。

同日夕方までに、ガンビア政府による公式な通告は出されていない。またセネガル政府からも論評は出されておらず、当局ともコンタクトができない状況となっている。


ガンビアの首都バンジュル、セネガル南部のカザマンスなどで収集した情報、国境付近の住民や旅行者、セネガルのメディア筋の情報を総合すると、国境は19日(土)より閉鎖されている模様。

「今まで、何の進展もない。」カザマンスの輸送業者が嘆く。彼によればセネガルとガンビアを結ぶ4つの国境は全て閉鎖されている。


- un long détour - 遠路はるばる大回り

セネガルの囲繞地であるガンビア。セネガル南部を分断するように横たわる。カザマンスとセネガルのメインランドを直線で結ぶショートカットのルートは、ガンビア、特にファラフェニの国境を通過し、ガンビア川を渡し舟で渡河することとなる。

複数の証言によれば、陸上国境閉鎖は、両国の国境通過交通の自由化協定締結から一週間もしないうちに取られた措置だという。今年の年初以来、セネガルの貨物輸送、旅客運送業者は、ガンビア側の一方的通告による通過料の値上げに抗議し、ガンビア横断ルートの通過をボイコットしてきた。

セネガル輸送業者組合のエラジ・ンダオ氏はいう。「5日ほど前に我々はガンビア水運公社と同意を締結したところ。そして土曜になってヤヒヤ・ジャメ大統領が国境封鎖を指示したと聞いている。理由は本当にわからない。」

カザマンスへの物資輸送を生業とするマドゥ・ジャーニュ氏は、経済界が余計なコストと多大な時間ロスを強いられていると現状を嘆く。「両国当局はこの問題を早急に解決すべき。」

運輸交通業界のボイコットと国境封鎖により、首都ダカールを含むメインランドから南部カザマンスへの移動者は、セネガル南東部を経由する大回りルートを強いられる状況がつづく。



やはりまたジャメ大統領の仕業だ。キャラ的にこのブログでもおなじみになってきた笑。

歴史上、何度と繰り返される国境通過問題。近くガンビア国境付近を通過予定のみなさま、カザマンスへの渡航予定者はお気をつけて頂きたい。

(おわり)


◆あわせて読む
シリーズ「ガンビアという国」
第一話 迷走国家
第二話 二つのチャームポイント
第三話 公用語の英語を廃止?!

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