ターザンが教えてくれた

風にかすれる、遠い国の歌

薄荷水の効能・夏

2006-07-11 16:33:39 | Organic Life
蒸し暑さも日毎に増して、いよいよ本格的な夏の到来です。

午前中からぐんぐん上がる気温を眺めながら、
「去年もこんなに暑かったっけ?」と、
毎年同じ台詞を繰り返しているわたくしですが。。。

さぁて、本日のお題は、「薄荷/はっか」でございます。


薄荷・・・シソ科 学名Mentha arvensis var. piperascens

ご存知、あのスーっとするハッカです。俗に和薄荷。
クールな中にもほんのりとやさしい甘さがあって、
サクマドロップのミント飴そのままの香りです。

西洋薄荷・・・学名Mentha piperita 

西洋薄荷の種類はたくさんありますが、代表的なものはペパーミント。
和薄荷に比べて、芳香が強く辛口の印象ですね、
ロッテのペンギンガムの香りがこのペパーミントです。

これらの薄荷を水蒸気蒸留して採取したものが
薄荷の精油である「はっか油」。薬局に売っています。
そして、このはっか油のあのスーっとする刺激の主成分が
L-メントール(薄荷脳)というものです。

ちなみに、このL-メントール。純粋なものは細長い結晶になっていて、
老舗のたばこ屋で売っています。
この結晶をたばこのフィルターに挿して吸うと、
それはもう肺の中まで涼しくなると言うか寒くなってしまう、
愛煙家の皆様にはおすすめの一品です。(笑)

そんな、昔から馴染みのあるはっか油、
今では我が家の夏には欠かせない小瓶になりました。

まずはこれ、「薄荷水」

清潔な水にはっか油を落としたものですが、
これをスプレー容器に入れると薄荷水のミストが出来上がります。
朝の目覚めに全身に吹き付けると冷たい香りのシャワー、
はっか油独特の清涼感でしばし暑さを忘れますよ。
おまけにこのはっか油、殺菌作用もあるので、
汗臭さもよく抑えてくれる優れものです。


〇薄荷水の作り方〇

水 100cc
(精製水か水道水。ミネラルウォーターは肌がつっぱるので不可)
はっか油 5適~10適
一滴でも刺激が強いです。様子を見ながら加減して。

スプレー容器(肌水のボトルが霧が細かくておすすめです)に
水とはっか油を入れてよく振ったらできあがりです。
水と油は混ざらないので、使う前に毎回よく振ってくださいね。
これが基本の薄荷水ミストです。
暑い時、気分転換に、汗をかいた時などひと吹きで爽快です。

防腐剤が入っていませんので冷蔵庫で保存してください。
およそ一週間ほどは大丈夫です。

また、真夏のお出かけ時にも是非持ち出したい時は、
水の全体量の30%ほどをアルコールにすると、
そのままで常温保存が出来るようになります。
わたしは、40度のウォッカに水を加えて作っています。
これは、スプレーした時に薄荷の清涼感と
アルコールの冷たさのダブル効果でおすすめのレシピです。

また、はっか油を1~2適に抑えて、
そこにグリセリンを小さじ1/4ほど加えると、
涼しいミントの化粧水になります。
日焼けした後に使うとほんとうに気持ちがいいです。
これも冷蔵保存を忘れずに。


〇夏のミント風呂〇

汗をかいた夏の一日の終わりには、
さっぱりとミントのお風呂はいかがでしょうか。
生のハーブを使う本格的なものもありますが、
このはっか油を使ったレシピもなかなかです。

重曹大さじ2杯を小皿に取り分けたら
そこにはっか油を3~5適加えてよく混ぜます。
後は浴槽に張ったぬるめのお湯に入れて攪拌します。
重曹の持つさっぱりした湯上がり感と
薄荷の爽やかさでなんとも涼しい夏のお風呂です。


〇芳香健胃薬〇

夏バテで食欲がない時や、食べすぎで気持ち悪い時などにも
このはっか油は威力を発揮します。

コップ一杯の水にはっか油を1適落として
そのまま飲んでしまいましょう。
ミントのスッキリとした清涼感で気分もとても楽になりますよ。
胃の具合が悪い時だけではなく、
このミント水が気に入ったらいつでもどうぞ。
わたしの夏の水分補給はもっぱらこれで決まりです。


