My Life After MIT Sloan

組織と個人のグローバル化から、イノベーション、起業家育成、技術経営まで。

3ヶ月のインターンを終えて

2009-08-31 04:49:00 | MBA: アメリカでの就職

ようやく、3ヶ月間の米国企業でのインターンが終了。
あっと言う間だった。

で、カリフォルニアの家の荷物をまとめ、飛行機で帰り、そのままボストンの新しい家に入居して、引越し作業。
ブログ更新どころか、ネットに接続するのもままならないまま、4日が過ぎてしまった。
まだ家もネットにつながらないのだが、Sloanの校舎の隣のマンションなので、てくてく学校に来て更新。

カリフォルニアの家で引越し作業をしているとき、「この家にいるのも今日で最後なんだな」と思うと、
色々感慨があって涙が出そうになった。
あっという間だったけど、そういう意味では長い3ヶ月間だった。

このインターンをやったことが、私の職業人生にどんな影響を与えるんだろう、としばし考える。

ひとつはやっぱり、スタートアップでの意思決定がどのように行われるか、肌感覚でわかるようになった。
まず、意思決定はとにかく速い。

かなりのことが担当者の裁量で決まる。
もちろん、上司の許可を仰ぐことも多いし、非常に大きな判断は取締役会にかける必要はある。
が、かなりのことが現場ですばやく決定。
意思決定が早いと、自分のやる仕事も最大限効率化しなければならない。
ルーチン化している自分の仕事を見直して、「あ、これは売り上げを上げるには必要ない作業だ」というのを見つけて、効率化していく。
常に頭を使う感じだ。
こういうことは、忙しいコンサル時代に慣れていたつもりでいたが、やっぱり生で事業をやるのとは全く頭の使い方が違う。

それから、大企業と違ってリソースに限界があるので、出来る人材がいるかどうかで、戦略が決定されたりする。
もちろん大企業でも、新規事業など、引っ張っていける人材がいないからやらない、という決定が下されることは多々あると思う。
しかし、ここでは、すべてが常に新規事業であり、常にリソースが足りない。
一人、ひとがいなくなったら、代わりになる人なんてそうはいないのだ。
詳しくは書けないが、いろいろなことが本当に「人がいるかどうか」で決まっていくのを見るのは、非常に新鮮だったし、
頼りにされているのはとても嬉しく、これがベンチャーの醍醐味だと思った。

それから、リソースが無いことに起因してるのだが、本当に一人4役も5役もこなさないとならないのは、とてもハードだった。
社内コンサルタント、営業、クライアントのコンサルティング、技術支援。
仕事を進めると、どんどん新しい役割が必要になるのだが、それを全部自分でやる必要がある。
これは、コンサルタントが、色々やるとはいえ、常にコンサルタントであるのとは大分違うなあ、と思った。

このインターンが始まった初期のころに大分エントリを書いたが、「営業」というのも初めての経験。
色々と自分の価値観や考え方を見直すことになったのは面白かった。

コンサルティングという仕事を4年もやっていたからこそ出来たんだな、と思うこともたくさんあった。
今まで培ってきたものが、別の仕事で役に立つことをはっきり確認できたのは、自信にもなった。

最後に、西海岸で生活する楽しさを教えてもらったこと。
暖かい気候で、夏は毎日青空。
車で気楽に通勤できて、人も親切でゆったりしてて。
ワインも安いし、食事も本当においしくて。
人種も言語も文化も多様で、人々の受容度も高い。

たった3ヶ月、駆け足で生活しただけだったから、いい思い出しかないのかも知れないが、
「将来、日本に何のしがらみもなくなったら、アメリカに移住したい」と考えるようになった。

そんなわけで、まだ終わったばかりで興奮冷めやらないのかも知れないが、とてもスペシャルな夏の経験でした。
インターンにも色々な形があり、私の経験は一経験に過ぎないけれど、
「MBA生がアメリカのスタートアップでインターンする」経験が少しでも伝われば幸いです。

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