2017年10月14日(土) その4
泣きだしそうな空の下、歩きだした。
西塔までは比叡山の頂上から来たので、みちはほぼ下りだった。
横川へ向かう道は上り。
もしかしてこれが90分の理由なのだろうか。
手作りの案内とトンネル。
道を間違えていないのか不安になる。
今回、私の励みになったのはこの丁石。
「元三大師道」
道の意味はわかっていなかったが、この数がどんどん減っていくのである。
20分ほど歩いたところで分かれ道に出た。
この道を「奥比叡ドライブウェイ」の方に歩けば、「峰道レストラン」があり、昼食が取れる。
そこからシャトルバスに乗れば、横川までは約6分である。
時間も12時20分なので、ゆっくり休憩ができる。
また、このまま東海自然歩道を歩いて行けばあと1時間ぐらいで横川に着くはずだ。
ところが私は、東海自然歩道とは逆の道を選んだ。
この道標に書いてある右を選んだ。
この先にあるのは「黒谷青龍寺」である。
スマホで時間を確認すると17分とあった。
往復で30分。
かなり迷ったが「行きたい」と思った所に行くと必ずいいことがある。
昼食をあきらめて歩きだした。
20分ぐらい歩いたところで長い階段の下にお寺を見つけた。
お堂は開けてお入りくださいと書かれていたので、そっと開けて入った。
天井や壁の色彩、欄間の彫刻の色彩が美しいというよりかわいかった。
天女の絵がいたるところにある。
天井絵を1枚撮影したが、もっと撮影してくれば良かった。
長い階段を下りてきたということは、長い階段を上らなくてはいけない。
ぎらぎらの天気でなくても、大量の汗。
その上、お腹が空いてきた。
分かれ道に戻って来た時には50分ほど過ぎていた。
またここで昼食を取ってバスにするか、歩き続けるか悩む。
「歩こう」私って、自分をいたぶることが好きなのか?
奥比叡ドライブウェイを横目で見ながらアップダウンを繰り返す。
道路の横にこんな道があることを車の人たちは知らないであろう。
大きな杉のある場所に出た。
この杉は「玉体杉」
眺めが良い。
左手の山が比叡山。
ずいぶん歩いたわけである。
御所がどこなのかまったくわからない。
しかし、そちら方面に手を合わせてみた。
この場所には蓮台石があった。
千日回峰を行う回峰行者が唯一腰をおろして休めた場所らしい。
とても神聖な場所のように感じて、私は腰を下ろすことができなかった。
あとから知ったが、後ろ側は琵琶湖が見えたようだ。
木が生い茂っていて気がつかなかった。
15分ほど休憩して、出発。
ここが中間地点とは・・・。
ただ、この景色を見るためには歩かなくてはいけなかった。
私の判断は間違えではなかったと思う。
少し歩くと「せりあい地蔵」に出た。
ここで、京都1周トレイルのルートと別れた。
横川中堂まで1.6km、まだあるな。
急な階段を下りてトンネルをくぐる。
低いトンネルである。
気になる岩は磐座のようだ。
比叡山がもともと神のいる場所であったのだろう。
東海自然歩道は、横川の駐車場に出る。
横川に着いた。
時間は14時を回っていた。
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