とのさま日記なるもの

思いのすべてを書きます

軒を貸して母屋とられる

2020-08-28 20:52:35 | 短編 猫と歩く
軒を貸して母屋取られる

そんなことをここ数年に何度か経験しています

そんなに大したことではないけど
少々オーバーに考えていたほうがこの先自分の為だと思っています

どうも煮え切らない性格の私はハッキリと断ることも出来なくて……

言われたままに

「どうぞ」って貸してしまうのですよ

あれ~って気がついた時には時すでに遅し

ちゃっかり乗っ取られているのです

苦労して作り上げたけど
気を許すと一瞬で他人にとられてしまう

呑気すぎるのか?
いや、呑気なのではなくて
気がつかないだけなのだ

今ではもう私も諦めてどうにでもなったらエエって

また、新しく作ればよいんや‼️なんて思っているけどね


雨の日
旅人が店の軒先で雨宿りをさせてほしいと店主に言葉をかけた
どうぞってそれを快く受け入れた
なかなか雨が止まなくて軒先では気の毒だと思った人の良い店主は雨がやむまで店の中でお待ちなさいと中に通した

その時刻は店も忙しく皆がバタバタしていた
雨宿りをさせてもらったお礼にお手伝いをさせてほしいとの旅人の申し出をありがたいと店主はお願いをした

旅人は人当たりが良く、客にも店の者にも受けが良い
商売上手で店は繁盛

店主が気がついた時には……

旅人が店主になっていた

そんなお話があります

知らない内に

乗っ取られていますよ


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