63話 死なねェよ （サンジ登場-22）

（1）東の海編--→⑤サンジ登場--→［ドン・クリーク海賊団.9］




ドン・クリークへの忠誠心の先に「M・I・5」の猛毒を吸って倒れたギンを、クリークは侮辱した。「たかがメシに大層な恩持っちまうからさ、バカは死なねェとわからないか・・・。ハッハッハッ！うちのカス野郎に同情してれるのか！！目的を見失っておれの命令もきけない様なバカは、今後役立つアテもねぇ！！」

その言葉に、ルフィとサンジの怒りは頂点に達した。


ルフィはクリークから目を離さずに、ギンに話しかけた。
「絶対死ぬなよ、ギン。あんなやつになんか殺されんな。意地で生きろ！わかったな！！あいつはおれがぶっ飛ばしてやるから！！」

また、真正面からクリークに突っ込んで行こうとするルフィを「バカ！落ち着け！！死ぬぞ」とサンジが止めたが、ルフィはその手を振り払った。
「死なねェよ」




ルフィは「撃ちたきゃ好きなだけ撃ってみろ!!!」と馬鹿正直に真正面からドン・クリークに突っ込んで行った。
正面から飛んでくる特大の槍は、ルフィの体に突き刺さるが、構わず走り、手を巨大化させて【ゴムゴムの銃弾ブレッド】でクリークを殴ろうとした、、、その時、クリークは【剣山マント】でその身を包み、防御し「手も足も出せまい」と己の防御策に自信をみせた。

だが、ルフィは一瞬のためらいもなく、剣山マントごとクリークを殴り飛ばした。ルフィの拳には、無数の穴があき、血が噴き出した。




床に倒れこんだクリークの前で、ルフィは言った。
「ここははたしておれの墓場か・・・お前の墓場か・・・おれの墓場か・・・、お前の墓場か・・・だろ!!!!たかが槍とか針のマントくらいで、おれの墓場って決めるな!!ここは、おれの死に場所じゃねェ!!!」




この戦いを見ていたゼフは「あいつをよく見とけサンジ・・・。たまにいるんだ。標的を決めたら、死ぬまで戦うことをやめるねェバカが・・・。ああいうのを敵に回すと厄介なモンだぜ・・・。この勝負、勝つにせよ、負けるにせよ、おれはああいう奴が好きだがね・・・。」
サンジは黙ってその言葉を聞いていた。



だが、クリークは立ち上がった。　「・・ここがてめぇの死に場所じゃなけりゃ、誰の死に場所だァアア!!!」
ルフィは言う。「お前のだよ!!!」