九州からブルートレインが消える。
消えゆく東京駅発ブルトレ 「銀河」来春に引退(朝日新聞) - goo ニュース
(写真:熊本駅構内で入れ替え中の「なは」牽引機ED76 平成17年夏に筆者撮影)
今朝の朝日新聞朝刊1面トップで報じられた「九州ブルトレ赤信号」。
既に何年も前から「いつかは…」と予想はしていたんだが。
朝日新聞によると、来年3月中旬のJRグループ春のダイヤ改正で京都―長崎の「あかつき」、京都―熊本の「なは」が廃止、再来年には東京―熊本の「はやぶさ」と東京―大分の「富士」が廃止、この時点で東海道・山陽本線系統九州行きのブルートレインは完全消滅する。
更に、来年3月の改正では東海道本線に唯一残った伝統の寝台急行「銀河」も廃止、日本海縦貫線の雄「日本海」と豪華ブルトレの先鞭をつけた青函特急「北斗星」も半数削減とまさに日本中で大鉈が振るわれる。
ここ数年、インターネット上などでは幾度も「九州ブルトレが危ない」という憶測が流れた。僕も「恐らく、2011年の九州新幹線全線開通時には最後の審判が下るだろう」と覚悟はしていた。
実際にはそれより数年早く最期の時を迎えることになってしまった。
九州で生まれ育ち、子どもの頃に所謂「ブルートレインブーム」の絶頂期を迎えた世代である僕にとって、九州のブルトレは憧れだった。
くすんだ国鉄色の古ぼけた列車ばかりが行き交う熊本駅に、朝と夕方と深夜にだけ颯爽と現れる艶やかな碧い車体のブルートレイン!
出発地と行き先は夢のメガロポリス東京と新大阪だ。
「いつか、この列車に乗るんだ。寝台車のベッドで眠って、見た事のない世界へ行ってみるんだ!」
九州の鉄道少年たちは皆、そんなことを夢想しながら育ったのだ。
あれから幾星霜。
九州や各地方からの東京旅行は「夜行で一晩がかりで乗りつける」特別なものではなくなり、気が付くとブルートレインはいつしか時代から取り残され古色蒼然たる遺物になっていた。
連夜の超長距離走行で風雨に晒され、使い古された車体からは艶やかさは当の昔に失われていた。
それでも、かつてブルートレインに憧れた旅人達にとって、この碧い列車は今でも夢の列車だ。
航空機の早期割引を使えば1万円程度で移動できる東京~九州間を、敢えて数倍もの大枚を叩いて寝台券を買い、一夜の夢に浸る。そんな旅人達の支援に支えられてきた感すらある九州ブルートレインも、いよいよもう限界だったのだろう。
もうすぐ、旅人達の心の中、本当の夢の世界へと旅立ってしまう。
でもやっぱり寂しいよ…
「はやぶさ」にはその名を分けた奇跡の宇宙船・小惑星探査機「はやぶさ」の2010年の地球帰還までは走り続けて欲しかった。それに毎年夏にブルートレイン「はやぶさ」に乗って相模原まで探査機「はやぶさ」を運用制御している人たちに会いに行くのは僕の楽しみだったんだ。
「なは」の車内からこの天燈茶房ブログで車内実況をしたこともあったっけ。
来年夏には家族で「なは」に乗って京都の妹夫婦の新居に遊びに行こうとも思っていたのに。
ともあれ、別れを云うのはまだ早い。
「はやぶさ」と「なは」、そして消え去る運命の碧い列車達は最終運行日まで黙々と任務を全うし走り続ける。
ともに過ごせる残された僅かな月日を大切にしたい。
小惑星探査機「はやぶさ」情報:提供 JAXA宇宙科学研究本部
天燈茶房TENDANCAFEは日本の小惑星探査機「はやぶさ」を応援しています
「はやぶさ2を実現させよう」勝手にキャンペーン
天燈茶房TENDANCAFEは「はやぶさ2を実現させよう」勝手にキャンペーン2007を応援しています
