星月夜に逢えたら

[hoshizukiyo ni aetara] 古都散策や仏像、文楽、DEAN FUJIOKAさんのことなどを・・・。 

山崎豊子展、沈まぬ太陽、もう一つの大地の子。

2016-01-25 | 演劇・ダンス・映画・音楽・古典・TV
山崎豊子が止まらない。ゲス極ふうに言ってみる。



その1が、大阪高島屋で2月1日まで開催中の「追悼 山崎豊子展」。
巡回展なので私は11日に京都で拝見した。
昨年NHKで「作家 山崎豊子~戦争と人間を見つめて~」が放送された
際の、あの膨大な取材資料の断片がナマで見られる貴重な機会だし、
それに上川さんのコメント映像が見られることも知ったので、これは
ぜひ行かなくちゃと(笑)。

取材の鬼、と言われたそうだ。
もと新聞記者。作家の井上靖さんは記者時代の上司だったらしい。
会場に世界地図の大きなパネルがあり、取材のために訪れた国々が記
されていた。いわゆる僻地というか辺境の地にもよく足を運んでおら
れることに感心する。
作品ごとの分布では、取材地数が一番多いのがたぶん「沈まぬ太陽」。
題材が航空会社だから、やっぱり。

取材した人の数が圧倒的に多いのが「大地の子」で、のべ約500人。
「大地の子」のコーナーにあったのは、ドラマ化の際の絵コンテか
何かだろうか、駅で待つ中国の父と一心の再会シーンがあり、もう
それだけでウルウルしてしまった。

製作過程で興味を惹かれたのが「進行表」と呼ばれるもの。
「華麗なる一族」の執筆時に始めたものらしい。
最初は映像化された際の記録かと思っていたが、そうではなく、作品
を書き進めるにあたりベースになるもので、おもな登場人物の出来事
を人物ごとに年表に書き出し、それを一枚にまとめた大きな一覧表
だった。それに関連する世の中の出来事も併記されている。
時空が行き来する小説では、矛盾が生じないようこのようなタイム
テーブルを作るのは当然かもしれないと想像はつくが、直筆の労作の
大きな「進行表」を目の当たりにすると大いにナットク。

山崎豊子さんの生家「小倉屋山本」の塩昆布が特別販売されている。
ちなみに、処女作「暖簾 」はその生家をモデルにした小説。

●「追悼 山崎豊子展」NHKの公式サイトはコチラ
●「追悼 山崎豊子展」タカシマヤの公式サイトはコチラ





その2は、WOWOWのドラマ。
「 山崎豊子展」に直筆の生原稿「沈まぬ太陽」の第一稿があった。
アフリカ編の書き出しだったと思う。
今春、WOWOWでドラマ化されることを知り、私も今月から読み始めた
ばかりなので思わず見入ってしまった(笑)。
「沈まぬ太陽」については会場出口のすぐ外にモニターがあり、主演
の上川隆也さんのコメントが流れていた。
ドラマのフライヤーもモニター前に積まれていたのでいただきました!

「大地の子」の陸一心から、「沈まぬ太陽」の恩地元へ。
20年ぶりの山崎豊子作品での主役。(主役以外ではドラマ「白い巨塔」
と映画「沈まぬ太陽」に出演。)しかも全20話もあり、海外ロケもあり、
原作に沿ってかなり緻密に描かれるのでは、といまから本当に楽しみ。

●WOWOW開局25周年記念ドラマ「沈まぬ太陽」の公式サイトはコチラ





その3は、山崎豊子さんとは直接関係ないけれど関連書籍ってことで。
「もう一つの大地の子」という自主出版の本。
NHK日中共同制作ドラマ『大地の子』のプロデューサー河村正一さん
が制作当時の資料や写真を基に、備忘録として出版されたもので、
本の発売を知ったのは1年ぐらい前。友人たちの何人かは早々と購入した
というのに私ときたら、ようやくいまごろ入手しましたよ。ほっ。

●書店では買えないので、購入はいまのところコチラを参照。
(申込の際には、郵便番号・住所・名前・電話番号・冊数を明記)
※田中好子さん公認ホームページでの取り次ぎ分は完売だそうです。
1月25日のInformationにその旨掲載されています。

コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 祈りの日。 | トップ | 2月の番組メモ »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

演劇・ダンス・映画・音楽・古典・TV」カテゴリの最新記事