ワンピースまんがぱうち(レビュー・ネタバレ)

ワンピースをまとめながら、フラグとなる詳細を記録しつつストーリーを追っていきます。

62話 M・H・5  (サンジ登場-21)

2015年09月02日 | 東の海編
(1)東の海編--→⑤サンジ登場--→[ドン・クリーク海賊団.8]



ギンは泣いて訴えた。 
「ドン・クリーク、あんたを裏切るつもりはねェ、あんたの強さを尊敬してるし、感謝もしてる・・・。だけど、この人だけは殺せねェんだ!!!あわよくば・・・あわよくば・・・、この船を・・見逃すわけにはいかねェだろうか・・・・・!!おれ達全員この船に救われて・・・」


だが、艦隊一忠実な右腕ギンの言葉に、ドン・クリークの怒りは増すばかりだった。 「ギン、ガスマスクを捨てろ、てめぇはもうおれの一味じゃねェよ」
クリークは、今度こそ本物の毒ガス弾「M・H・5」を撃つつもりだ。

ギンは、ギン自身が非常なる人間なのではなく、ドン・クリークへの強い感謝と忠義心ゆえ、ドン・クリークの為、命令遂行の為ならば、いかなる犠牲も自分の命も厭わず、冷徹無情な「鬼神」になりきれたのだ。「鬼神」の奥底にあるのは、熱い忠義の心であった。

グランドラインから逃げ出したばかりの頃、海軍フルボディ―大尉の軍艦に追われた時に、ギンがドン・クリークに扮して一人囮となったのも、ボスや仲間を守る為。
ドン・クリークはそんな忠実な部下を殺そうとしている。

ルフィは「ギン!!あんな弱虫の言うことなんて聞くことねぇぞ。おれがぶっ飛ばしてやるから!!」と言うも、ギンは「貴様!!ドン・クリークを愚弄するな!!ドン・クリークは最強の男だ、お前なんかに勝てやしねェ。殺されて当然だ。情に流されて一味の本義を全うできなかったおれへの報いだ!!」と、自らすすんでガスマスクを捨てた。


ギンがガスマスクを捨てたのを確認したドン・クリークは猛毒ガス弾「M・H・5」を撃った。



ギン以外のドンクリーク海賊団達は自前のガスマスクをはめ、コック達は海中深く潜るか、船内に避難したが、甲板のサンジとギン、ルフィは回避できそうにない。
ルフィは、とっさに近くにいたクリーク海賊団の下っ端からガスマスクを2つ奪って、ギンとサンジに「お前ら使え!!」と投げて渡した。

だが、ルフィ自身のガスマスクがない。焦るルフィの傍らにガスマスクが1つ転がってきて、ルフィは間一髪助かった。



・・・5分後、毒ガスの霧が晴れた中に見えたのは、ギンが体の動かないサンジに、ガスマスクをつけてやっている姿だった。そのギンは、ガスマスクをつけていない。
ギンは、自分のガスマスクをルフィに投げて渡し、自分は生身のままサンジを助けていたのだ。



クリークに忠誠を誓い、サンジに恩を感じたギンは、その狭間で両者を救って自らの命を捨てた。
死にたかったわけではない、そうする他に恩の返しようがなかったのだ。
ギンもまた、ドン・クリークへの気持ちを、またはサンジへの気持ちを捨てれば生き永らえたものを、自分の命を捨ててでも両者を手放すことが出来なかったのだ。






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