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内田百「ノラや」

2009年10月23日 | あ行の作家
百先生が自宅で飼っていた野良猫「ノラ」が、ある日突然姿を消す
自宅で飼っていたのなら飼い猫というところですが、百先生は野良猫を自宅で飼っていた、とおっしゃいます
ノラが姿を消してから泣き暮らす毎日、その後ノラの身代りのように家で暮らすようになった「クル」との日々などを素直に綴った日記と随筆集
先生は猫に対し(人ならば人格というところですが)猫格を尊重した接し方をします
これが本当の「ペット」との暮らしだと思いました

行方知れずになったノラを一緒になって探してくれるご近所や迷い猫のチラシを見て連絡をくれる人、警察も親切に捜索に協力してくれる
昭和30年代初頭、人と人との繋がりが希薄でなかった、古き佳き時代も垣間見えます
百先生の人柄もあるのでしょうね

猫との関わりを描いた点では猫好きな方には堪らない一冊でしょう
また、猫好きでなくとも百先生の「文章」を読むことで何とも穏やかな心地良さが味わえます

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