エレキジャック№18で紹介されていたYAHA(低電圧で動作させた真空管とOP-AMPを組み合わせた回路)ヘッドホンアンプが面白そうなので、真空管(6DJ8)をヤフオクで入手し、基板実装に取り掛かったが、そのままになっていた。
先頃、ブログで紹介した真空管式ガイガーカウンタが動作したことから、真空管マニア心が再燃し、取り掛かることにした。
著者が、その後ホームページ「YAHA改良」として紹介されており、特性的にも満足出来そうなので、これの回路で製作することにした。
電源だけは、現在一番出回っている携帯電話充電用ACアダプタの5Vで動作する様に考えて見た。
aitendo製昇圧式DC/DCコンバータを使用(以前製作していたものを流用)。出力を11.3Vにして、入力の5Vとの差である6.3Vでヒーターを点けることにした。スイッチング雑音低減の為に気休めかも知れないがLCフィルタを電源出力に入れる。
OP-AMPもオリジナルはNJM4558(汎用)だが、手持ちが無いので、これより高音質のNJM4580DDを使用した。
いつもなら事前に実装/配線図を作成するところだが、今回は作りたいのが先に立ち、何も考えず部品を適当に置いていったので、配線が交差したりで一発動作しなかった(真空管のピン逆やグリッドバイアス用半固定抵抗の接続漏れ)が、今日の時間切れ間近に動作した。
ピン番号の見方はICの番号と同じで、部品面からだと左回り、裏(ピン)側からだと右回りとなるのだが、真空管データーシートは裏面から見た図で書かれているのがICと違うところで、真空管機器製作から四十年もブランクの有った私は、とうに忘れて逆回り配線してしまった。
入力電流は0.95Aとなった。(ヒーターが定温になるまでは、もっと大きな電流が流れる)
16Ωのヘッドホンを負荷とした場合、出力は2.4VP-Pまではクリップせず、それ以上になるとプラス側がクリップしてくる。
グリッド抵抗によるバイアス調整は、取り敢えず1MΩとしてある。今後、調整することで、改善の可能性が有るかも知れない。
矩形波でも、一般のアンプと遜色は無さそうだ。波形を見て判断いただきたい。
近くにあったFMチューナーの出力を接続して聞いてみたが、音質上の問題は感じられなかった。
ハム音も、GNDに触らなければ感じられなかった。
以前、aitendoのホームページに本アンプの発売予告が有ったので、キットが市販されるかも知れない。
【ナショナル真空管ハンドブック】
以前、吉本OMから頂いた、古いハンドブックを見たら6DJ8が掲載(詳細は7DJ8参照)されていたので、参考になった。私が10歳の時に発刊された、今では貴重なハンドブックである。