ブログ de なんで屋 @東京

みんなで「これからの社会」を考えるために、『場』と『認識』を提供する社会事業です。

空間能力は遺伝し、言語能力は生後環境により獲得していく

2010-04-14 21:52:20 | 路上の声~教育・家庭~
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Newton 知りたい!遺伝のしくみ(リンク)より抜粋引用 ※一部編集

人の特徴に与える遺伝と環境の影響はどの程度なのだろうか?それを知るための方法が「双生児法」だ。

双子には一卵性双生児と二卵性双生児の2種類がある。このうち一卵性双生児のペアは遺伝子の組み合わせが原則として100%一致するのに対し、二卵性双生児では平均して50%の一致にとどまる。一方で、一卵性双生児と二卵性双生児のどちらも、多くの場合は同じ家庭環境で育つので、環境の影響はほとんど差がない。つまり、数多くの双子を調査したとき、二卵性よりも一卵性でずっとよく似ている個性がみつかれば、それは遺伝の影響を強く受けていると言えるのだ。

(中略)

慶応義塾大学の安藤寿康教授は、首都圏に住む7000組もの双子(一卵性と二卵性の両方を含む)に協力してもらい、性格や知能などのさまざまな個性について、遺伝と環境の影響の大きさを推定する研究を進めている。その結果、「外向性」「神経質さ」「知能テストの成績」などの特徴に、遺伝の影響が少なからず見られることがわかってきた。

特に「空間性に関する知能テストの成績」に与える遺伝の影響は大きい。[一卵性のペアは二卵性のペアより類似度が約2.5倍高い結果となった。つまり一卵性のペアは空間性のテストの成績が似ており、遺伝の影響を強く受けている。ちなみに言語性の成績では、約1.2倍の差であり、遺伝よりも環境の影響が強い。]このことは、知能に影響をあたえる遺伝子的な要素、すなわち”知能遺伝子”が確かに存在することを物語っている。

(後略) [ ]は筆者追記

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ここでいっている言語性のテストとは国語と数学、空間性のテストとは理科(物理除く)と社会を示しています。

人類は、本能⇒共認⇒観念という進化を遂げてきました。

■遺伝をする能力はDNAに刻まれているため本能とも言えます。つまり、空間能力は本能に刻まれているということです。空間能力は外敵と闘争するため・逃げるために必要な能力ですから本能であることは納得できます。

■遺伝しない能力はDNA進化より多様な進化を可能とする機能=観念機能であるといえます。つまり言語機能は観念機能です。

>この観念機能(特に言葉)は、サルが頼りにする表情や身振りによる共認よりも、遥かに多様で容易な共認を可能にし、共認内容の無限の組み替えを可能にする。従って、観念機能こそ、DNA進化に替わる新たな進化機能=共認機能の完成形態であると言える(リンク)。

言語機能は生れた後でも進化するための機能なので、機能としては遺伝しますが具体的な中身(能力)までは遺伝しないんですね。



人類の獲得能力がどの位相にあるかがわかるおもしろい実験結果だと思います

(masamune)

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