農林水産省が5日発表した食品価格動向調査(8月27~29日、全国平均)によると、対象の野菜4品目のうちトマト、キュウリ、レタスの小売価格が前週に比べて上昇した。トマトとキュウリは産地の低温で生育が鈍った影響が出た。
トマトの小売価格は1キロ884円と前週比で11%高く、平年(過去5年平均)比でも52%高かった。JA青森(青森市)によると「冷夏で花が落ちるなど低温障害が出た」。キュウリも1キロ765円と前週比で9%高く、平年比では53%高かった。低温と日照不足で生育が鈍っている。
台風21号の影響が今後出る可能性もある。キュウリの産地にあるJA夢みなみ(福島県須賀川市)は「強風で擦れて傷ができた。等級が低い商品が増えるだろう」と話す。
レタスは前週比で2%高く、平年比で1%高い。キャベツは平年比では19%高いが、前週比では12%安い。東京・大田の青果卸は「猛暑に揺れた葉物野菜の相場は落ち着いた」と話した。 (日本経済新聞)