角川文庫
1998年11月 初版発行
2008年5月 5版発行
解説・深町眞理子
260頁
小川さん
まだまだ未読本がたくさんあって嬉しいです
小川さんが「アンネの日記」を読んで、言葉が心を表現することに衝撃を受け、作家を志したとは有名な話です
フランクフルトの生家、アムステルダムの隠れ家、アウシュヴィッツとアンネの足跡を訪ね、フランク家の恩人ミープさん、アンネの親友ヨーピーさんと語り合う
先日観た映画「アンネの追憶」を思い出しながらの読書となりました
映画で、アンネの父親が収容所に山と積まれた収容者のメガネ、髪などを見つけて号泣するシーン
アンネの親友の妹がチョコを食べて「これが甘いものなの?」と話すシーンなどは、時は違えど、映画と小川さんの視点が同じであることに感動すら覚えました
丁寧に言葉を選び、収容所で亡くなった人々やミープさん、ヨーピーさんへの尊敬の念に溢れた本書は、小川さんの作家としての原点を知るうえで最上の一冊だと思います
そして、小川さんによって生き生きと描かれるアンネ・フランクという少女が、不思議なほど、身近にいる生身の人間のように感じられてきます
小川さんの作家としての力量が窺えます
こにさんは、映画版もご覧になっているのですね。
私は映画版がある事さえ知らずにいました。
映画と原作とほぼ同時期に読んで見ると、なんだか厚み?が増す感じですよね。
懐かしい記事にコメントありがとうございます。
そうでした。映画もものすごく良かったです。
映画と小説、ほぼ同じ視点で描かれていたので相乗効果もあったと思います。
読んでからもう9年も経つなんて!ビックリです(笑)