明日香川 七瀬の淀に 住む鳥も
心あれこそ 波立てざらめ
=巻7-1366 作者未詳=
明日香川の七瀬の淀に住んでいる鳥も、心があるからこそ波を立てずにじっとしているのでしょう。という意味。
明日香村稲渕にいにしえからの明日香川が流れている。
万葉歌碑は明日香川に隣接する史跡「飛鳥稲渕宮跡」に建っている。後方には、棚田百選「稲渕の棚田」が広がる場所である。
稲渕宮殿跡は、1977年の発掘調査で4棟のコの字型の建物跡と、それに囲まれた石敷きの広場が確認されている。飛鳥河辺行宮跡と推定されているが、建物の配置が斑鳩宮のそれに類似していることから、いずれかの皇子の宮か、あるいは近くにあった島の宮の関連施設の可能性も指摘されている。