菱沼康介の、丸い卵も切りよで四角。

日々の悶々を、はらはらほろほろ。

太陽と月にはさまれて。  『ニュームーン/トワイライト・サーガ』

2009年12月01日 00時00分57秒 | 映画(公開映画)
 
で、ロードショーでは、どうでしょう? 第89回。



「なんか最近面白い映画観た?」
「ああ、観た観た。ここんトコで、面白かったのは・・・」







『ニュームーン/トワイライト・サーガ』




『トワイライト~初恋~』の続き。
4部作の2作目。
すでに第3作『エクリプス』が制作決定している。
『夕暮れ』
『新月』
『日蝕』
ということですね。
 

3部作になるはずだった『ライラの冒険 ~黄金の羅針盤~』の第1作で失敗した クリス・ワイツがメガホンを取った。
このシリーズ意外な人選の監督を配す。
『1』も、『サーティーン あの頃欲しかった愛のこと』や『ロード・オブ・ドッグタウン』のキャサリン・ハードウィックだたしね。
前回で伝えきった空気感は、説明として省き、一気に話を進めていく。
作品の詩情を煽った映像は、説明的ではあるが、なかなか味があって、面白い。
なにより、吸血鬼VS人狼の戦いもきちんと描いてあって、手抜きがなくってよい。
まぁ、吸血鬼と狼男の三角関係という意味でも。
鬼と女と狼って感じだ。
『アンダーワールド』シリーズとはまた違った趣があってよい。

クリス・ワイツは、『ライラの冒険』の失敗をきちんと活かしている。
特に戦闘シーンで。
あと、コメディで培った物語をはしょる演出と、苦悩をたっぷりとみせる間を持たせた演出のバランスは少し悪いけどね。
特に、カメラの回転だけで、数ヶ月すっ飛ばすのは面白かったなぁ。


 
物語上離れたロバート・パティンソンが、幻想で出て来るのって、巧い手だけど、あれって、ホラー・ジャンル的は人狼モノで、よく使う手なんだよね。
『狼男アメリカン』とかでも使ってたしね。

タイトルの出方もさりげなく凝っていて好感。

あと、気になったのは、ヴィクトリアの話をあんだけ振っていたのに、ほとんど描かれないのは、どうなんでしょうね。
原作もそうだからなのかしら?
でも、あの扱いでだいぶ意味が変わるからなぁ。
狼男の設定のせいなのかな?


まぁ、少女マンガ的な雰囲気をきっちりと醸し出しています。
そこらへんを楽しめる向きにはオススメです。
特に主役のクリスティン・スチュワートの容姿と演技力は、物語に引き込んでくれます。


あと、おいらは、狼男が好きなのでね。
狼男と吸血鬼の設定に、さりげないワリに、新味があっていいんですよね。
吸血鬼から人間を人狼たちは守っていて、お互いのテリトリーには入らない。
でも、ヒロインは吸血鬼が好きだから、守りきれない。
そういった、三すくみをうまく設定に織り込んでいるのもね。
近いのは萩尾望都っぽい感じだ。


ただ字幕で、“オオカミ人間”とするのは、やめていただきたかった。
ヴァンパイアは吸血鬼なんだから、ウェアウルフは人狼にしてほしかったなぁ。



 









おまけ。
観ていて、思い出したのは、

♪~ケンカをやめて~
二人を止めて~
私のために争わないで~

でした。







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