COUNTER from 07 NOV 2007
消えゆく東京駅発ブルトレ 「銀河」来春に引退(朝日新聞) - goo ニュース
(写真:熊本駅構内で入れ替え中の「なは」牽引機ED76 平成17年夏に筆者撮影)
今朝の朝日新聞朝刊1面トップで報じられた「九州ブルトレ赤信号」。
既に何年も前から「いつかは…」と予想はしていたんだが。
朝日新聞によると、来年3月中旬のJRグループ春のダイヤ改正で京都―長崎の「あかつき」、京都―熊本の「なは」が廃止、再来年には東京―熊本の「はやぶさ」と東京―大分の「富士」が廃止、この時点で東海道・山陽本線系統九州行きのブルートレインは完全消滅する。
更に、来年3月の改正では東海道本線に唯一残った伝統の寝台急行「銀河」も廃止、日本海縦貫線の雄「日本海」と豪華ブルトレの先鞭をつけた青函特急「北斗星」も半数削減とまさに日本中で大鉈が振るわれる。
ここ数年、インターネット上などでは幾度も「九州ブルトレが危ない」という憶測が流れた。僕も「恐らく、2011年の九州新幹線全線開通時には最後の審判が下るだろう」と覚悟はしていた。
実際にはそれより数年早く最期の時を迎えることになってしまった。
九州で生まれ育ち、子どもの頃に所謂「ブルートレインブーム」の絶頂期を迎えた世代である僕にとって、九州のブルトレは憧れだった。
くすんだ国鉄色の古ぼけた列車ばかりが行き交う熊本駅に、朝と夕方と深夜にだけ颯爽と現れる艶やかな碧い車体のブルートレイン!
出発地と行き先は夢のメガロポリス東京と新大阪だ。
「いつか、この列車に乗るんだ。寝台車のベッドで眠って、見た事のない世界へ行ってみるんだ!」
九州の鉄道少年たちは皆、そんなことを夢想しながら育ったのだ。
あれから幾星霜。
九州や各地方からの東京旅行は「夜行で一晩がかりで乗りつける」特別なものではなくなり、気が付くとブルートレインはいつしか時代から取り残され古色蒼然たる遺物になっていた。
連夜の超長距離走行で風雨に晒され、使い古された車体からは艶やかさは当の昔に失われていた。
それでも、かつてブルートレインに憧れた旅人達にとって、この碧い列車は今でも夢の列車だ。
航空機の早期割引を使えば1万円程度で移動できる東京~九州間を、敢えて数倍もの大枚を叩いて寝台券を買い、一夜の夢に浸る。そんな旅人達の支援に支えられてきた感すらある九州ブルートレインも、いよいよもう限界だったのだろう。
もうすぐ、旅人達の心の中、本当の夢の世界へと旅立ってしまう。
でもやっぱり寂しいよ…
「はやぶさ」にはその名を分けた奇跡の宇宙船・小惑星探査機「はやぶさ」の2010年の地球帰還までは走り続けて欲しかった。それに毎年夏にブルートレイン「はやぶさ」に乗って相模原まで探査機「はやぶさ」を運用制御している人たちに会いに行くのは僕の楽しみだったんだ。
「なは」の車内からこの天燈茶房ブログで車内実況をしたこともあったっけ。
来年夏には家族で「なは」に乗って京都の妹夫婦の新居に遊びに行こうとも思っていたのに。
ともあれ、別れを云うのはまだ早い。
「はやぶさ」と「なは」、そして消え去る運命の碧い列車達は最終運行日まで黙々と任務を全うし走り続ける。
ともに過ごせる残された僅かな月日を大切にしたい。
小惑星探査機「はやぶさ」情報:提供 JAXA宇宙科学研究本部
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COUNTER from 07 NOV 2007
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