ワンピースまんがぱうち(レビュー・ネタバレ)

ワンピースをまとめながら、フラグとなる詳細を記録しつつストーリーを追っていきます。

41巻-395話 オハラ VS 世界政府 (ロビンの過去-5)

2016年08月05日 | エニエス・ロビー編





『全知の樹』の地下室から、『歴史の本文(ポーネグリフ)』の石が発見され、オハラの学者達は逃げ場を失った。
来るべき指令に備えて、海ではぞくぞくと海軍の軍艦がオハラ沿岸に集まってきていた。
オハラの一般住民たちは、我先にと避難船へと急ぎ、巨人のサウロはこの事態からロビン1人を逃がす為に『全知の樹』へと走った。



オハラは、まさに今から何かが始まろうとする、不気味な喧騒に包まれていた。


その中で、死を覚悟したクローバー博士が声をあげた。
「政府が畏れているものは・・本当に兵器なのか!!!
死ぬ前に"五老星"と・・・政府のトップと話をさせろ!!この考古学の聖地『オハラ』が長きに渡り研究を続け、夢半ばながら、"空白の100年"に打ち立てた仮説を報告したい!!!」





世界政府の頂点に君臨する『五老星』と電伝虫が繋がる。
「残念な結果となったが、世界の法を破ったのだ、仕方がない。
考古学の権威、オハラのクローバー博士か・・・これまでの世界文化への貢献人だ、名前はよく知ってる。君ほどの男が道を踏み外すとは・・・」
と言う『五老星』に、クローバー博士は最後の反論をした。

最後に言い残しておくべき言葉は、考古学者達が今まで全精力を賭けて解いてきた古代の謎の確認・・・、最後の最期まで「真実を知りたい」とう要求は尽きる事はない。それを知ったところで間もなく死ぬとわかっていても・・・。

だが、その”真実”をロビンには聞かせたくなかった。
知ってしまうと、取り返しのつかない事になる。
クローバー博士は、近くに隠れているであろうロビンに(ここを離れろ、わしの話を聞くと罪になる)と念じたが、行く充てのない少女がその場を離れるはずもなかった。


「見え透いた社交辞令などよせ、五老星!!過去は全ての人類のものじゃ、語られぬ歴史を知りたいと思う気持ちを止める権利は、誰にもない。」

だが、世界政府側にも言い分がある。
「『歴史の本文(ポールグリフ)』を読めば、古代兵器の復活が可能になり、世界政府に危機が及ぶ!!お前達にもし悪意がなくとも、それを利用しようとする者が現れれば同じ事。」

「過去がどうであれ、それが人間の作った歴史ならば、全てを受け入れるべきじゃ!!恐れず、全てを知れば何が起きても対策が打てる!」

電伝虫は一言「理想論だ」と強く却下したが、クローバー博士は食い下がった。
「そうかな、それが出来んのはお前達の都合ではないのか?」

これには電伝虫は何も答えなかった。
クローバー博士は、『五老星』の電電虫が黙ったのを見て、話を続けた。
「現在、この世に残る事実の中で最もわしらが知りたいことは、『歴史の本文(ポールグリフ)』の内容はもとより、その存在理由。
過去の人々がなぜ、硬石という砕けぬ石に歴史を刻んで世界中にばら撒き、未来へ伝えようとしたのか・・・。
紙や本に残しては、そのメッセージが根絶やしにされると考えたからではないのか!?
つまり、これを残した者達には"敵"がいたという証拠じゃ!!」





五老星は「・・・・!!何が言いたいのだ、クローバー博士・・・」と答える。


クローバーは博士は、続きを語った。
「その者達が何らかの"敵"に敗れ、滅亡したと仮定するならば、"敵"はその後の歴史に生き残っておるはずじゃ。
奇遇な事に、"空白の100年"が空けた今から600年前、その時ちょうど誕生したのが『世界政府』。

滅びた者達の"敵"がもし『世界政府』ならば、"空白の100年"とは、『世界政府』の手によってもみ消された"不都合な歴史"とも考えられる!!
遥か昔の文献と、発見したいくつかの『歴史の本文(ポーネグリフ)』を読み解く事で、我々はやがて一つの国の存在に気づいた・・・。
今はもう跡形もないが、文献の上に浮かびあがったのは、ある"巨大な王国"の姿・・・・!!
かつては強大な力を誇った王国だが、その国の情報は執拗なまでにかき消されておる。





おそらく後に『世界政府』と名乗る連合国の前に敗北を悟った彼らは、その思想を未来へ託そうと、全ての真実を石に刻んだのじゃ。
それこそが現代に残る『歴史の本文(ポールグリフ)』!!!」


"五老星"は、静かに聴いていたが「成程・・・大胆な仮説だな・・・」と小さく相槌をうった。

クローバー博士の仮説は、勢いを増す。
「"古代兵器"は確かに世界を脅かす!!!だが!!それ以上に歴史と共に呼び起こされる、その王国の"存在"と"思想"こそが、お前達『世界政府』にとっての脅威ではないのか!!!
その脅威が何なのかは解き明かさねばわからんが、全ての鍵をにぎる、かつて栄えたその王国の名は・・・・・」


