日本とフランスの明暗

2010-06-25 | フランス リヨン 
いや、お見事、昨日の日本代表は。
本番中で帰ってからネットで見たが、あの江藤(だったっけ)のフリーキックは奇跡的な長さからの得点だった。
3点目の本多のパスから入れた岡崎のシュートもお見事。
ほとんど一流国と変わらぬ試合ぶりだ。
こちらの報道でも日本の戦いぶりは絶賛されている。
強化試合をひとつも勝てず望んだのは日本もフランスも同じだが、(フランスは直前の試合でなんと中国に負けている!)この結果の違いは明と暗だ。

フランスはゴタゴタ、ドタバタの内紛劇の末惨敗。
大臣がこれは「国家事態だ」などと言い出すし、サルコジまでとやかく言い出すものだからフランス中百家総論になってしまい、連日テレビ、ラジオ、新聞はこの内紛の話して持ちきりだった。
幸い負けてくれたのでかなり静かになってよかった。

ところがまだ話は終わっていない。
フランスは今、年金と、退職年齢引き上げの法案で与党はサッカーどころではない。
かてて加えてロレアルの資産家ベタンクールの資産国外逃亡に現職の労働大臣E・ヴァートが絡んでいたというスキャンダルが持ち上がってしまった。

年金問題で昨日はほとんどの労働組合が参加する大ストライキの只中、あのTh.アンリが大統領に直接面会を求めて会見した。その内容はおまけに一切極秘。
これが多くの労働者の頭にカチンときた。
今朝のラジオはその話で持ちきりになってしまった。さすがにもうサッカーの話は多くないが、今この政治的に大事なときに大統領が自らフランス代表の建て直しに手を焼くことはない。不謹慎だなど、いろんな方面から批判が噴出。

世界中の笑いものになったフランス代表のゴタゴタを、政治的にうまく使って年金問題、資産逃亡問題から目をそらさせようとしているのは明白である。

フランス絶望

2010-06-18 | フランス リヨン 
負けました!フランス。

メキシコはあっぱれとしか言いようのない、いい試合をした。

これで、A組は次の試合でメキシコとウルグアイが引き分けると両国は、フランスと南アフリカの試合の結果にかかわらず、1次リーグ突破というフランスにとっては目も当てられないような悲惨な状況になってしまった。
前回は準優勝なのに。

何かと批判が絶えなかったレイモン・ドメネク監督だったが、←(もう過去形)
フランス代表で51ゴールのTh.アンリを一度も使わずに終わってしまった。

いくらなんでもそれはないだろうとは、98年覇者メンバー、B.リザラズの言でした。

さてあすの日本は。 

訂正

2010-06-15 | フランス リヨン 
またまた訂正。

ポール・ルグエンはPSGでした。
たしか結果がぜんぜん出せなくて首になった。

今朝のラジオのニュースではカメルーンは「冷たいシャワーを浴びた」だそうだ。
昨日もカメルーン敗戦の話がテレビではずいぶん言われていた。
カメルーンはフランスで活躍する選手も多く、もともとフランスが宗主国だったからというせいもあるだろう。
日本のゴールの瞬間と、最後のホイッスルの瞬間を村の広場に集まってTVで実況を見ている子供のがっかりした顔を見たらちょっと気の毒になった。

98年大会決勝でフランスに敗れたブラジルを思い出した。ブラジルのある人が言った言葉は「フランスは負けても他にいろいろあるけど、ブラジルはサッカーに負けたら他に何もない」だって。

昨日の試合は客観的に見れば日本はラッキーだったと思う。
後半は特にほとんど守勢で、ボールキープもほとんどなかった。
ほとんど全員で守っていた。
カメルーンの得点チャンスは3回ほど、ほとんど不運としか言いようのないものだったし。

いや、余計なことを申しました。

ヘンゼルとグレーテル

2010-06-15 | 音楽
ドイツではクリスマスシーズンになるとどこかで必ずといっていいくらい演目に上がるフンパーディンクの「ヘンゼルとグレーテル」が今のリヨンオペラ座の演目。
フランスではなぜかあまり上演されない。
僕も32年間いるリヨンで初めて弾いた。

上演時間も2時間弱でらくだし、弾いていて楽しいオペラだ。
序曲ではじめに出てくるテーマは多分ドイツの民謡なのだろうと思うが、親しみやすいメロディーだ。
娘が生まれたときに買ったフィッシャープライスのメリーゴーランド(というのかな)のオルゴールがこのメロディーだったので知っていたが、フランス人は僕が聞いた範囲では、誰一人として知らない。

フンパーディンクはワグナーの弟子だったが、本当によく似ているところが多い。「マイスタージンガー」、「パルシファル」いっぱいある。魔女が出てくるところはさしずめファフナーのモチーフか。その他にもシュトラウスだったり、マーラーにそっくりだったり真似の上手な人だが、作曲の手腕というか手練手管はよく心得ている。曲の性質上なのかこういう書き方の人なのか、非常に簡素な音でありながら効果がよく出ている。弾きやすくてこういうのは助かります。

腕は確かといったが、それもそのはずバルセロナとベルリンで作曲の先生だったとは同僚が教えてくれたが、他にどんな曲を書いたのかは誰も知らなかった。
その同僚によると非常に多作だったようだが「ヘンゼル」以外の曲を知っている人もこれまた皆無。

ウイキを見てみようといつも思いながらつい忘れてみていないので、これから見ることにする。

ところで、日本が強豪カメルーンに勝った。
後半は攻められっぱなしでほとんどボールをキープできていなかったにもかかわらず、、、
カメルーンの監督ポール・ルグエンヌは我がリヨンの元監督だった人だ。

今日は月曜だけれどオフ日だったので庭にペチュニアなどを植えてから、途中から見ました。

次はオランダ!

ウイキを見てみたところ、ベルリンというのは誤りで、フランクフルトだったようだ。弟子というのもちょっと違ってバイロイトで「パルシファル」の上演の時にアシスタントだったようだ。

いや、ちょっと待て。 日本語版にはフランクフルトに1890年。ベルリンに1900年とある。ホーホ音楽院? 高等音楽院のほうがいいのでは?
フランス語版は1890年にフランクフルトのみ。