夜明け前からの〜、まるまる

エージングやったり物つくったりからの〜、絵描いたりしてます。

水をあげたのは誰か?

2019-05-14 23:39:37 | Narld

イベントが終わって

テント畳んで車に片付けた荷物積み込みして最後に箒で掃いてはみたものの

アスファルトの上をどうキレイにしたらいいのかわからなくて、僕は早々とビス落ちてないかに切り替える

 

それでもじっと丁寧に掃き続ける姿を見ては

その人に沢山の人が魅かれていく理由がそこにはあった

 

キレイにするのはもちろんなんだけど

それは所作

取り組むときもそうなんだろう

作品に乗り移ってくるんだよね、姿勢、芯として

だから出てくる

僕はそれをキラキラって呼んでいる

 

今までいろんなイベントに出たりお客さんとして足を運んだりして沢山の人のブースを見ては来たけれど

作品ひとつひとつからあんなにキラキラが沢山出てるブースを見たのははじめてだった

 

 

だから言った

「はい、是非一緒にやりたいです」と

 

 

本当に何年ぶりだろうかね

この人とやる為に絵を描いた

絵しかないと思った

絵と植物

この組み合わせは絶対に面白いものになると思った

 

何年も前に散々苦労して

そして絵を描くのをやめた

 

嫌いになるのが嫌だったから

 

ずっと子供の頃から描いてきた

だからここだけはどうしたって負けたくない

気概で僕の皮は出来ていた

 

そんな日々から随分経って

何も描かれていない紙を前に緊張した

もう描かないんだって、描けないんだって本当に思っていたから

 

だけどペンをおろすと自然と指が動いた

イヤホンのむこうで歌う彼女は月を舞台にした

血液がペン先から流れはじめて赤血球はじっと体育座りをしていた

細胞は僕の呼吸を聞いていた

 

あんなに苦労してたのに

こんなにもスラスラ描いたことってあったかなって

完成した絵を見ながらコーヒーを一杯飲んで、高揚と満足と、そしてなによりホッとしたのを覚えてる

 

そして

楽しいと思った

 

僕は僕に追われ、鉛筆を削るように尖ろうとしていた日々があった

大体いつから自分のことを僕なんて言うようになったんだろう?

そういえば、描いてて楽しいって思ったことなんてあったのかな?

 

冷静になってくると

やっぱり「まだまだだな」とか出てきたけれど

やれるんじゃないかと思った

というよりやらなくちゃとか、やるべきだとか

いろいろ作ったりしてきたけれど

僕はやっぱりここなんだろうなって思った

次の日作業机に座ると、迷わずペンを探したから

あんたはやっぱり絵だね、家族にもそう言われた

そうでしょうね、これで散々迷惑かけたけど

これなんでしょうね

 

 

思うのは、僕に絵を描かせた彼女は凄いってこと

本来というか昔から僕を知っている人にしかわからないことだけど

まあ、描かないよね

スタンプはまあ絵だけどあれはただの欲笑

でもつくってる時は楽しいって思ったよ

逸れたけど、人を動かすって大きなこと

 

 

 

今いろんなお話を頂いている

展示?個展?いくつか

絵を描く前からイベントじゃダメだって沢山の人に言われ続けて言われ続けて

実現出来るかどうかはまだわからないんだけれど、僕は作品で応える

 

対峙した白紙一枚一枚に僕は僕を垂らして

あんたらの角膜に僕を描いて爪で切り込みを入れて僕って言う脳みそのしわを一つ増やしてやる

髪を結いつけ、皮膚を貼り付け、コップ一杯の血液を毎朝朝食と共に用意してやる

意識しなくてたって、影だけははいつも僕のほうを向かせてやるからな

恐いな笑

 

もっともっと描く、まだ出せてない

絵だけはね

指が僕に予定を聞いてくる

こっちはけっこう本気のやつ

 

秋は決まった

子供のころからずっとお客さんだったけれど、次はそこでテント出すことになりそうだ

葉の音さんと

本格的にがっちりやるというのは大変なんだろうな笑

だけど今から楽しみ

そしてこの人にはさ

今までと変わらず作って描いてそして挑む

 

 

また描けるってことが

何より嬉しいんです

 

 

 

僕を動かしてくれてありがとうございます

 

 


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