そこで"五老星"は一言強く、指示を出した。
「消せ。オハラは知りすぎた・・・!!!攻撃の合図を出せ。」












スバンダイン長官は、大将センゴクから預かった"ゴールデン電伝虫"のボタンを押した。ただ、それだけだった。
「バスターコール」が発動する。





クローバー博士が撃たれたのを見たロビンが、物陰から飛び出して、クローバー博士にすがった。
撃たれた博士は、必死に・・・必死に、その命の限りにロビンに避難所へ走るよう命じたが、ロビンは動こうとしない。
そうしている間にも、『バスターコール』によって、軍艦に一斉に動きが出だしていた。


背後では『全知の樹』が燃え出した。
捕まっていた学者達は、自分の首が斬られるのはいいが、図書館の書物が焼かれることは許されない!と立ち上がり、必死になって書物を守ろうとした。
自分達が死んでも書物があれば、古代からの意志は、歴史の伝える真実は後世に継がれていく・・・学者にとっては自分の命よりずっと大切な物が書物であるのだ。

『全知の樹』の消火活動をする学者達を放っておいて、スパンダム長官を初めとする政府の人達は引き上げだした。
"大犯罪者"であるオルビアさえ連行すれば、オハラの悲劇の正当性がつくとして、唯一オルビアを連れて。


オルビアは、もう二度とロビンの方を見なかった。
(ロビン・・・!!どうかうまく逃げて・・・絶対に死なないで・・・!!)そう願いながら。


だが、ロビンはその横顔に思うものがあった。2歳の時に別れた母親の顔など覚えてもいない。だけど、ロビンの本能が母親を感知する。
ロビンは、連行されて行く女の人の後姿に、意を決して声をかけた。
「お母さんですか・・・?」




オルビアはその声に・・・6年ぶりで顔も覚えていないはずの・・・幼児だった子供を置いて海に出た非情な母親を・・・お母さんと呼ぶ声にハッとした。
だけど、あの日、自分は覚悟したはずだ。
泣き叫ぶ我が子を置いていく決意をした時に、覚悟したのだ。あの日のロビンの泣き声を忘れたことなどなかった。
(ごめんねロビン・・・。もう二度と母とは名乗れない。今更許されるはずもない・・・、私が母親だなんて・・・)




ロビンは女の人の返事を待った。
待つ間、親がいなくて孤独で辛かった毎日が思い出される。
ずっと待っていた、自分にはお母さんがいて、いつか迎えに来てくれると信じて生きてきた・・・。




ロビンはボロボロと泣きながら、もう一度聞いた。
「私の・・・お母さんですか!?」


オルビアはその声に、ロビンが辛い思いで母親を待ち続けていた事を悟り、今再び我が子を絶望に突き落とすことに唇を噛んだ。だけど・・・・!!!ロビンには生きていて欲しい!!!母親だと名乗れなくてもいい、生きていてくれそえすれば!!!オルビアは、涙に気づかれないよう、背中を向けたまま答えた。
「いいえ。・・・ごめんなさいね、人違いだと・・・思いますよ・・」




クローバー博士はわかっていた。
子供を捨ててでも、命を捨ててでも知らねばならない事がある。
生きて欲しいと願う親心が、母だと名乗ることも出来ない事がどんなに辛く、またどんなにロビンを傷つけているのかも、全てわかっていた。


それでもロビンは諦めなかった。子供の母親を感知する本能の凄まじさは、母親が子を思う以上なのかもしれない。
「私!!!ロビンです!!!大きくなったけど・・・私を覚えていませんか!?ずっと帰りを待ってました!!!
本当にお母さんじゃないですか?いつか・・・私・・手をつないでもらって、一緒に歩いて欲しいから・・・・・・」

オルビアは涙を堪えることが出来ず、その場に崩れるように座り込んだ。




ロビンは、母親に伝えたかった。全てを知って欲しかった。褒めてほしかった。手をつないでほしかった。もう孤独はいやだった。お母さんと一緒にいたかった。ただ、それだけだった。皆が普通にしている事がしたかっただけだった。
「私!!!一生懸命勉強して、考古学者になれたの!!!
『歴史の本文(ポールグリフ)』も読めるよ!!!?だから、一緒にいさせて、お母さん!!!
もう・・・一人にしないでぐだざい!!!!」





その時、『バスターコール』が発動した。





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1 コメント

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Unknown (ニワカがこういうサイトやるなよ)
2023-01-20 15:42:04
ポールグリフポールグリフって何回も出てきますけどポー「ネ」グリフですよ。
相当昔のサイトにケチつけるのもなんだかなと思いましたが流石に酷すぎると思いましてコメントしました。
まとめ的なものをやりたいのならもう少し読み込んだり調べたりしてからの方がいいですよ。
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