〇虫除け〇肩こりに〇

手のひらにはっか油を3適ほど落としたら
そこに水を少量加え両手をこすり合わせるようにして
水とはっか油をブレンドしながら身体に塗ります。
肩へ塗ると薄荷の刺激で血行が良くなって肩こりが楽に、
また、手足に塗ると強力な虫除けになります。
これは刺激が強い使用法なので、肌の弱い方は注意して下さい。


いかがですか。
はっか油ひと瓶でこれだけの効能があるのです。
そして、ひとつだけ注意が必要なことがあります。

植物のエッセンスをぎゅっと絞ったものが精油(はっか油)です。
したがって残留農薬なども非常に高濃度に濃縮されてしまいますので、
身体へ使用する場合は必ず薬局で
「日本薬局方ハッカ油」として購入して下さい。
おそらく30mlほどで千円しないと思います。
また、アロマテラピーに使用する精油では、(この場合、
ペパーミントやスペアミントになりますが)
成分分析表が付いているケモタイプを選んで使って下さい。

はっか油をハンカチに1適落としておくだけでも
汗を拭くたびにスーっといい香りで心が落ち着きます。

大自然の恵みを賢く上手に使わせてもらいながら、
今年の夏も健やかな日々を送りたいものですね。




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6 Comments

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是非、参考にさせて頂きます (タカギ)
2010-07-17 01:53:13
私は日本の夏が昔から大嫌いでした。
じめじめとした湿度の高い暑い一日は、精神的にも肉体的にも、かなりのストレスを感じてきました。
特にこの数年間、地球温暖化のせいでしょうか、日本の静かにしとしとと降る雨の日が続く梅雨の季節はまたく消え失せて、亜熱帯のスコールを思わせる雨ばかりが増え、夏は異様な高温の日が続くようになりました。
そんな毎日をどうやって乗り切るか、そんなことを考えていたところです。
薄荷油 試してみます・・・でも、これってきっと日本では昔から用いられた夏の過ごし方なんでしょうね。
大変参考になりました。
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Re. (b-minor)
2010-07-18 09:11:55
タカギさま

コメントありがとうございます。

おっしゃるように
日本の夏の風情といいますか
昔ながらの夏の風景というものも
ここ最近は随分と様変わりしてしまったかのようですね。

はっか油、
その香りだけでなく
実際には人の身体やこころまでに
作用する様々な効能があることに
自分も最初は驚きました。

いろんな知恵を自分のものにしながら
快適に過ごしてゆきたいものですよね。

どうぞ、いい夏をお過ごし下さい!!


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ハッカで育毛 (ポッ)
2011-06-09 05:50:13
ハッカオイルを6倍量の消毒用エタノールを
ミックスした物をスプレー容器から半年間
毎日頭意に吹きかけたらマッタクの上げ頭から
毛が生えてきた。 不思議
ハッカには育毛作用があるようだ。
ウソと思うならやってみて確かめれば!
もっとも個人差はあると思うけど。

北見産のハッカオイルです。
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なるほど (b-minor)
2011-06-09 15:53:12
そうですか、
ハッカオイルで育毛、いいですね。

ハッカの中のメーントールなどの成分も
肩こり緩和剤につかわれるように
血行を促す作用のあるものですから、
殺菌作用と相まって頭皮には
とてもいいものなのかもしれないですね。

天然成分のヘアトニックというわけですね。
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夏はミントですね (しまねこ)
2011-06-25 13:49:17
昔々、薄荷の結晶をタバコに注入してスースー吸ったことありましたわ・・・懐かしい。
ミント水つくりました。
ボトルがなかったので、ミストにはできませんでしたが、コットンにつけて肌をふくだけでもすごくきもちいい。たくさん教えていただきありがとうございました。
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Re.夏はミントですね (b-minor)
2011-06-25 23:07:19
しまねこさん

はじめまして。

ミント水、
お気に召していただいたようでうれしいですねー、
今年の夏は猛暑の兆しですし
その上節電しないといけないしで
大変ですけども、

このはっか油
いつにも増して大活躍の予感です。

一家に一瓶ですね!
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