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Muses Europa Eisenbahn 2012-2013中欧鉄道音楽紀行 25:Sobieski Express 国際列車Sobieski号の旅

2013-02-18 | 鉄道
EuroCity105/14002 Sobieski


24:PLANETARIUM ワルシャワのCarl Zeissからの続き


ワルシャワ中央駅から、フレデリック・ショパン空港行きの近郊列車に乗って、
ヴィスワ川の鉄橋を渡ってワルシャワ東駅にやって来ました。空港行きの列車は流線型でスマートな、凄いデザインです。

ワルシャワ東駅は、手狭な地下駅のワルシャワ中央駅に代わって長距離列車の編成を仕立て上げ、
始発駅となる役割を持っています。
この駅から、ヨーロッパ各国へと国際列車が旅立ち、またヨーロッパ各国からの国際列車がこの駅に到着します。


その為にワルシャワ東駅ではヨーロッパ各国の列車の姿を見ることが出来ます。
向こうのプラットホームに停車しているグレー地に赤いポイントの入った車輌は、ロシアの寝台車のようです。
ワルシャワからモスクワやサンクト・ペテルブルグに向かうロシアの夜行寝台列車にも、一度乗ってみたいですね。

さて、僕がこれから乗るのは、ワルシャワ東駅12:18発ウィーン西駅行き
EC(ユーロシティ:ヨーロッパ国際急行)105/14002列車「Sobieski」号。


Sobieskiはソビエスキーと読むのでしょうか。
ソビエトと語感が似ていますが、旧ソビエト連邦とは逆の西側に向かって走る列車です。
帰国後、ネットで検索して調べてみたところ、どうやらポーランド王室の家名のようですが、
どういう経緯での列車名命名なのか、詳細は不明です。

「Sobieski」号はポーランド国鉄の車輌で編成されていますが、
昨日乗った「HAŃCZA」号より新しいピカピカの新型客車が使われています。
華やかな都ウィーンへと乗り入れる国際急行列車ということで気合が入っているみたいですね。
車体の乗降ドアも自動、しかも超高速列車のようなプラグドアですよ。


でも車内は伝統的なコンパートメントスタイルでした。



1等車のコンパートメントは6人部屋なのも昨日の「HAŃCZA」号と同じです。
でも新しい車輌なので、車内が本当に清潔です。これは今日も気分良く旅が楽しめそうです。

定刻にワルシャワ東駅を発車した「Sobieski」号はヴィスワ川を渡り地下に潜って、ワルシャワ中央駅で10分間停車。
ワルシャワ中央駅から乗っても良かったんですが、ワルシャワを離れる列車には始発駅から付き合いたかったので
わざわざ東駅まで「Sobieski」号を迎えに行ったのです。


ドア窓内側には、折り返し逆向きのワルシャワ行き「Sobieski」号のサボが挿さったままになっていました。
…いつか必ず、僕もまたワルシャワに戻って来るぞ。
そう心に誓いながら、ワルシャワに別れを告げます。




「Sobieski」号は、一昨日のプラハ発ワルシャワ行き「プラハ」号と同じルートを辿り、ヴィスワ川を遡るようにポーランドを南下して行きます。
ウィーンまでは8時間余り。曇り空の午後の中欧を駆ける、少しメランコリックな帰りの旅路です。
コンパートメントで本を読んだり、食堂車で遅い昼食と遅い午後のお茶をしたりして大人しく過ごします。
どうやら、僕もそろそろ旅の疲れが出てきたようです。


ポーランドの大地に、日が沈んでいきます…
恐らくこの辺りで、一昨日乗ってきた「プラハ」号とすれ違った筈ですが、
かなりの高速で走っているのですれ違い列車を識別することは出来ませんでした。

そして辺りがすっかり暗くなった午後5時頃、ポーランドとチェコの国境の駅Bohumínに到着。
ワルシャワからここまで「Sobieski」号を牽引してきたポーランド国鉄の電気機関車が切り離され、
チェコ鉄道の電気機関車に交替します。











「Sobieski」号に連結されたチェコ鉄道の電気機関車も、「プラハ」号を牽引していたものと同じ形式のようですが、
車体にサッカーボールのラッピングが施された特別塗装機のようです。

その後、「Sobieski」号は2時間程でチェコ国内を縦断し、オーストリアに入りました。
国境を越えたらおよそ1時間半足らずでウィーンに到着です。

午後8時半、「Sobieski」号は終着駅のウィーン西駅に到着しました。



5日ぶりに、ウィーンに戻って来ました!
チェコとオーストリアの国境駅でも機関車を交換したようですね。「Sobieski」号の最終区間を牽引したのは、
ここから旅立った時に乗ったRailJet(レイルジェット)と同じタイプのオーストリア連邦鉄道の電気機関車でした。

今夜はウィーン西駅の駅前にあるドイツ鉄道(DB)系列の鉄道ホテルInterCityHotelに泊まります。
ドイツの主要駅の駅前には大抵あるので便利なビジネスホテルチェーンですが、オーストリアの駅前にもあるんですねぇ(笑)



InterCityHotelには何度も泊まっているので、鉄道好きの顧客として登録されているという訳でもないでしょうが、
窓のすぐ下にウィーンのトラム(路面電車)が走るのが見えるトラムビュー(?)の部屋に通されました。



これは楽しい!
トラムが来る度に窓を開けて眺めてしまいますね。

でも、今夜はそろそろ寝ましょう。
明日はいよいよ旅の最後の日。ウィーンの街を散歩して、それから…最後にまたオペラを観に行きます。


夜のウィーンの街を照らすお月さまに、おやすみなさい…

…あっそうだ、夜が明けてウィーンの街に散歩に出かける前に、ちょっとだけ。今日の午後のお茶の時間の話をしましょうか。
「Sobieski」号の食堂車でのランチとティータイムを振り返ってみましょう。

26:Wagon restauracyjny 「Sobieski」号の食堂車に続く


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